8月4日(木)~12日(金)に開催され、10月に再演が決まったFanicon Presents リアル謎解きゲーム「高橋健介誘拐事件~あなたに届いた不思議な招待状~」。本イベントは、高橋健介から届いた招待状からストーリーが始まり、ゲーム中に誘拐された高橋を助けるために“渡したいもの”を探していく体験型謎解きリアルイベント。公演の開催発表からTwitterでトレンド入りするなど大きな話題となり、このたび10月に再演が決定した。
2.5ジゲン!!では、高橋健介と、本イベント企画者のFanicon(ファニコン)/吉川昂佑(THECOO株式会社)に対談インタビューを実施。開催決定までの経緯からイベント運営の裏側、Faniconの今後の展望などについて語ってもらった。吉川が現在考えている企画、『健介〇〇〇』とは…?
――まず、この企画が決まった経緯を教えてください。
吉川昂佑(Fanicon):今回のイベント会場にもなった、当社が運営するスタジオでのひらめきがきっかけでした。あるアーティストさんの配信をしているときに「ここで何か面白いことができるかもしれない」と思いついたんです。配信は1度始まったらその部屋からは出られないので、その“閉じ込められている感”から「謎解き・脱出ゲームのイベントはどうだろう?」と。
――なぜ高橋さんに白羽の矢が立ったのでしょう?
吉川:ちょっと変わった新しい形のイベントをやった時に、ファンにそれを受け入れてもらいやすそうなキャラクター性を持っているタレントさんは誰かなと考えたんです。結果、「高橋健介しかいない!」と(笑)。それで、謎解きゲームをやろうと思っていると健介くんに連絡したところ「楽しそうですね、やりたいです!」とすんなり受け入れてもらえて、今回の企画が決まりました。
高橋健介:吉川さんは、色々なイベントの運営やカレンダーなどもすごくこだわってくれるし、何よりもファン目線で企画の提案をしてくれるんです。だから僕も、何かよく分からないけど吉川さんが言ってるならいいか! とすぐに返事をしました。吉川さんには、いつでもすぐ僕のニーズに応えてもらいたいので、Faniconの会社を辞めてフリーになってほしいと思っています(笑)。
吉川:でも、会社が背後にあるからこそできることもたくさんあるからね(笑)!
――他のイベントとは、打ち合わせ方法や進め方なども違ったのでしょうか。
吉川:違うことがたくさんありました。バーイベ(バースデーイベント)などの通常のイベントに関しては、健介くん自身が強い思い入れを持っているので、そこに僕が力添えをしていく形を取っています。でも今回は、先にあのメインビジュアルの“絵”が頭に浮かんだんです。そのため、今回は僕がやりたいことを健介くんに提案していきました。ファンタジー感も出しつつ、謎解きをやっていきたいんだ、と。
健介くんは、謎解きシナリオや映像のセリフの一言ずつをきちんとチェックして、ファンの方が喜ぶような要素を足していってくれました。僕の企画からスタートしたことではありますが、健介くんと一緒に作っていく過程はとても楽しかったです。
高橋:ストーリーは、はじめにいただいたものから大幅に変更しました。なぜかと言うと、謎解きのシナリオは謎を解くためのものなので、そこに僕のイベントならではの要素を足したかったんです。謎解き自体は僕のファンの方ではなくても楽しめるものですが、映像などは「健介くんぽい!」と思ってもらえるものに仕上がったのではないかなと思っています。
――準備期間で特に大変だったことは何ですか?
高橋:僕はただ口を出しているだけだったので、謎解きを作ってくれたチームが1番大変だったんじゃないかな(笑)。
吉川:謎解きチームの方々は大変だったと思いますよ。僕たちの要望に沿って台本を書きかえたり、謎解きの難易度を調整してくれたり。最初いただいたものはすごく難しくて「これ解ける?」というくらいのレベルだったんです(笑)。
高橋:謎解きは初めての方もいらっしゃるだろうから、まったく分からないレベルにはしたくなかったです。でも謎解き自体の面白さはもちろん大事にしたかったので、誰でも楽しめるくらいのちょうどいい難易度に調整してもらいました。
吉川:テスト期間も設けましたし、開催直前の最後の最後までその調整は続けましたね。
――イベント開催中の思い出や、苦労したことは何でしょうか。
高橋:僕は現場には行っていないので、その代わり、全公演に常駐する山内涼平くんに毎日日報を書いてもらっていました。その日報がものすごく丁寧だったんですよ。僕としては、謎解き成功率のパーセンテージ報告くらいのつもりだったのですが、1組ずつ、お客さまの傾向とどのように謎を解いていったのか、ヒントを出すタイミングや次回への反省もしっかり書いてあって驚きました。あれは、彼自身のためにも役立ったと思います。
吉川:きてくださるお客さま次第で日々違った公演になるので、毎回終わると皆で反省会をしていました。人によって謎の解き方も進め方も全く違いますから、そこが大変でもあり楽しかったことですね。山内くんをキャスティングしたのは健介くんなんです。このイベントには、テーマパークでの案内キャストのような人が必要だな、と考えていた時に健介くんが「山内くんで!」と提案してくれました。
高橋:かわいい後輩ですからね。彼が名古屋から出て来た時も、僕の家に1週間居候(いそうろう)させましたし。彼自身このイベントで、お客さまとの向き合い方や対応力がだいぶ身についたのではないかと思います。
――ビジュアルはアンニュイな表情の高橋さんが話題になりました。この撮影の時のエピソードを教えてください。
高橋:山内くんの撮影が面白かったです(笑)。彼はアンニュイな表情での撮影経験がないので、カメラマンさんから「目力が強すぎる」とダメ出しをされ、僕からは「アンニュイ分かるかぁ?」とヤジを飛ばされ(笑)。
吉川:でも楽しそうに撮影していましたね。予想をはるかに超えるスピードでブロマイドも完売したし。
高橋:俺より先に完売したので、先輩への忖度が足りないです(笑)。
――イベント終了時の再演お知らせ動画も話題になりましたね。
高橋:再演が決定した時に、動画を撮りたいと僕が無理を言ったんです。助けてくださった感謝の言葉を述べているそばからまた誘拐されたら「またこいつ誘拐されている!」って面白いかなと思って(笑)。本当に急きょ言い出したことだったのですが、ありがたいことにたくさんの人たちが動いてくださり実現しました。
吉川:10月のものは再演なので、今後新しい展開が何かできたらいいですね。まずはこのシリーズを続けていけたらいいなと思っています。
高橋:誘拐はすでに2回されているから、次は殺人事件とかになるかもしれないですね(笑)。
――今後高橋さんとやれたら、と思われているイベントの具体的な案があれば教えてください。
吉川:どこかの遊園地を貸し切って『健介ランド』ができたら楽しいですね。遊園地であればファミリー層も気軽に来られますから。例えばメリーゴーラウンドに乗っている健介くんを探すイベントがあったり、スタンプラリーがあったり。“高橋健介”というキャラクターが確立されているので、メインキャラクターとしての高橋健介を楽しんでもらえるようなものができたらいいなと考えています。
高橋:花やしきだったらギリギリ地元ですね、確か貸し切りもできたんじゃないかな。
吉川:じゃあ次回は健介ランドで(笑)。
高橋:次回!? 早いですよ(笑)!
――今回のイベントは、体験できるファンイベントとして様々な面で新しい道を開拓したと感じます。普段のイベントとの違いは感じられましたか?
吉川:今回のイベントでは、ファン同士の交流の仕方が違うな、と感じました。バーイベやファンミーティングでは、知らない人と話すことはあまりないと思うのですが、今回のイベントは話して協力し合わないとどうしようもないですからね。一緒に1つのミッションをこなしたことで絆が生まれたのか、終わってからフォトスポットで楽しそうに写真を撮ったり連絡先を交換しているのを見て、泣きそうになってしまいました。いい景色を見させていただきましたし、今後に向けて色々と考えるきっかけにもなりました。
――これまではファンコミュニティアプリとして役割が大きかったFaniconさんですが、今回のイベント運営・グッズ制作のように、さまざまなサービスを始められていると感じます。今後の展望をお聞かせください。
吉川:これまでは、アプリのシステムサポート的な存在だったのですが、今後は“Fanicon Presents”としてもっとたくさんイベントなどを作っていけたらと思っています。「ファンサービスだったらFaniconが何でも請け負います」、となれたらいいですね。ファンの皆さんが楽しんでくれることを、これからもタレントさんと一緒になって考えていきたいです。
――最後に高橋さんから、再演に向けてファンの皆さんへメッセージをお願いします。
高橋:前回参加できなかった方は、ぜひ謎を解いて僕のことを助け出してください! それから、山内くんは風邪を引かないように(笑)!
取材・文:広瀬有希
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