3月20日(土・祝)に開幕するハイパープロジェクション演劇「ハイキュー!!」〝頂の景色・2〞。古舘春一によるバレーボール漫画「ハイキュー!!」(集英社刊)を原作に、2015年11月の初演から続く同シリーズ。今作は11作目にして、いよいよ最終公演。ついに春高〝魔の3日目〟が描かれる。
烏野高校は準々決勝に進出。日向翔陽と星海光来が〝小さな巨人対決〟の名を懸けて戦う、原作でも屈指の熱い試合に期待が募る。
2.5ジゲン!!では、日向翔陽役の醍醐虎汰朗、影山飛雄役の赤名竜之輔にインタビューを実施。4作品にわたり舞台に立ち続けた2人の今作への意気込みのほか、お互いの印象、ライバルや壁との向き合い方などを聞いた。
――シリーズ最終公演への意気込みをお聞かせください。
醍醐:〝飛翔〞から始まり、稲荷崎や音駒と戦う中で、物語と共に僕たちも成長してきたと思います。今回で僕たちは演劇「ハイキュー!!」に4回目の出演になります。
最後だというのももちろんありますけど、物語的にも一番気合を入れないといけないところだと思っていますので、精一杯頑張ります。キャスト一同、皆さんに喜んでもらえるように試行錯誤しながら作り上げていきたいです。
赤名:たくさん続いてきた作品の最後の舞台に、僕たちが影山飛雄と日向翔陽の役を背負って立つことに胸がいっぱいになります。これまで受け継がれてきたキャストの皆さん、演劇「ハイキュー!!」のファンの皆さまの思いもしっかり背負って、集大成にふさわしい作品を作り上げたいと思っています。そのために一生懸命、ただ一生懸命頑張っています。
――2019年の〝飛翔〞からそれぞれ日向と影山を演じられてきました。他の作品と比べて、役作りに違いはありますか?
醍醐:僕は結構違いますね。普段と正反対かもしれません。最近気が付いたんですけど、普段は演じているキャラクターの性格や感情が自然に入ってきて、私生活まで役柄に影響されることがあります。けれど、日向に関しては周りのみんなに作ってもらっているキャラクターだと感じています。
何度も台本を読み込んで自分だけでどうこうするっていうよりは、相手との対話を積み重ねて作っていますね。2年間一緒にいるキャストとの信頼関係も強くなってきたので、皆さんに頼って作っていくという感じですね。
赤名:僕はまだお芝居の経験があまりないというのもありますが、変わらないですね。原作を読んで、アニメを見て、自分の中の影山像を想像しながら稽古に臨んでいます。原作のある作品はキャラクターをより大切に演じたいと思っています。
影山飛雄は「天才セッター」って呼ばれているので、まずは最初に動きを考えますね。もっと綺麗な動きにしなきゃいけないなとか、普段のお芝居なら考えないようなところまで考えています。
――稽古が始まり、SNSでは「山本涼介筋肉部」など、皆さんの仲の良さが伝わってきます。稽古場での様子を教えてください。
醍醐:部活みたいですね(笑)。本当に仲が良いですし、稽古に行くのが楽しみです。体力的に「今日は大変だな」くらいは思ったりすることがありますが、好きな人たちの集まりなので嫌じゃないんです。学校の図工の授業みたいな感覚で、日々楽しい気持ちを抱きながら過ごしていますね。
赤名:和気あいあいとしています。今回で最後になるのがすごく寂しいです。みんなそれぞれ他の活躍の場もありますが、演劇「ハイキュー!!」が帰る場所になっていますね。本当に仲が良いですし、何も言わなくても自然と集まって話したり、筋トレをするようになりましたね。虎汰朗は最近、シャトルランをやっています(笑)。
――改めて、お互いの第一印象を教えてください。また、この作品を通してその印象に変化はありましたか?
赤名:僕、第一印象はあまり覚えていないんですが、会う前から同級生っていうのは知っていたんです。同級生って意外とプライドがぶつかりあったりもするので、うまくやっていけるか稽古が始まるまでは不安でした。でも、だからこそ日向と影山の関係性もすごく作りやすかったです。今は相棒だと思っていますね。
醍醐:僕は親友だと思っています。今はコロナ禍でなかなか機会がないんですけど、プライベートでも暇な時には「遊ぼうよ!」って連絡したりもします。やっぱり、壁を一緒に乗り越えたっていうのかな。二十歳を過ぎてこんなに深い友達ができるとは思っていなかったですね。友達って、学校では簡単に作れるじゃないですか。でも今はお仕事の場でしか出会う機会がないので、本当に良い出会いだったと思っています。
――今作で、とうとう春高も最終決戦です。手強いライバルが多く登場しますが、これまでライバルや壁に出会った時はどのように乗り越えてきましたか?
醍醐:ライバルはいないと思っているんですよね。「自分が最強だから」ということではなくて、役者って十人十色の職業じゃないですか。同じ役をやったとしても違いが出たりするので、ライバルは強いていうなら自分だと思っています。
壁にぶつかったなと思う瞬間はあまりなくて…。というのも、昔はオーディションに落ち続けたりして落ち込んだこともありますが、今は「一発で乗り越えられなかったらもうチャンスはない」という気持ちで挑んでいますし、それができるように精一杯努力していますね。挑戦して、気持ちを切り替えて、というのを繰り返している感じですね。
赤名:ライバルって、僕はまだ出会ったことがないんです。壁にぶち当たった時は、「俺はカリスマだからできる!」精神で何とかやっていますね(笑)。
元々、僕はすごくネガティブなんです。壁にどうやって向き合うべきなのか考える機会がここ数年であったんですが、その結果、とにかくポジティブに頑張るようにしています。
最近も「俺はカリスマだから!」ってずっと口に出しています(笑)。僕はVOYZ BOYというグループでリーダーをしているので、僕が落ち込んだら本末転倒っていうか。リーダーである僕は、ずっと上を向いてみんなを引っ張っていこうと考えています。
――最後に、楽しみにしているファンへメッセージをお願いします。
赤名:楽しみにしていてください! の一言に尽きます。ウォーリー(木下)さんが素晴らしい台本を書いてくれましたし、絶対にいい作品にします!
いつもと変わらず、演劇「ハイキュー!!」ならではの熱をお届けできたらと思っています。僕たちが必死に頑張ることで、皆さまにちょっとでも「明日も頑張ろう」と思っていただきたいです。楽しみに待っていてください、よろしくお願いします。
醍醐:こんなご時世ではありますが、体調に気をつけて観劇にご来場くださると嬉しいです。「観てよかった」と思ってもらえる作品を作り上げます。皆さまに観ていただくことで僕たちの力にもなります。喜んでもらえるよう、精一杯頑張ります!
撮影:ケイヒカル
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