新型コロナウイルス感染症の影響で、家にいる時間が増えている。本来であればリラックスしやすいはずの自宅だが、今は不安や緊張感に苛まれてしまうことも多いのではないだろうか?
不安や緊張を忘れて「思いきり笑う」時間を過ごしたい。そんなふうに感じている観劇ファンもいるはずだ。
そこで今回は、2.5次元舞台・ミュージカルの中から、思いきり笑えるコミカルなものを集めてみた。どの作品を選んでも楽しい気持ちになれるはずだ。早速ご紹介しよう。
もくじ
舞台「おそ松さんon STAGE」
シュール系のコメディ好きにおすすめなのが、舞台「おそ松さんon STAGE」シリーズだ。
原作は、アニメ「おそ松さん」。赤塚不二夫の名作マンガ「おそ松くん」をリブートした作品で、松野家の6つ子たちを中心に繰り広げられる物語だ。
舞台版も原作と同じく、ドタバタ騒動あり、シュールギャグありのオムニバスコメデイとなっている。
「20歳過ぎても全員ニートで童貞」という設定の6つ子を演じるのは、高崎翔太、柏木佑介、植田圭輔、北村諒、小澤廉、赤澤遼太郎……という錚々たるメンバーだ。
さらに6つ子から派生した謎多きユニット「F6」を演じるのは、井澤勇貴、和田雅成、小野健斗、安里勇哉、和合真一、中山優貴。こちらも豪華メンバーである(ちなみにF6の正体を適切な言葉で表現するのは難しい。実際に観て感じていただくのが一番だ)。
このシリーズのおすすめポイントは、とにかく「笑い」に浸れる点。難しいことは考えなくていい。というか、考えようとしてもいつのまにか思考を脱ぎ捨て笑っている自分に気づく……そんな作品である。
華麗なキャスト陣の口から普段は聞けないセリフがぽんぽん飛び出すのも楽しい。セクシー系のネタとシュールなギャグに抵抗がなければ、ぜひチェックしてほしい。
ミュージカル『青春鉄道』
「鉄ミュ」の愛称で人気を博す、ミュージカル『青春鉄道』。こちらも観客を笑いに引き込んでくれる、コミカルな作品だ。
原作は、青春(あおはる)の描くマンガ『青春鉄道』。全国の鉄道路線を擬人化し、路線ごとの歴史や特徴に沿った人格を描くオムニバスコメディだ。
脚本・演出を担当するのは、お笑い関連の演出や構成作家としても活躍する川尻恵太。彼が描く笑いは、とても洗練されている。
キャラクターの言動が妙にリアルで面白く、観ていると思わず頬がゆるんでしまう。とくに登場する路線を普段利用している人にとっては「あるある」と納得して笑ってしまう場面も多いだろう。
今まで鉄道に興味を持ったことがない人でも、楽しく作品を鑑賞しているうちに、いつのまにか「各鉄道会社の歴史」や「路線同士の関係性」などにちょっと詳しくなれてしまう。
知的好奇心を満たしたい、という人にもぴったりの作品だ。
ミュージカル「ヘタリア」
楽しみながら知的好奇心を満たしてくれる、という観点で言えば、もうひとつ忘れてはいけないのが、ミュージカル「ヘタリア」シリーズだ。
原作は、日丸屋秀和のマンガ『ヘタリア』。イタリア(北・南)、ドイツ、日本、アメリカ、フランスなど「国」を擬人化し、人物の経験のような視点で世界史を描く物語だ。
歴史上の出来事を描いているだけに、深く考えさせられるシーンもある。だが多少重たい展開も、基本的にはバランスの良いコミカルさで演出されており、「考えながらも自然と笑える」という楽しい作品になっている。
陽気でパスタが大好きなイタリア、堅物で苦労性のドイツ、従順だがたまに頑固な日本、気さくでグイグイ来るアメリカなど、一般的に抱かれている「各国のイメージ」が絶妙に表現されたキャラクターたちは、面白いほどに人間らしく魅力的だ。
世界史が苦手でも全く問題なく楽しめる。もしかしたら、この作品をきっかけに歴史に新たな興味が湧くかもしれない。
体内活劇「はたらく細胞」
思いきり笑った後、すがすがしい気分で「がんばろう」と思える作品。それが、体内活劇「はたらく細胞」シリーズだ。
原作は、清水茜のマンガ『はたらく細胞』シリーズ。とある人間の体内で働く「細胞」たちを擬人化し、彼らならではの活躍を描いた作品である。
キャラクターたちはみんな細胞で、役割に沿った姿でそれぞれの仕事をしている。
たとえば、宅配便の配達員のような姿で全身に酸素を運ぶ「赤血球」。
ウイルスや細菌などの侵入者を退治する、全身真っ白な服で眼光鋭い「白血球」。
ケガをしたときにかさぶたを作る、小さな細胞「血小板」たち。このキャラクターは細胞のサイズに合わせて、小さな女の子たちの姿をしている。
このように、さまざまな細胞たちがその特徴にぴったり合った姿で、ときに衝突し、ときに協力しながら一生懸命働く様子が描かれる。
舞台作品として物語が楽しいことに加え、自分の体内でも同じように細胞たちが活躍していることを実感できる。
ヒーローショーのような感覚で、細胞たちに「がんばれ」と声援を送りたくなる。そしてその気持ちは、自然と自分の体にも向かう。
観るだけで体の内側から元気が湧いてくるような作品だ。
2.5次元以外にも!笑って元気になれるオリジナル作品3つ
ここまで2.5次元作品をご紹介してきたが、原作のないオリジナル作品の中にも、2.5次元で活躍中のキャストが出演しているものは多い。
ここからは、そんなオリジナル作品(舞台・ドラマ)の中から、思いきり笑えるものをご紹介していきたい。
『ママと僕たち』(舞台)
『ママと僕たち』~たたかえ!泣き虫BABYS~
AiiA保育園発、ドラマシティ保育園着の「ママ僕3」大千穐楽無事終演しました!
沢山のご声援、バブライブ!でのキラキラのペンライト、皆様のご来場、誠にありがとうございました!#ママ僕 pic.twitter.com/gxnvYxBL6q— 舞台『ママと僕たち』 (@mamaboku2013) July 24, 2016
「ママ僕」の愛称で親しまれている舞台シリーズ。主要キャストには、原嶋元久、佐藤永典、木戸邑弥、井澤勇貴……と、2.5次元でもおなじみの俳優たちが並ぶ。
物語は、保育施設に集まった赤ちゃんたちが魔法の力を借り、一致団結してママのピンチを救うというファンタジー。
ほのぼのとした物語の中に、絶妙にキレの良いギャグシーンがちょこちょこ挟み込まれる。お腹を抱えて笑い、最後にはじーんと温かい気持ちになれる作品だ。
『妖怪! 百鬼夜高等学校』(ドラマ・舞台)
妖怪たちの通う高校を舞台に、個性的なキャラクターたちが奇妙な日常を繰り広げる作品。
TVドラマ版の主人公・田中一男(演・村井良大)は普通の人間なのだが、それを隠して百鬼夜高校に転入してくる。妖怪たちの学校生活になんとかなじもうと奮闘する彼の言動がなんとも楽しい。
ドラマ版はオムニバスコメディとしての要素が強いが、舞台版は全体で1本のストーリーとなっている。
天狗(演・小野塚勇人)、河童(演・北村諒)、油すまし(演・佐奈宏紀)、雪女(演・松村龍之介)、化け猫(演・大平峻也)、から傘お化け(演・北川尚弥)……と、確かな実力を持つキャスト陣が全身全霊で笑わせてくれる。
「寝ないの?小山内三兄弟」(ドラマ)
黒羽麻璃央、鳥越裕貴、眞嶋秀斗の3人が兄弟に扮し、パジャマトークなどを繰り広げるシチュエーションコメディ「寝ないの?小山内三兄弟」。
なにげない日常をコミカルに切り取るストーリーで、なんとほとんどの話がYou Tubeにて無料公開されている。
設定がシンプルなのでどのエピソードからでも気軽に観ることができる。1エピソードにつき5〜10分ほどと短いのも見やすいポイントだ。
ゲストキャラクターを演じるキャストも、高野洸、高橋健介、田村心、橋本祥平、横田龍儀……と、2.5次元で活躍している俳優たちがずらり。それぞれ個性豊かなキャラクターで視聴者を楽しませてくれる。
配信で観られる作品も続々。笑顔で元気になろう!
以上、思いきり笑って元気になれる作品をご紹介してきた。
作品によっては期間限定で無料配信を行っているものもある。ぜひチェックしてみてほしい。
お気に入りの作品を見つけてたくさん笑い、家での時間を楽しいものにしていこう。
※掲載の情報は2020年5月現在のものです。
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