インタビュー

【戦国炒飯TV】松村優「楽曲の明るい雰囲気そのままに」――ChoshU特集vol.5

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「戦国炒飯TV 〜なんとなく歴史が学べる映像〜」YouTubeチャンネル シーズン2が現在配信中。トップバッターとして登場したのが、長州藩士によって結成されたアイドルグループ・ChoshUだ。

2.5ジゲン!!では、ChoshU特集としてメンバー9人全員にインタビューを実施。今回はBUMI(伊藤博文)を演じる松村優を取り上げる。ChoshUやBUMIの魅力、パフォーマンスのこだわり、自身の“志”などを聞いた。

BUMIの魅力は「かわいがられる後輩感」

――松村さんはうつけ坂49にも出演されていましたね。まずはChoshUへの参加が決まった際の心境について教えてください。

以前うつけ坂49で出演した際、すごく楽しかったんですね。歴史をちゃんと伝えながらも面白おかしい内容になっていて、面白い番組だなって思っていたので、またこうしてChoshUで参加することができて嬉しかったです。

うつけ坂は人数が多いこともあって、あんまり活躍しきれなかったというか、自分を出しきれなかったなっていう思いも実はあって。

なので、ChoshUが9人と聞いたときは、もう一度出演するチャンスをいただけたので、今度こそちゃんと目立つように頑張るぞって思ったのと同時に、“なんとなく歴史が学べる”ように、しっかりとお伝えしたいなって思いました。

――ChoshUを最初に聞いたときの印象は覚えていますか。

最初の印象は「一番の流行りにノッたな!」ですかね(笑)。話題性もありそうで、すごく楽しみでした。

あとは男性のユニットなのか、女性に扮してのユニットなのか、どっちでやるんだろうって思ったんですが、長州藩士ということで最初はかっこいい系なのかなって思ったんですね。でも実際はかわいい系で(笑)。

そういう名前から想像しきれないギャップが、やっぱり面白いなって思いましたね。

――収録に臨むにあたって、どんな準備をされましたか。

伊藤博文のことをとにかく調べましたね。性格とか、誰とどんなことを成したかとか、周りからどう見られていたのかとか。どういう人物かを知らないのに演じちゃダメだなって思うので、色々調べた上で自分なりに解釈をするようにしました。

そこにアイドルのかわいらしい要素を加えるようなイメージで準備をしましたね。

――以前 別のインタビューで、紙に書き出して役作りをされているというのを拝見しました。今回もそうされたのでしょうか。

そうですね、まず時系列で書き出して自分なりにまとめるんですよ。生まれてから最期まで。その上で、どの辺を大事にするか、重要とするかっていうのを考えるようにしています。

今回のBUMIで言えば、伊藤博文って家が裕福ではなくて、特筆するほど賢いというわけでもないんですが、目上の人からかわいがられる性格で人望が厚い人物だったっていうのが、調べる中で分かってきて。

ちょうどアイドルだし、そこの部分を大事にしようかなと思って、信念は持っているけど周りから好かれるような立ち振る舞いを意識しました。先輩たちが喋っているところに絡んでいって、かわいがられるようなイメージですね。

スタジオトークの収録では、GEN役の(白柏)寿大くんにそういった感じで絡みにいったので、使われていればBUMIの後輩感というか、かわいがられる感じが見てもらえるかなと思います。

――松村さんご自身も現場では先輩にかわいがられるタイプですか。

自分で「そうです!」って言うのはちょっとアレですけど(笑)。

僕、すごく人が好きで、特に先輩後輩が大好きなんですよ。同期にはあんまり自分からはいかないんですけど、懐いてくれる後輩にはすごく甘いですし、先輩も大好きで!

だからいろんな現場で先輩によく言われるのが「君は売れるな」なんですよ(笑)。先輩の誘いも断らないし、よく後に付いていくので。僕自身は人見知りなので、付いていくだけ付いていって全然喋らない、みたいなこともあるんですが(笑)、とにかく先輩が大好きなんです。

なので、そういうところはBUMIと似ているかもしれないですね。

――今回の収録現場ではいかがでしたか。

以前共演した方とは話せたんですが、やっぱり初めましての方とは人見知りが出てしまって…。でも皆さんすごく気さくに話しかけてくれたので、楽しい現場でしたね。

初めて共演する方が多かったので、最初みんなで年齢当てクイズとかしていて。そのおかげで年上の方が分かったので、分かってからはわりと「先輩イェーイ!」みたいなテンションでいけた気がします(笑)。

あとは最初にソロダンスパート収録があったので、その時間にお互い声援を飛ばし合ったことで、現場の雰囲気がふんわりしたのが印象的で。先にダンス収録があって良かったなと思いましたね。

先にスタジオトーク収録だと、「行こう」って思ったタイミングで上手く出られなかったかもしれないんですが、いい雰囲気になっていたことですごく楽しく収録できました。

――パフォーマンスで注目してほしいところはどこでしょうか。

ソロダンスパートでは収録順が真ん中あたりで。当日急にソロパート収録があると伝えられたので、やっぱり急なことだとやることって似てきちゃうじゃないですか。だから皆さんのを観察しながら、どうやって違うことをしようかなって考えていて。

初対面の方も多い中で一人で踊るということで緊張したんですが、楽曲の力を借りて、勢いと煽りを強めに、カメラのフレームから外れる勢いではしゃいだので(笑)。そんなところを見ていただけたらと思います。

カメラ前で一人でパフォーマンスするって、普段あんまり経験しないことですよね。僕はダンスをやっていたので、なんとなく動きのイメージはついていたんですが、ダンスをそれほどやっていない人にとってはかなりの無茶振りだったと思うんですよ。

だから「僕たち、試されているな」と思いましたもん(笑)。面白い系でやるのか、本気のアイドル感を出すのかっていう指示も何もなくって最初はどうしようかなって思いましたが、皆さんが盛り上げてくれたおかげで楽しくできました。

「戦国炒飯TV」の反響の大きさに驚き

――松村さんはうつけ坂49にも参加されています。収録現場の雰囲気の違いは感じましたか。

全然違いましたね。

うつけ坂49は楽曲が激しいこともあって、みんながギラギラしていたのが印象的です。しかも人数が多いから、トークではお互い「行くぞ行くぞ」って牽制し合っているような空気があって、みんなかっこいいなって思いながらも正直ちょっと怖かったです(笑)。

ChoshUはやっぱり9人っていうのもあるし、楽曲の明るい雰囲気がそのままグループの雰囲気になっているようなところがあって。

どちらも全然違うんですが、その違いも含めてどちらも楽しかったですね。

――ChoshUではキャラクターが一人ずつ深堀りされているのも魅力ですよね。

すごくボリューミーですよね。実際の配信でどんな形になるのか全然想像ができないまま撮っていたんですよ。

実際の配信が始まって見てみたら、一人ずつ担当回があるんだっていうのが分かって、「(声を大にして)すごい!」って感じで(笑)。こんな風にピックアップしてもらえてありがたいなって思いましたし、視聴者の方も一人ずつ細かく勉強できると思うし、素敵だなって思いました。

――キャスト解禁の仕方も印象的でしたね。

うつけ坂49もそうですけど、毎回SNSのトレンド入りをしたりと話題性があるので、ChoshUはどんな反応があるのかなって楽しみにしていました。

最初に後ろ姿が解禁されて、ファンの皆さんが繰り広げていたキャストの予想大会も、実は楽しんでいました(笑)。

寿大くんは「戦国炒飯TV」に出演するのが今回が初めてだったので、出演が決まった際に「(ファンの皆さんの反応は)どんな感じなの?」って聞かれていて。「うつけ坂49のときは反響すごかったので、今回も解禁するの楽しみにしていてください!」って連絡するくらい、僕自身もすごく反響を感じられるコンテンツですし、そこにこうしてまた携わることができて嬉しいです。

――ChoshUの推しメンは誰ですか?

ゆづ(星元裕月)が演じていたARIですね。いや、ARIというよりゆづですね(笑)。もうかわいくてかわいくて! かわいすぎて持って帰りたくなりましたもん。

今につながる2つのターニングポイント

――BUMIはネガティブな環境をパワーに変えてのし上がる人物だとS.Y.Moushiが評しています。ご自身はネガティブな環境にはどう対処されるタイプですか。

去年の年末あたり、僕すごくネガティブになっていたんですよ。ご時世的なものもそうですし、ツイていないなって思うことが多くて。

やることなすこと上手くいかないので、すごくネガティブになっていたんですが、今はあまりネガティブなことは考えずに「先にある明るい未来を待つこと」に集中するようにしていますね。

待っている間にも勉強したりスキルアップしたりできますし、暗いニュースとかに気持ちが引っ張られないようにしています。

今は割と軽い気持ちで「どうにかなるだろうな」って思えているので、ネガティブなことがあったとしても「いずれ上手くいく」って考えるタイプですかね。

――BUMIだけ中に入れてもらえないというシーンもありましたね。

あれインパクトありますよね(笑)。僕も同じ状況に置かれたら、BUMIと同じで「絶対中の人たちに負けないからな」って気持ちが芽生えると思います。

中に入れないはちょっとかわいそうですけど、おいしくていいなとは思いました(笑)。しかも面白いだけじゃなくって、ちゃんと伊藤博文が松下村塾の敷居をまたぐことを許されなかったっていう史実に基づいていて、勉強になるところもこの番組らしくていいですよね。

――デビューという転機が描かれますが、ご自身にとってのターニングポイントは何でしょうか。

ヒーローに憧れて高校生の頃にお芝居の勉強をして、今の事務所に入って。事務所の公演で初めて、お金をいただいてお芝居をするっていう経験をしたんですね。あの頃は全然、お金をいただいてお見せしているっていう意識がまだなくて、ただがむしゃらにやっている感じで。

その後、ミュージカル『テニスの王子様』に出演して、そこでようやく「ちゃんとやらなきゃ」っていう責任感が生まれたんですね。

そこからずっとお芝居を続けていたんですが、2019年にタクフェス第7弾『流れ星』という作品に出演して、ここで今までやってきた芝居の概念がぐるっと変わりました。「こういう考え方だと自分自身すごくやりやすいな」っていう考え方に出会えて、もっと上を目指せるなって思えたんですね。

芝居への考え方が変わったこの2作品は、俳優としてのターニングポイントです。

でもその矢先にコロナ禍になってしまって、お仕事もなくなっちゃって。俳優以外の仕事も選択肢に入れるくらいネガティブになった時期があったんですが、そのとき親に相談したんですね。

一度は僕の意思を尊重して「分かった」って言ってくれたんですが、数日後に「いくらでも応援するから、やっぱりその仕事を頑張った方がいいよ」って背中を押してくれて。これも、今の仕事を続ける上でのターニングポイントになっていると思います。

――S.Y.Moushiから“志”キューブを託されます。ご自身にとって譲れない“志”を教えてください。

いただいたお仕事や期待されていることには、120%の気持ちで応えたいなっていうのは、すごく強く思っています。当たり前のことなんですけど、ブレちゃいけないなって。

目指しているところに思うように追いつかない自分もいて、悔しいなって思うこともあるんですが、気持ちだけは全身全霊を懸けて、誰にも負けないでいたいなって思っています。

先程お話したように、一時は志を失いかけたんですけど、だからこそ、もう一度志を取り戻したときの気持ちの大きさは、以前の倍大きくなりましたね。

――最後にファンに向けてのメッセージをお願いします。

今後の配信も楽しみにしていただきたいのはもちろんなんですが、ライブやイベントで生のChoshUやうつけ坂49をお届けできる機会が作れるように僕たちも頑張っていきたいし、新しい楽曲もやれたらいいなと思っているので、これからも「戦国炒飯TV」をよろしくお願いいたします。

* * *

BUMIや番組への想いをはじめ、役者としての在り方や自身の志について熱く語ってくれた松村。彼が演じたBUMIのドキュメンタリーは現在配信中。後輩らしいかわいらしさを意識したというスタジオトークと併せて、ぜひ何度も再生して楽しんでもらいたい。

文:双海しお

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公演情報

番組名

「戦国炒飯TV」

オフィシャルサイト

http://sengokuchahantv.com

オフィシャルTwitter

https://twitter.com/sengokuchahanTV

YouTubeチャンネル

https://www.youtube.com/channel/UCw_xrcNi6xHt_8nYAX0Sqcg

スタッフ

全体構成:酒井健作
コンセプトデザイン:ニイルセン
脚本:安部裕之、熊本浩武、土屋亮一
監督:住田崇

制作プロダクション:ディアステージ
制作協力:TIA・スマイトピクチャーズ
音楽制作:キングレコード
企画・製作:「戦国炒飯TV」推進委員会

(C)2020 戦国炒飯TV

WRITER

双海 しお
 
							双海 しお
						

アイスと舞台とアニメが好きなライター。2.5次元はいいぞ!ミュージカルはいいぞ!舞台はいいぞ!若手俳優はいいぞ!を届けていきたいと思っています。役者や作品が表現した世界を、文字で伝えていきたいと試行錯誤の日々。

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