レポート

小池徹平、剣心の“何かを守るために生きる姿”に共鳴 ミュージカル『るろうに剣心 京都編』開幕へ

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ミュージカル『るろうに剣心 京都編』が5月17日(火)、東京・IHIステージアラウンド東京で開幕する。初日に先駆け、本日16日(月)に取材会とフォトコール(報道陣向けの舞台場面を抜粋した撮影会)、公開ゲネプロが行われた。会見には緋村剣心役の小池徹平、志々雄真実役の黒羽麻璃央、比古清十郎役の加藤和樹が出席し、意気込みや役との共通点などを語った。

本作は、1994年から「週刊少年ジャンプ」(集英社)で連載された、和月伸宏の漫画「るろうに剣心‐明治剣客浪漫譚‐」のミュージカル化作品。原作の中でも特に人気の高い“京都編”が小池修一郎脚本・演出で上演される。当初は2020年に公演が予定されていたが、新型コロナウィルス感染拡大の影響を受けて全公演中止になっていたが、この度、幕が開く。

* * *

小池は、初日を明日に迎えた心境を聞かれると「やっとお客さんの前で2年越しに演じられるというのは、非常にわくわくするものがあります。時間はかかったのですが、ようやくここまで来られたなという気がしています。あとは全力で臨むのみです」と力強く語った。

志々雄真実役の黒羽は、制作発表の時の包帯姿とは違い、全身やけどを負う前の維新志士時代の扮装で登場。「誰(役)だか分からないと思うんですが…」「ずっと包帯だったのでちょっと恥ずかしいです」と取材陣の笑いを誘いながら、「この劇場(IHIステージアラウンド東京)に来てから2週間くらいになりますが、稽古場では見えなかったものがどんどん明確に見えてきて、こういう風になるんだ! と新たな発見ができました。初日が本当に楽しみです」と満面の笑顔を見せた。

加藤は「この劇場でこのお芝居をやるというのは相当大変なことだと思うのですが、それに勝る楽しさとワクワクする気持ちがあります」「通し稽古で自分の出ていないシーンを見ていて、本当に心が躍ったり心が引き寄せられる名シーンが数多くあったので、それを早く観ていただきたい気持ちでいっぱいです」と公演が待ちきれない様子だ。

本作と演じる役の魅力について、小池は「戦いのシーンがとても多い京都編です。このステアラ(IHIステージアラウンド東京)の良さを生かして、原作を再現した殺陣に仕上がっているんじゃないかなと。見どころがたくさん詰まっています」と自信を見せる。

続けて「殺さず(不殺)を誓った剣心は、戦いを交えながら相手を受け入れて道を示してあげたりします。演じていて、剣心の優しさと器の大きさを感じて“何て優しい男なんだろう!”と、剣心の優しさに救われています。素晴らしい役をやらせていただいて光栄です」「何かを守るために生きるというところには、僕自身とても共感します」と、剣心への思いを口にした。

黒羽は志々雄について「剣心と同じような道を辿ってきたのかな…と思いきや、行きつく思考は正反対です。剣心の存在があるからこそ舞台上でも志々雄という悪が光るのかな、と。剣心との戦いは、舞台としても志々雄としてもクライマックスのシーンです。そこは大事に、そして勢いよくやっていきたいです」と志々雄の生き様に触れながら見どころをアピール。

加藤は「剣心の師匠という、底知れない圧倒的な強さが魅力です。誰も比古の強さをはかれないミステリアスさ。そこを立ち振る舞いでいかに見せていくかですね」と比古の魅力を紹介。衣装のマントにも触れ、「これ、原作だとめちゃくちゃ重いという設定なんです。衣装もそれなりの重みがありますので、これを着ながらの殺陣はマントさばきも難しいと思うので、本番中も研究していきたいです。いかに強く美しく力強く舞えるか」と、開幕直前でもなお役を追求していくようだ。

本作はアクションも見どころの一つ。小池は「体の痛さと日々闘いながら頑張っています」と笑顔を見せながらもアクションがハードであることを告白。「ただ、その痛みを超える楽しさがあるんです。剣心として戦って一人一人と向き合っている時、大変なんですけれど楽しさがあって…だから、やっている時は不思議と痛みを感じません」と、役との一体感を明かす。だが「だから、ずっと戦っていればいいのかな?(笑)」とジョークを飛ばし、黒羽に「壊れちゃう!」と突っ込まれていた。

黒羽は「大変ですけれど、包帯の暑ささえも馴染んで心地良くなってきました。瞬間瞬間が本当に楽しくて、早くお客さまに届けたいなと思っています」。表情が見えにくい全身包帯姿の扮装に関しては「小池先生に、普段よりも少し大きなお芝居をするようにと演出をしていただきました」と振り返った。

また、小池修一郎の演出についてのコメントを求められると、黒羽は「頭の中が宇宙のような方です。稽古場では想像できなかったこともありましたが、いざ劇場に入ってみると分かって、僕らには見えていない景色が小池先生には見えているんだな、と思いました」。

加藤は「小池先生は、ここはこうだよ、と一度やって見せてくれるんです。先生が出してくださったイメージをそのまま再現するのではなく、そこに役としてどう気持ちを乗せていくのかが役者としての務めであり、課題だと思っています」と厚い信頼を寄せる。さらに、今回の劇場は360度回り、いくつも舞台が現れる特徴を挙げ、「1つではない舞台の“画”を把握しながら演出をつけていたのか…と思うと、やっぱりとんでもない人だな、と改めて思いました」と驚きを口にした。

最後に小池が「素敵でこだわりのあるセットやお衣装もあり、原作から飛び出たような『るろうに剣心 京都編』が観られると思います。ミュージカルなので歌もありますし、派手なアクションもあります。いい部分を詰め込んだ作品になっているので、期待して楽しみにしていてください」と挨拶し、取材会は終了した。

※以下、フォトコールのレポート、ゲネプロの写真が続くため、まっさらの状態で舞台を楽しみにしたい読者は観劇後に記事を読むなど気を付けてほしい。

続けて行われたフォトコールで披露されたのは2つのシーン。まずは、剣心(演:小池徹平)と神谷薫(演:井頭愛海)が美しい月を背に、京都の街並みを眺めながら、翌日の決戦に向けて思いを交わすように歌うシーンだ。

次に披露されたのは、剣心と志々雄(演:黒羽麻璃央)の決戦シーン。映像、音響、照明が2人の戦いをさらに効果的に盛り上げるクライマックスの場面。次から次へと奥義を繰り出す剣心の気迫と、それを迎え撃つ志々雄のすごみにぜひ注目してほしい。

※写真は公開ゲネプロより

本作の上演時間は、休憩約20分を含むおよそ3時間20分。5月17日(火)から6月24日(金)IHIステージアラウンド東京にて公演が行われる。

【コラム】
会見中、小池は、自身と黒羽が左利きであることに触れ、「僕ら左利きなんですけれど、右で刀を振るうので右手にものすごく筋肉がつきました」と稽古中の努力を明かした。ただでさえ激しいアクションの多い本作。不殺の緋村剣心、人斬り抜刀斎としての、また、悪の美学を持つ志々雄真実としての動きが付けられながらの殺陣は、相当な努力が必要だったと想像できる。

「るろうに剣心」京都編は、手に汗握る死闘が続き、魅力ある登場人物も数多く登場する、原作の中でも人気の話だ。中止、延期を経て2年越しの公演となったが、「るろうに剣心」の世界に360度囲まれる体験を、ぜひ劇場で味わってほしい。

取材・文:広瀬有希/撮影:ケイヒカル

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公演情報

タイトル

ミュージカル『るろうに剣心 京都編』

公演期間・劇場

2022年5月17日(火)~6月24日(金)
東京・IHI ステージアラウンド東京

原作

「るろうに剣心-明治剣客浪漫譚-」和月伸宏(集英社 ジャンプ コミックス刊)

脚本・演出

小池修一郎(宝塚歌劇団)

音楽

太田健(宝塚歌劇団)/和田俊輔

出演

小池徹平、黒羽麻璃央、松下優也、加藤清史郎、岐洲匠、奥野壮
井頭愛海、鈴木梨央、伶美うらら、山口馬木也、加藤和樹

猪塚健太、郷本直也、松浦司、キャッチャー中澤、梶原颯、才川コージ、城妃美伶、阿部裕

藍実成、浅川文也、飯作雄太郎、伊藤寛真、鹿糠友和、黒沼亮、笹川慎一朗 寒川祥吾
鮫島拓馬、柴原直樹、清水錬、楢原じゅんや、西村聡
彩花まり、斎藤葉月、七理ひなの、杉浦小百合、美翔かずき、横関咲栄、吉田繭

特別協賛

くら寿司

主催

TBS/ディスクガレージ/ローソンエンタテインメント/電通/梅田芸術劇場

公式HP

https://www.ruroken-musical.com

公式Twitter

@rurokenmusical

チケット情報

ステージアラウンドFC:https://l-tike.com/sat/
TBS チケット:https://tickets.tbs.co.jp/ruroken-musical/
ローソンチケット:https://l-tike.com/ruroken-musical/
イープラス:https://eplus.jp/ruroken-musical/
ぴあ:https://w.pia.jp/t/ruroken-musical/
ディスクガレージ:https://www.diskgarage.com/ruroken-musical/
梅田芸術劇場 ネット会員:https://umeda.pia.jp/
梅田芸術劇場 オンラインチケット:https://ko-ume.pia.jp/
梅田芸術劇場 窓口(※一般発売日の翌日より残席がある場合のみ)10:00~18:00

(C)和月伸宏/集英社

WRITER

広瀬有希
							広瀬有希
						

金融・印刷業界を経てフリーライターへ。エンタメメディアにて現場取材・執筆の他、日本語・日本文化教育ソフト監修、ゲームシナリオ、ノベライズなどで活動中。感動が伝わる文章を目指して精進の日々を送っています。

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