2020年2月21日(金)開幕の舞台『弱虫ペダル』新インターハイ篇FINAL~POWER OF BIKE~。坂道たちにとって2度目のインターハイがついにゴールを迎える。
2.5ジゲン!!では開幕直前の稽古場を取材。前作より主演をつとめる小野田坂道役・糠信泰州、今作が初参加となる今泉俊輔役・山﨑晶吾、そして2017年より3年にわたり出演している鳴子章吉役・百瀬朔の3名にインタビューをおこなった。
新生・信号機トリオとして抱くペダステへの想い、今作への意気込みなどを、和気あいあいと語ってくれた。
もくじ
ペダステ史上最大級。前作の2.5倍ボリュームの脚本
▲【左から】百瀬朔(鳴子章吉役)、糠信泰州(小野田坂道役)、山﨑晶吾(今泉俊輔役)
――稽古が始まって約3週間。進み具合は順調ですか?
百瀬:すごく順調です。
糠信:全体像が見えてきましたね。
百瀬:動きや演出はすごく順調に進んでいます。ただ、今回は全体の量がすごく多いんです。
山﨑:原作でいうと49〜63巻くらいまでになるのかな?
糠信:コミックス14冊分のボリュームですね。
山﨑:前回までの2.5倍くらいの量を同じ上演時間にまとめなくちゃいけない。でも内容は薄くならないように、濃いままどうやってまとめあげるかっていう所で、今みんなで頑張ってます。
百瀬:これまでは「誰かがレースする、それをみんなで支える」という流れがあって、それを公演ごとに順番に回していくようなイメージだったんですけど、今回はもうみんながみんな、一人ひとりに重要なシーンがある。それは大変だけどすごく楽しいし、観てくれる皆さんにも楽しんでいただけるんじゃないかなって思います。
演じるキャラクターの「ここが好き」と感じる部分は?
――改めて、ご自身の演じているキャラクターの「ここが好きだな」と感じる所は?
糠信:坂道くんの一番すごいところは、どんな状況にあっても仲間を信じる力の強さ、そして笑顔でいられるところだと思います。
みんなが窮地に陥ったときも、坂道だけは「これからみんなで進んでいきましょう!」みたいな空気感を作るというか、オーラを出すときというのがあって。普段は「あわわわわわ〜」という可愛い感じなのに、そういうときにポジティブさを発揮できるのは坂道のかっこいいところですよね。
それと、他のチームの選手にも優しさや尊敬する気持ちを持っている。それはやっぱり、この作品の主人公として一番大きなポイントなのかなと思っています。
そういう意外性や優しさをどうやって舞台で表現していけるのかは、いつも僕自身考えているし、シャトナーさんとも話しています。
山﨑:今泉で一番好きなのは……ビジュアルかな(笑)。僕あんまり「ザ!かっこいい」という感じの役をやったことがなかったんですよね。かっこいいけど繊細な部分に今泉くんの人間らしさを感じるので、そこが好きです。それと、お金持ち設定なところもいいですよね。
百瀬:そういえばお金持ちや!
山﨑:そうなのよ。運転手付きの車で送り迎えとかね。そういう境遇から生まれた繊細な部分も、もしかしたらあるのかなって思います。なんだろう、彼は繊細なんだけど、周りからは凄い奴だと思われてる。エースっていう葛藤もある。でも自分の弱い所を知って知って知り抜いて、それを乗り越えて熱い男になっていくところが、すごくいいなと思います。
百瀬:鳴子くん、いいところいっぱいありますよね。ビジュアルももちろんかっこいいですけど、やっぱり熱くて言動に芯が通ってるところが一番かっこいいかな。
1年生のときもそうだったけど、2年生になって鏑木たち後輩が入ってきたら、芯の通ったことを言ったりやったりする部分がより多く見えてきた気がします。
それから僕は兵庫出身なので、関西人という部分も近くて好きですね。
稽古場の雰囲気は、ハードかつ和気あいあい
――初参加の山﨑さん。稽古場の楽しいことや大変なことは?
山﨑:体を動かすのは楽しいです! もともとバスケをやっていて、体を動かすことが好きなので。一番大変なのは、ライドのフォーム(走行中の姿勢)づくりです。
今回はインターハイ3日目だし、今泉はエースじゃないですか。少なくともみんなと同じくらいには走れないと説得力が出ないので、そこは稽古初日から重点的に意識しています。
並んで走っていて違和感があったら「ああ、あいつは初めて出るんだな」ってお客さんが感じてしまうから。絶対そうならないようにしたい。
――ずっと一緒に走ってきた、と観客が思えるように。
山﨑:はい。自宅用にハンドルをお借りできたので、稽古が終わって帰ってからも家で練習しています。今泉も家で走ってるって言っていたので、一緒だって思いながら。
――糠信さん、百瀬さん。新メンバーを迎えた信号機トリオの雰囲気はいかがですか?
百瀬:なんか晶吾くん(山﨑)が入ったことで、僕と泰州(糠信)との間まで近くなったなと感じています。これまでももちろん仲は良かったけど、より空気感が良くなったかも。前よりいっぱい喋ってるよね。
糠信:うん、そうですね。
山﨑:さくちゃん(百瀬) は、意外と人見知りなんだよね。
百瀬:そうなんですよ。初対面から晶吾くんがもうグイグイ来てくださったんで、関係性が一気に深まった気がします。
糠信:稽古終わりに3人でご飯に行くこともあるし、プライベートでもどんどん仲が深まってきてる。
百瀬:座組の中でも、泰州と晶吾くんはよりフレッシュなメンバーなんですよね。トリオのチームワークはやっぱり大事なので、早めに仲良くなれたことは良かったです。
――稽古場での印象的なエピソードはありますか?
百瀬:晶吾くんは毎朝イチゴのサンドイッチを食べます。
山﨑:またその話?(笑) はい。毎日食べますね。
――イチゴがお好きなんですか?
山﨑:いや、イチゴの周りに入ってる生クリームとかカスタードクリームが好きなんですよ。中身はイチゴじゃなくてもいい。今朝は泰州にイチゴあげたもんね。
糠信:もらいました。
百瀬:でもイチゴを食べる女性は好きなんだよね?
山﨑:女性っていうか、イチゴ食べてる仕草が好きなの。
百瀬:どうやって食べるんでしたっけ?
山﨑:こうやってさ、こう……(上を向いてイチゴを食べる仕草) え、この話何回するん?
百瀬:(爆笑中)
山﨑:めっちゃハマってるやん。
百瀬:僕大好きなんです、この話。
山﨑:昨日一緒に出た生放送でも話したんですけど、この仕草が好きっていうの、なぜかあんまり共感してもらえない……。
百瀬:イチゴ食べるとき女性はこうするって彼は言うんですけど、そんなことあります?
山﨑:えっ、しません?(女性スタッフ一同、首を横に振る)……こんな感じで、誰にも分かってもらないんです。僕は心が折れました。もういい、次行きましょう!(笑)
「超少食」「たまに◯◯の眼」キャスト陣の意外な一面
――最近知ったお互いの新鮮な一面は?
百瀬:最近すごく思ったのが「泰州は育ちがいいんだな」って。
山﨑:わかる。
百瀬:お肉を食べるときに必ず塩で食べてるんですよ。たとえばステーキを食べに行ったとき、僕と晶吾くんがステーキソースや胡椒をバーッとかけてる横で、泰州は塩オンリーで食べてる。
だから、この子はきっと親御さんに「これは素材がいいから塩で食べなさい」って優しく言われて育ってきたんじゃないかなって想像してしまいます。
糠信: いや、僕単純に塩味が好きなんですよ。焼き鳥もバーベキューも全部塩。
百瀬:なんか、その感じがね。育ちがええな〜って。
糠信:そんなことないって(笑)。
山﨑:さくちゃんは、こうやって喋ってるときはすごくテンション高いんですけど、たまに死んだ魚の眼をしてるときがあります。
百瀬:ははははは!
山﨑:1人でぼーっと座ってるときとか。なんか電池が切れたような、死んだ魚の眼をしてるときがあるよね。
百瀬:それはねえ、自覚あります。稽古が始まって2〜3時間はすっごいテンション高いんですけど、最後はわりと静かになっちゃう。最初にポーン!と上げていくから、あとは落ちる一方というか(笑)。
山﨑:それがいつも面白いですね。
百瀬:晶吾くんは何だろな。新鮮な一面、いくらでも出てきそうな気がする。
糠信:晶吾くんは、第一印象は「すごいかっこいい」だったんですけど、接しているうちに「可愛い部分がたくさんあるんだな〜」って思いました。
百瀬:確かに。最初はクールであまり喋らない人なのかなと思ったんですけど、実際はすごくフランクで喋りやすい人でした。
糠信:あと一番びっくりしたのは、少食なことかなぁ。
百瀬:うん、めちゃめちゃ少食だよね。稽古終わりに牛丼食べようってなったとき、僕らは「これだけ体動かしたから、大盛・特盛でも食べようか」って気持ちになるんですけど、晶吾くんは並盛半分くらいでちょうどいいらしいんですよ。稽古場のお弁当も一日かけてちょっとずつ食べてたりしますね。
山﨑:食べることは大好きなんですけど、たくさんは食べられないんですよね。
――逆に言えば、燃費がいい。
山﨑:そう。少しの食べ物でいっぱい動ける。
百瀬:昨日は晶吾くんが「お肉食べようぜ」って言って、ステーキ屋さんに連れて行ってくれたんですよ。
山﨑:行ったね。
百瀬:でもステーキもね、肉がまだジュー!って言ってるうちに、半分くらい食べた所でいったんナイフとフォーク置くんです。「……ふぅ」って。
山﨑:(笑)
百瀬:ライスも何もつけてないステーキ単体を、「……ふぅ。いけるか?」って。僕から見たら「いやいけるでしょ!」みたいな。
山﨑:でも昨日は300グラム完食したんですよ。お肉食べて元気つけたかったので、頑張りました。
百瀬:イチゴサンドといい、ちょっとOLさんみたいな食事のとり方してるから、晶吾くんには僕らが気をつけて栄養とらせないといけないなって思っています。
――お母さんみたいな視点になってますね。
山﨑:でも野菜ジュースは毎日飲んでるんですよ。野菜ジュースとイチゴサンドを食べるのが日課。
糠信:やっぱりOLさんだ(笑)。
▲取材中も和気あいあいと雰囲気の和やかなトリオ
――他のキャストの方々に関して、意外な一面が見えたことはありますか?
百瀬:僕は原嶋元久くん(鏑木一差役)とペダステで共演するのが3回目になるんですが、良い意味で「意外とおしゃべりさんなんだな」って最近感じています。
原嶋くんはどちらかといえば、1人で黙々とストレッチして、しっかり自分の世界に入るタイプという印象でしたが、今回はよく2人で話すようになりました。
――何かきっかけがあったんでしょうか?
百瀬:これというきっかけは無いんですが、今回は一人ひとりに重要なシーンがあるので、それについて喋る機会が増えたからかもしれないですね。すごく良い方だというのは前から知っていたんですけど、最近はさらに「面白い方なんだな」と感じています。
糠信:面白いといえば、初参加の栗原大河くん(呉南・浦久保優策役)もすごく面白い人です。ペダステの現場はどうしても学校ごとに集まったり話したりすることが多くて、呉南チームは彼1人なので最初はぽつんと1人でいるときもあったんです。でも最近はそんなこともなくなり、話してみたらすごく面白い。
百瀬:泰州と同い年なんだよね。
糠信:そうなんです。結構一緒にご飯を食べに行きます。彼には独特の雰囲気がありますよね。
山﨑:僕は新キャスト同士なので喋る機会も多いんですけど、この前稽古中に「ナハ」っていうセリフを誰にも分からないくらいのギリギリのラインで「にゃは」に変えて言ってみて、ってリクエストしたら、本当にやってくれて。
百瀬:え、そうなの?
糠信:全然気づかなかった。
山﨑:でもそしたら、その後のセリフ全部飛んじゃったらしくて。真っ白に。
糠信:かわいそう!(笑)
百瀬:気持ちが全部「にゃは」に行っちゃったんだね。
山﨑:悪かったな〜と思いながら、その様子が可愛くて笑ってしまいました。
――ハードながらも和気あいあいとした現場ですね。
百瀬:そうなんですよ、結構ね。
山﨑:セットの裏あたりでいつも誰かが笑顔でいるイメージだよね。
新生・信号機トリオ。互いに贈る心からのメッセージ
――お互いに向けての思いを教えていただけますか?
山﨑:今回のストーリーでは、レースから脱落してだんだん人数が少なくなっていくんですけど、そうするとフォーメーションを考えたり覚えたりするのも難しくなっていくんです。「誰かの後ろについていけば大丈夫」っていう考えが通用しなくなるから。
僕は初参加で分からないことも多い中、一緒に動くこの2人がフォーメーションの面で支えてくれるのが、すごくありがたいと感じています。
百瀬:最初は大変だよね。
山﨑:自分で考えて動くのがベストではありますが、まずはお手本を提示してもらえることでやりやすさが変わるんです。
「この後こういう流れだから、こう動くのが良いと思う」っていう道筋をまずは2人が付けてくれるので、稽古の進みがスムーズです。僕が芝居に集中できるのは2人のおかげ。めちゃめちゃ感謝しています。
糠信:僕はお芝居もあまり経験したことがない状態から、このペダステのお仕事を始めさせていただいて。最初は先輩のさっくん(百瀬朔)に頼ってしまうことが多かったんです。今もそうだけど、最初の頃は本当に頼りっぱなしになることが多くて。
ペダステの現場でもトーク番組に出演したときも、その場の空気づくりや「何を話したらいいのか」といったことを全部任せっきりでした。本当に感謝しています。
百瀬:でもその「ありがとう」というのを、きちんと言葉で言ってくれることが多いんですよ泰州は。やっぱり育ちがいい。
糠信:またそれ!(笑)
百瀬:それに「待ち合わせしよう」っていうときもね、絶対に先に来ている。これは2人ともなんですけど。
糠信:晶吾くんはとくに早いよね。稽古場にも、最初に来る。
山﨑:僕、基本的に稽古は1時間前行動なんです。20〜30分ぼーっとしないとスイッチ入らないんですよ。早く入ってダラダラしてるだけなんですけど、それが大事な時間です。
百瀬:僕はね、晶吾くんから見たら年下なのにいつも生意気言ってるんで、それは申し訳ないなと……。
山﨑:えっ、いつ? 言われたことないけど。
百瀬:今日みたいにイチゴでいじるとかね。ほんと申し訳ないなって気持ちはあるんですけども。
山﨑:いやいや、全然だよ。
百瀬:でも、そうですね。この3人がトリオで良かったなと思います。たぶん本番で走ってみたらまた改めて感じるんでしょうけども、「このメンバーで良かったな」という気持ちにたどりつくのが、今回はすごく早かったです。
レースでも最後に繋いでいくのが僕ら3人の役目なので、「もっともっと」この3人で良かったなって思えるようにがんばります。
「全てを繋ぎ、ジャージをゴールに」今作への意気込み
――では最後に、いよいよ新インターハイ篇のゴールを迎える今作への意気込みをお願いします。
百瀬:僕は2017年2月上演の「新インターハイ篇〜スタートライン〜」から参加させていただき、インターハイの3日間を3年かけて走ってきました。今作は1つの区切りというか、集大成だと思っています。
ただ、集大成でありつつもちろん「新しいもの」でもあります。観に来てくださった方にちょっとでも何かを感じてもらえる作品にするつもりです。ぜひ、楽しみに待っていてください。
山﨑:この舞台に立つにあたり、僕には2つ目標があります。1つは「原作のファンは舞台のファンに、キャストのファンは原作のファンになってほしい」ということ。もう1つは「舞台監督さんに飽きさせない作品にすること」です。一番近くで毎日見ている舞台監督さんが飽きる作品は、お客様も飽きるだろうなと思うので。それは心がけたいです。
この作品は、1つのものをみんなで届けていく、「誰かのために何かをする」ということがテーマの熱い作品です。これって小さい頃はよく言われたことなんだけど、大人になったら自分のことで精一杯になって、忘れてしまいがちなテーマですよね。そういう「人を助ける思いの熱さ、大切さ」みたいなものを伝えられたらいいなと思います。
観てくださったお客様に何かを持って帰っていただけるような、意味のある舞台にしていきます。
糠信:舞台『弱虫ペダル』は、今作で14作目を迎えます。本当に歴史のある作品で、僕たちが走る前からもたくさんのキャストの方々が走り継いできました。その想いも全部繋いで、新インターハイ篇のFINALにふさわしい形でジャージをゴールに届けたいです。
キャストの皆さんはもちろん、支えてくださっているスタッフの方々、観に来てくださったお客様、関わった全ての人のペダステに対するいろいろな形の思いを全部包み込んで、一緒にゴールまで持っていきたいと考えています。
キャラクターそれぞれのドラマ、その面白さ、感動、そして自転車の楽しさを伝えられるよう、座組全員全力でがんばって最後まで走りきっていきます。
舞台『弱虫ペダル』新インターハイ篇FINAL~POWER OF BIKE~は、【東京公演】2020年2月21日(金)~23日(日)天王洲 銀河劇場、【大阪公演】2020年2月27日(木)~29日(土)大阪メルパルクホールにて上演。
走り継がれた8年間、多くのキャストが紡いだ想いの行く先をぜひ見届けてほしい。
抽選で2名様に糠信泰州×山﨑晶吾×百瀬朔の音声&直筆サイン入りチェキをプレゼント
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2020年2月21日(金)〜2020年3月6日(金)正午
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— 2.5ジゲン!! (@25jigen_news) February 21, 2020
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