インタビュー

磯貝龍乎×太田将熙×碕理人、舞台「Another lenz」でひたすら“面白さ”を追求

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磯貝龍乎脚本・演出による舞台「Another lenz」が2021年5月15日(土)、東京・新宿FACEで幕を開ける。生観劇と生配信は時間差でスタートし、それぞれが全く異なる作品に見える別次元舞台という、まさに「アナザーレンズ」な意欲作だ。

2.5ジゲン!!では、磯貝と主演の太田将熙、碕理人にインタビューを実施。謎の多い同作の企画の経緯からスタジオツアーの楽しみ方、今だからこそ「ただ面白い」作品を作りたいと語るその真意などについて聞いた。

舞台「Another lenz」の経緯とは?

――生観劇と生配信の仕掛け、スタジオツアーなど、これまでになかった企画が多いと感じます。本作の経緯を教えてください。

磯貝龍乎(以下、磯貝):始まりはプロデューサーからの1本の電話からでした。面白いことを思いついた、と何やら興奮している。詳しく話を聞いてみたら、特殊な舞台が作れる新宿FACEで、映像と観客が入った舞台を同時にやろう! と。もうその時点で面白そうですよね。

役者もお客さんが入ればテンションが上がりますし、配信と生の観劇、両方見た時に全く違う世界が見えるような面白いものを作ろうぜ! と大盛り上がりになって、脚本を書き始めました。

――生観劇と生配信でどのように作品の印象が変わるのでしょうか。

磯貝:ハリウッドホラーのライブドラマを撮るというストーリーなのですが、例えば、表ではホラーが行われているのに裏で動いているスタッフの動きはコメディに見えて面白い、といったように印象が変わります。

それから、生観劇と配信では結末が違います。ある日のタイムスケジュールで説明すると、14時から生観劇が開始する場合、配信は舞台の話が進んでいる最中の14時50分から始まります。しばらく生観劇と配信が同時進行で話が進み、生観劇が15時半で終了するんですが、実はストーリーは続いていて、配信は15時50分まで行います。

配信が始まる前には現場で何かが起こっていて、生観劇で結末がついてからもストーリーは配信で続いているので、観劇と配信それぞれが違う結末になるんです。

――生観劇と生配信を両方見ることで、より楽しめそうですね。

磯貝:思い込みによる捉え方や受け取り方の違い…ここがポイントです。タイトル「Another lenz」は“色々な見え方の違い”という意味もあります。ちょっと意味深なタイトルが好きなんですよ(笑)。

――太田さんと碕さんは脚本を読まれた時、どのような印象をいだきましたか。

太田将熙(以下、太田):脚本を読んで「稽古が大変そう」「どう表現しようか」と思う点はありますが、お芝居はいつもと同じく丁寧に役に向き合っていきたいと思います。でもそれ以上に、ここ最近やってきた舞台とは作りが違う、特殊な脚本に「なるほど、こうなるのか。面白い!」と楽しみに思う気持ちが大きいです。

碕理人(以下、碕):脚本を読んで「龍乎くんの頭の中とんでもないな」と思いました(笑)。配信と生観劇を同時進行で進めながら、でも“見え方”が違う? どういうことなの? と衝撃を受けました。

これが実際に舞台になったときにどう見えるのか。お客さんにどう感じてもらえるのか。そういうことがまだ本当に分からない状態です。この、新たなチャレンジだと思える作品に出演できて良かったと思う一方、自分も観客として見てみたいと思える作品です。

龍乎くんならではの発想やボケが要所要所に詰め込まれているので、完成したらとんでもない作品になるぞとすごくわくわくしています。

僕はスタッフチームの監督役なのですが、スタッフのメンバーもすごいです。キャラクターとしてもとんでもない(笑)。将熙率いる俳優チームと僕のスタッフチームがどう絡んでいくのか楽しみですし、台本にないことも生まれていくのかもしれません。龍乎くんの脚本と演出を信じて一緒に作品を作っていけたらいいなと思っています。

太田:2020年より前は舞台って、足を運んで観に行くものだという感覚でした。でも新型コロナウイルスの感染拡大につれて、劇場に来られない方でも楽しめるようにとオンライン配信が整備され始めました。でもやはり、劇場で観劇するのと配信を視聴するのとでは没入感に差が生まれると思います。

この「Another lenz」は、配信では配信ならではの面白さ、劇場ではその場で感じられる面白さがあります。「こんなご時世だから…」と消極的になってしまうこの状況を打破できる作品だと思っています。

それぞれの印象、ファンへのメッセージ

――磯貝さんは演出家として、太田さん、碕さんのお2人の印象をお聞かせください。

磯貝:役者ってね、ヘンタイじゃないと続けていけないんですよ。太田くんなんかすごく清楚そうに見えるでしょう? でもきっとヘンタイなんだろうなぁって思うし、そういう所がすごく好きです。碕なんてもう、モロにですよね。

碕:何がだよ!(笑)

――碕さんとの面白いエピソードはありますか?

磯貝:たくさんあるけどとても言えません!(笑) 言える範囲だとしても…何か変な場所でばったり遭遇するとかね。ひょっとしたら近所に住んでいるのかなぁって思っているんですけど。

太田:どこに住んでいるのか聞けばいいじゃないですか。

――言えないようなことが(笑)。逆にお2人から見て演出家・磯貝龍乎さんについてどう思われますか?

碕:龍乎くんとは出会ってもう10年くらいになるのかな。これまでに色々な作品で共演させてもらったのですが、頭の中がバケモノのようなんですよ。何でこんな発想が出てくるの? っていう。常人ではできないことを平気でするしね。

太田:僕は、龍乎さんが演出される舞台に出るのは実は初めてなんですよ。だから演出家としての龍乎さんの演出方法などは分からないのですが、以前出演した小笠原健さん作・演出の「GET BACK!!」(2019年)に龍乎さんがゲストで来られた時、緑色のレジャーシートでジャケットを作って、白塗りの顔でプリングルスのサワークリーム&オニオン伯爵って言って突然登場したんです。

ハートフルヒューマンコメディの話だったのに、世界観をゼロにして帰っていくという(笑)。もう天才だなって。その前から小笠原さんが「龍乎はやばい」とおっしゃっていたので「どんな人なんだろう?」と思っていたのですが、その通りでした(笑)。

そんな龍乎さんが作られる作品だから、演者にもそれに対応できるぶっ飛び具合が必要だと思うんですよ。

――休演日に開催されるスタジオツアーについて教えてください。

磯貝:実際にセットに上がってもらえて、写真撮影もOKにします。ドラマの撮影現場を直に見られるようなイメージですね。休演日も何もしないんじゃなくて有効に使おう、作品の世界に無料で触れてわくわくしてもらいたいという、プロデューサーの案です。舞台の内側を知ると、より作品を楽しめると思います。

――スタジオツアーに参加する前と後とでは、作品全体へのイメージは大きく変わりますか?

磯貝:変わると思いますよ。もっと言えば、先に配信視聴から入るのか生観劇を先にするのかでも印象がだいぶ変わるはずです。

――生観劇と生配信に加えてスタジオツアーと盛りだくさんですね。

磯貝:さらにね、会場が新宿FACEなので生観劇では北と南という全く違う角度でお芝居を観られるんです。どっちから観るかでもストーリーの見え方が変わってくると思います。

碕:すごいですよね。僕らもどうなるのか想像できない。

太田:だから、複数回生観劇で観てくださる場合は席が毎回同じような場所じゃないといいなと思います。

碕:確かにね。「全部同じ側の席じゃん!」ていうことにならないといいですね。

磯貝:見えない部分はプロジェクターでフォローしますよ。

太田:お金かかってる!

――見どころとファンへのメッセージをお願いします。

碕:先ほど龍乎くんが言ったように、生観劇と生配信では全く違う結末になります。僕の率いるスタッフチームと将熙率いる俳優チーム、それぞれの視点に立った見方もできると思います。

新しい色々な見方ができるので、何度でも楽しんでもらえるような作品になるようにしようと思っています。このようなご時世なので、なかなか生の観劇ができない状況ではありますが、本当に面白い作品になると心から思っていますし、面白い作品になるように役者と制作スタッフ一同が一丸となって頑張ります。ぜひ皆さん観に来てください。

太田:ここ最近はこんな時だから明るい作品を届けようというコンセプトの舞台が多いと感じます。でもこの作品はそれに抗っちゃっているんです(笑)。毛色が違うと言うんでしょうか。

この状況だからこそ伝えたい思いが込められたメッセージ性のある作品も好きなのですが、今の僕自身、ただ単純に面白い作品を求めていた部分もあります。この「Another lenz」には、そんな「面白いものを作ろう!」という気概を感じるのですごくわくわくしています。

明るい作品かと言われたら全くそんなことはないんですけれど(笑)。純粋に作品の面白さを味わえるものです。血のりで毎回衣装が大変になってしまったりもしますが、さまざまな部分で工夫の凝らされた作品です。

まだ「どういう作品なの…?」と思っていらっしゃる方も多いと思いますが、観てもらえたらきっと満足していただけるはずです。ぜひ観てもらえたらと思います。

磯貝:血のりで毎回マイクがつぶれないか心配になります(笑)。将熙くんが言ったように明るい作品ではありません。でも、業界に対して「こんな状況下でも面白い作品は作れるんだぞ!」というメッセージにもしていきたいです。

うまくいけば演劇業界への希望になるかな…なんて思っています。色々な見方のできる“Another lenz”として、うまい捉え方をしてもらえたらありがたいです。

取材・文:広瀬有希/撮影:ケイヒカル

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公演情報

タイトル

舞台「Another lenz」

公演期間・会場

2021年5⽉15⽇(土)〜5⽉23⽇(日)
東京・新宿FACE

スタッフ

脚本・演出:磯貝龍乎
主催:2021舞台「Another lenz」製作委員会

キャスト

太田将熙/菊池修司、碕理人、北澤早紀(AKB48)、伊崎龍次郎、武本悠佑、山沖勇輝、足立英昭、藤本かえで/溝呂木賢

WRITER

広瀬有希
							広瀬有希
						

金融・印刷業界を経てフリーライターへ。エンタメメディアにて現場取材・執筆の他、日本語・日本文化教育ソフト監修、ゲームシナリオ、ノベライズなどで活動中。感動が伝わる文章を目指して精進の日々を送っています。

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