『銀河鉄道999 THE MUSICAL』の制作発表会見が2月26日に都内で行われ、中川晃教、花總まり、佐藤流司、梅田彩佳が出席。中川の歌唱披露、質疑応答、フォトセッションが行われた。
本作は、1977年から1981年にかけて少年画報社「少年キング」にて連載、テレビアニメ化・劇場アニメ化もされた松本零士の『銀河鉄道 999』のミュージカル化作品。今作のストーリーは、1979年に上映され、同年の邦画収入第1位となった劇場版『銀河鉄道999』をモチーフに、漫画やアニメ・映画で語られていないキャラクターの過去をオリジナルストーリーでつづられる。作品のテーマである「限りある命(人間)・永遠の命(機械の体)」について描く。
制作からの挨拶の後、まず登壇したのは主演の中川晃教(星野鉄郎役)。本作で音楽監督を務めるミッキー吉野(ロックバンド・ゴダイゴのリーダー、キーボードとして『銀河鉄道999』の主題歌を担当)の生伴奏でメインテーマ「マイ・ディグニティ」の歌唱披露を行った。
星野鉄郎として、2018年・2019年と999の舞台に2度立っている中川に、ミッキー吉野は「鉄郎がいるんじゃないかっていうくらい、最高のベストキャストじゃないですか。本当に中川くんに合っている」と笑顔を見せる。
その後、花總まり(メーテル役)、佐藤流司(機械伯爵役)、梅田彩佳(クレア役)が加わり、オファーを受けた時の気持ちや意気込みなどを述べた。
ミュージカル化が決まった時の気持ちを聞かれ、中川は「日本オリジナルの作品として999がミュージカル化されるというのは、とてもやりがいがあることですし運命を感じます。ファンの皆さまが共に盛り上げてくださっているのを感じます。ワクワクと喜びでいっぱいです」と、笑顔を見せながらファンへの感謝の気持ちと作品への期待を口にした。
花總は「さまざまな感情が交錯してとても複雑な気持ちでしたけれども、神田(沙也加)さんがとても楽しみにしていた役ですし、やるのを本当に楽しそうにお話されていた姿が今でも目に浮かぶくらいです。彼女の分も一生懸命やりたいな、と今はただそれだけです」と、神田から役を引き継いだ思いを語った。
佐藤は「人間(であった)の状態の時も今回やらせていただくのですが、二面性のある役で、役者冥利に尽きる役を頂けたなという思いがあります。知らない人は日本にいないのではないか? というほどの有名な作品のオファーを頂けて光栄に思っております」と今回演じる機械伯爵にも触れながら回顧。
クレアを演じる梅田は「マネージャーから連絡を受けた時に、あまりにも嬉しくて、携帯電話を前に置いて正座して『ありがとうございました』と言うくらいでした。すごく興奮しました」と喜びを口にした。
ビジュアル撮影について、中川は「つい先日、花總さんとのツーショットを撮らせていただきました。鉄郎が999に乗るきっかけを作ってくれたメーテル。メーテルの存在がなければ鉄郎の旅は始まらなかった。お衣装をまとわれた花總さんと鉄郎の格好をした自分がカメラの前に立った瞬間、旅が始まったなと感じさせてくれた撮影でした」と感慨深げ。
花總は「原作があるものは難しいな、と。私の中にも強く『メーテルはこう!』というイメージがありますし、色々な(メーテルの)ビジュアルを見たのですが、いざ自分が扮装をするとなると現実とのギャップが…」と苦笑い。だが「まだ初日まで時間があるので、もっと像を追求して、よりメーテルらしく作っていけたら」と意気込んだ。
佐藤は「原作に忠実でありながら、より良いものを作っていこうという思いが伝わってくるような、無機質でラグジュアリーなデザインの衣装を着させてもらいました」と衣装デザインを絶賛。「反動で、通気性がゼロの保温性抜群の衣装になっております。私(が演じる機械伯爵)は機械の体なので汗をかいてはよろしくないのかな、という思いがあり、心頭を滅却せねばいかんなと」と大真面目に語り、場内に笑いが生まれた。
梅田は「いよいよ銀河鉄道の世界に行けるんだな、と衣装を着るとすごくわくわくして、もっと頑張りたいなと思いました」と、ガラスの身体を表現する衣装を身にまとった喜びを笑顔で語った。
稽古で楽しみなことを聞かれた花總は「今までは、自分一人で役に向かって悩みぶつかりながらいたのですが、今回は私の中では1人じゃないので、それが自分の中で支えになってくれるかな。今まで私が感じたことのないお稽古になるし、公演になるかなと思っています」と、深い想いを寄せる。
また、佐藤は「大先輩方に囲まれて、大先輩方の歌や芝居を間近で見て勉強させてもらいながらそこに食らいついていって、当然何度も打ちのめされながら、自分がどんな風に本番を迎えているのか」と稽古への期待を明かし、「今(自分が)解釈している役や作品が、本番を迎えて千秋楽を迎えた時にどう変化を起こしているのかを想像するのが非常に楽しみです」と目を輝かせる。
最後に、本作への意気込みを求められた4人。
梅田は「私自身もすごく楽しみですし、たくさんの方に観ていただきたいと思っています。ぜひお越しください」。
佐藤は「言わずと知れた不朽の名作。私が口にしなくてもお勧めしなくても皆さん(本作の)魅力は十二分に知っていらっしゃると思います。一つだけ言えるのは、俺を観に来ていただきたいです、その一心です、よろしくお願いします」と力強く語った後、はにかんだ。
花總は「心を込めて一生懸命頑張っていきたいと思います。ぜひ皆さま観にいらしてください」穏やかな中にも熱を込める。
最後に中川が「16歳(の鉄郎)を精いっぱい生きていきたいと思います。そして、劇場に足を運んでいただけたなら感動がきっと伝わる、そういう作品をまずは作り上げていきます。心を込めて作品に挑んでいきます、どうぞよろしくお願いいたします」と挨拶し、会見は終了した。
なおフォトセッションには中川ら4人に加え、ミッキー吉野、小山ゆうな、清水慎治も参加した。公演は4月8日(金)から4月18日(月)まで、東京・日本青年館ホールで上演予定。
取材・文:広瀬有希
(C)松本零士・東映アニメーション (C)『銀河鉄道999 THE MUSICAL』実行委員会
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