『ミュージカル忍たま乱太郎』の善法寺伊作役で注目を集め、声優やアーティスト、いばらき大使としても活躍する安達勇人(31)。
10月31日からは、LIVEミュージカル演劇『チャージマン研!』に出演する。
さらに、新曲『STAND BY YOU』が読売テレビ・日本テレビ系全国ネット「カミングアウトバラエティ!秘密のケンミンSHOW」10月クールのエンディングテーマ曲に決定した。
2.5ジゲン!!では、舞台への思い、将来の目標についてインタビュー。仕事編とプライベート編に分けてお届けする。
――俳優、声優、アーティストと幅広く活動されています。芸能界に入ったきっかけはなんだったのですか。
18歳のときに茨城から上京しました。出身は茨城県桜川市。田舎で過ごしていた僕が芸能界を目指すきっかけになったのは、高校生のときに見た映画『ラストサムライ』です。
親父が剣道の先生で、剣道部でレギュラーとりたくて、その映画を見て頑張った。そして全国優勝もできました。
そのとき、お芝居は人の心を動かせるんだなと。俳優さん、素敵だなと思って。周りからは反対もあったんですが、家族は応援してくれて。その後、雑誌『Fine』のモデルになって。
そこからは、ドラマ『ごくせん3スピンオフ』、『ミュージカル忍たま乱太郎』、アニメ『王室教師ハイネ』の声優など、いろいろ経験させていただいています。
――印象に残っている舞台はありますか
三輪明宏さん演出・主演の舞台『愛の賛歌』『毛皮のマリー』に出演したときに、観客約2000人がスタンディング・オベーションをしてくれて。そこで舞台の楽しさと奥深さを知りました。
三輪さんのほか、大和田伸也さん、YOUさんたちと共演したのですが、そのときに皆さんから「お芝居は演じるな」と教わりました。
――「お芝居は演じるな」とは。
演じるとき、そのキャラクターが生きていないといけない。そのまま自分の思いでそのキャラクターを生きれば、本当にそのキャラクターが生きてくる。とくに2.5次元はそれができないと、コスプレに見えてしまう。
2.5次元はすごく素敵な場所だと思っています。いまのファンがいるのも2.5次元舞台のおかげですし、いろんなキャラクターに、いろんな方々に出会わせもらって、いろんなところでイベントができるきっかけが生まれています。
嬉しいことに、アニメの『王室教師ハイネ』と、舞台の『王室教師ハイネTHE MUSICAL』という、2次元と2.5次元の両方を演じることができました。
僕は声優としても俳優としても、一つ一つそのキャラクターに失礼じゃないものを演じることをモットーにやっています。
――いよいよLIVEミュージカル演劇『チャージマン研!』が開幕しますね。
2.5次元舞台の概念が変わるんじゃないですかね。舞台を見に来ると思わなくていい。アトラクション見に来る気持ちで。きっと笑顔になります。
――現場の様子を教えてください。
主演が4人いて、みんな個性豊か。ぼくが一番普通かも。
(中村)誠治郎さんは兄貴って感じで、しゅん(髙﨑俊吾)はいい子なんですけど、お芝居ぶっとんでるんで、すごく素敵です。(古谷)大和くんはお芝居の幅が広いなって。
――ずっと笑いが絶えない現場ですか。
熱いですね。ぐっとくるところが何カ所かある。それと、けっこうちゃんと踊ります。ちゃんとミュージカルです。劇団四季に匹敵するくらいです(笑)。
――ファンはどきどきですね。
ファンも想像ついていないんじゃないですか。原作を知っているからこそ面白いポイントもありますよ。
昭和時代のアニメが令和の時代にまさかブレイクするとは当時の人も予想できなかったと思います。
――この作品から新しい刺激を受けて、今度に生かしたいと思った部分はありますか。
あまり完璧でなくていいんだなと(笑)。抜ける感じもひとつの魅力ですね。普段、お芝居を感情でつくるのですが、今回は感情でつくるのを辞めました。
もしかしたらチャー研が僕のバイブルになるかもしれませんし、今後の舞台に生きることがあると思います。
――俳優・声優以外でも活動されていますね。いばらき大使としての思いは。
茨城を盛り上げたいですね。茨城に行くと、いろんな人に声をかけてもらえる。僕をつくってくれたのは茨城県なので、最大の恩返しで最大のまちおこしをするという思いです。
来年は4000人収容の会場で1年間かけてツアー組もうかなと思ってます。ほかにアーティスト活動もしています。国内外のツアーも開催していて、ステージ上ではメッセージ性の強い発言もしています。
観客は老若男女。おじいちゃん、おばあちゃんから子どもまで、ファミリーも多いんです。僕の公演では会場が一体になります。隣の知らない人と肩を組んだり、一緒にジャンプしたり。
――素晴らしいですね。そこに込められた思いは。
人とのつながりを大切にした空間を楽しんでほしいというのがあります。肩を組むのも意味があって、人と人がつながっているので、隣の人がいるからいま自分がここにいるというのを感じてもらえる。
そうするとみんな仲良くなって、最近はオフ会もできているんですよ。声優やアーティストのゲストも呼んで、そのファンも来てくれます。会場では、ファン同士の垣根はなく、一緒になって盛り上がる。
――2.5次元のファンも増えているのですか。
「ハイネからはまりました」「忍ミュからきました」とか聞きますね。その20代の女性が次はお母さんを連れてきて、今度はお母さんがはまって夫婦で来る。
そうして家族で来るようになって、ほかの家族も呼ぶようになって、どんどん広がってます。
――本当にマルチな才能をお持ちですね。
人生、好きなことをやるのがモットー。一生は一度なんで。いろんなジャンルのお仕事をさせていただいているからこそ、全部、中途半端にはできない。
そこでいろんな人たちと出会いながら経験が積まれていく。
――これだけ活躍するには努力も相当あったと思います。
本当に出会いだと思ってて。おこがましいかもしれませんが、僕の周りにいる方々が僕を輝かせてくれる。僕よりもずっとイケメンで、お芝居が上手な役者はたくさんいます。
その中で、18歳から芸能界に入って、いま31歳になって、こうして10年たっても続けていられるのは、周りがあっての僕。人との出会いは大事にしています。
――そのエネルギーやパッションはどこから来るのですか。
好きなんでしょうね。いろんな人に夢をみてほしいっていうか。僕はフリーで活動していますが、だからこそできることもたくさんある。
自分次第でできるんだぞというメッセージをこれらも伝えていきたいです。
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