ミュージカル『刀剣乱舞』シリーズ(蜂須賀虎徹役)や『ワールドトリガー the Stage』シリーズ(迅悠一役)といった人気舞台に出演するほか、「ウルトラマンX」(大空大地役)や「テレビ演劇 サクセス荘」シリーズ(ミスター役)など、ドラマや映画でも活躍を見せる俳優・高橋健介。
今年8月には映像出演のみのリアルイベント、Fanicon Presents リアル謎解きゲーム「高橋健介誘拐事件~あなたに届いた不思議な招待状~」を開催。同イベントは好評の後10月に再演が決まるなど、独自の試みからも目が離せない。
今回は2.5ジゲン!!による独占インタビューが実現。高橋のイベント作りへの思いやファンとの関わり方を掘り下げていく。撮り下ろしたたくさんの写真とあわせてぜひ読み進めてみてほしい。
――まずは、10月に再演が決まった「高橋健介誘拐事件~あなたに届いた不思議な招待状~」のことからうかがっていきます。俳優+謎解きという、これまでになかったイベントでしたね。
新しい試みだけにどうなるかは分からなかったのですが、お客さまが喜んでくださったので、結果として非常によかったです。僕は、まだ誰もやっていない物事に対して肯定的ですし、前向きな気持ちを持っています。だから、新しいことにチャレンジできたという点でも、得るものがたくさんあってよかったと感じています。
しかし、今回のイベントの成功によって“俳優+謎解きイベントの先駆者”的なものになれたかというと、そうは言いきれないかもしれません。今回のイベントは、僕というキャラクターがあってやらせてもらったものだと思っています。僕がやりたかったこととファンの皆さまが求めてくださるものが一致したんでしょうね。
――本イベントはリアルイベントではありますが、直接会う“接触型”とは違う新しい形のものになりました。
僕自身が常駐しているイベントではなかったのですが、僕という存在を楽しんでくれていたのであればいいですね。終わってから、謎解きで同じグループになった方同士で連絡先を交換したり写真を撮ったりなど、ファン同士の交流ができたと僕も聞いています。今後いろいろなイベントや舞台へ一緒に来てくれるなど、今回のイベントがいい方向に作用してくれれば嬉しいです。
それから今回は、出演していた舞台と公演時期がかぶっていたので、「昼は謎解き、夜は舞台」のような楽しみ方もできるかな、と考えていました。でもいざ募集を始めてみたら、謎解きと舞台両方のご参加を希望される方は、申し込む日や時間を絞らなければいけないかな? など、考えなければいけない課題がたくさん見えてきました。
今回のイベントをプロトタイプ(試作)として、色々な面で今後さらにクオリティの高いイベントを作っていきたいです。
――コロナ禍になり、これまではあまり選択肢として出てこなかったオンラインイベントの存在が大きくなってきました。高橋さんの考える、オンラインイベントならではの利点とこれからの課題は何でしょうか?
オンラインイベントの利点はやはり、物理的な距離の問題をクリアできることです。遠方だったり家を離れられないなどの事情があって、イベントに参加するのは難しい…と諦めていた方でも、以前よりも気軽に参加できるようになったのではと感じます。課題は、回線の環境によって差が出てしまうことです。
たとえばお1人ずつとお話しができる時間を作っても、回線の状況しだいでは満足に話せないときもあります。その点は、双方でネット環境を整えていく必要があるのかなと感じます。
逆に対面イベントでは、“百聞は一見にしかず”を、より強く感じます。オンラインでも、画面を通した表情などで伝えたいことは感じ取れますが、直接お会いするとそれらがより鮮明に分かり合える気がします。会場に直接足を運んでくださった方にしか味わえないこともたくさんあると思います。
とはいえ、「対面のイベントでは緊張して話せないけれども画面越しなら大丈夫」という方もいらっしゃいますし、金銭面においても、遠方から来られる場合はお金もたくさんかかりますが、オンラインならその心配はありません。その時々の状況や、ご自分にとって都合のいい方で参加してもらえたらと思います。
――イベントの制作過程では、ご自分からどんどん提案をされているのでしょうか?
もちろんたくさん提案はしています。しかし、僕がすべてゼロから考え出して企画が進められているわけではありません。どちらかと言えば「こういうイベントはどう?」と提案していただいたものに対して、こうしたいです、ああしたいですと希望を出していってスタッフの皆さまと一緒に作り上げていっている感じです。
ゼロからではなく、“1”を“10”にしていくと言うのでしょうか…まさに今回の謎解きイベントもそうやってできあがりました。周りの方々が僕という人間とキャラクター性を認めてくれて、どうしたら楽しいイベントができるだろう、と色々と考えてくれた結果だと思っています。
――土台があって、そこに家を建てていくイメージでしょうか。
そうなります。与えてもらった土台に骨組みを建てて、インテリアは何を置いていこうか、冷蔵庫にこの磁石をつけようかと考えながら家全体を作っていく、みたいな(笑)。それも僕だけの力ではなく、制作や映像など、たくさんの方々のお力があってこそです。
――高橋さんのイベントといえばバースデーイベント(バーイベ)が毎年好評ですが、今年も楽しいものになりそうですか。
(誕生日が12月24日なので)バーイベは毎年12月にやっているのですが、企画や準備自体は8月頃から始めます。去年同様、告知ではあるドラマをリスペクトしたビジュアルをお見せしますので、ぜひ楽しみにしていてください(笑)。
――去年のバーイベは、告知のビジュアルも動画も大変凝ったもので話題になりましたね。
役者仲間の中でも、僕のイベントの告知は少し特殊かもしれません。でもそれは「どんなイベントだろう?」と興味を持ってもらったり、「告知にこれだけ気合を入れているんだから面白いに違いない」と期待を高めてもらったりするためでもあります。
最初のイメージやインパクトというのは、非常に大事だと思っています。どんなに中身がいいものであっても、最初に目にするビジュアルやフライヤーが強く興味をそそられないものだったら、さらに中を知りたいとは思わないですよね。僕自身、イベントに限らず舞台などでも、チラシを見て「面白そうだ」と感じたものに足を運ぶことが多いです。
時間とお金をかけたものには、それなりのクオリティがついてくると信じています。僕もお金を払って何かを見に行くときには、時間とお金をかけて作ってくれたと感じるものの方が安心できます。その場で作る即興の面白さとはまた別の問題で、いわば費用対効果ですね。
作る側が頑張っているのが伝われば、お客さまとしても当日まで楽しみな気持ちが増していくのではないかと。だから、告知にもお金と時間をかけて、より興味を引くものにしていきたいんです。
でも、そうやってイベント告知のビジュアルや動画にものすごく力を入れている人が少ないからこそ、面白がられてTwitterでバズったりと目立たせていただいているんでしょうね(笑)。
――イベントの告知以外でも、数日に1度は「高橋健介」がTwitterのトレンドに載ることもありますが、ご自身はこの“バズり”をどのように捉えていますか?
素直にありがたいと思っています。偉い方々が「この名前よく見るな」と思ってくれたら万々歳ですね(笑)。
とはいえ、課題もあります。こうしてたくさん話題に上げていただくことで「高橋健介にはこれだけ多くのファンがいる」と判断されてお仕事をオファーしてくださっているケースもあると思います。でも、この状況に甘えてはいられません。どれだけファンがいるのかが見えなくても「高橋健介と仕事がしたい」、と思ってもらえる俳優にならなければいけないと感じています。言わば今は、応援してくださっている皆さまにおんぶに抱っこの状態です。
だからといって、今後ファンの皆さまの存在よりも何かほかのものを優先させていくのかといえば、まったく逆です。僕がこの仕事をしているのは、ファンの皆さまが楽しんでくださることに対して喜びを感じているからなんです。むしろ、そのためだけと言ってもいいかもしれません。
イベントでも舞台でも何でもいい。僕がした何かを見て、ファンの皆さまが「元気になった」、「明日からまた頑張ろう」と思ってくれることが嬉しいです。そのためだったら、多少無理もしますし、スケジュールがしんどくても頑張れてしまいます。
この“無理をする”は、決してご心配をおかけするようなものではありません。僕は自己肯定感が強いですし、誰かのために無茶をしている自分が好きなんです。たとえば学校であれば、学級委員は放課後に残って何かの仕事をすることも多いですよね。僕は昔、みんなが家に帰っているのに残って委員の仕事をしていても、全く苦ではありませんでした。誰かが喜んでくれるから、求められているから頑張れる。それは今でも同じです。
ファンの皆さまがいてくださるから僕は頑張れています。僕が楽しみながら作ったものを、皆さまが楽しんでくれる。それを見て、もっと喜んでもらいたくてもっと頑張れる。そのやりとりの積み重ねで今があると思っています。先ほどもお話ししたように、今は皆さまにおんぶに抱っこですが、それに甘えることなくこれからも頑張っていきます。
――最後に、ファンの皆さまへメッセージをお願いします。
僕は人生がとても楽しいです。そんな僕を見て下さった皆さまが少しでも元気になってくれれば、僕はもっと楽しく嬉しくなります。今僕のことを推していなくても、何も考えずに楽しみたい方や、笑いたいなと思っている方は、僕のことを1度ご覧になってみてはいかがでしょうか。10人中10人を絶対に楽しませられるかと言われれば自信はありませんが(笑)、8人くらいは楽しませられると思います。でも、残りのお2人にも損はさせません。僕のSNSをフォローしたり、ファンクラブに入ったり、イベントに足を運んでみれば、きっとその意味がわかると思いますよ。
取材・文:広瀬有希/撮影:梁瀬玉実
各種概要
■高橋健介公式ファンコミュニティ『高橋健介の部屋(仮)』
URL:https://fanicon.net/fancommunities/598
■Fanicon(ファニコン)
・会員制ファンコミュニティプラットフォーム
・サービス開始:2017年12月
・コミュニティ数:2300組以上/19万人(2022年6月末時点)
・コンセプト:With Fan,More Fun
“With fan,More fun”あなたとファンをつなぐファンコミュニティ「Fanicon(ファニコン)」
Faniconは、アイコンの活動を、彼らとファンが一緒に盛り上げていく会員制ファンコミュニティプラットフォーム。アイコンは、アプリ内限定のライブ配信、グルチャ、トーク機能などでファンと盛り上がることができることに加え、ファン同士もつながることが可能な、ネットワーク効果のあるアイコンとファンの為のサービスを提供している。
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