舞台『弱虫ペダル』新インターハイ篇~制・限・解・除(リミットブレイカー)~が5月10日に開幕する。今回は、開幕に先駆けて行われた囲み会見と公開ゲネプロの様子をお届けする。
舞台『弱虫ペダル』は、2012年に初演から演出家・西田シャトナー氏考案の「パズルライドシステム」という表現技法により多くのファンを魅了している人気舞台シリーズ。
※パズルライドシステム…ロードレースをハンドルのみで表現したパワーマイム(パントマイム)のこと。
シリーズ13作目となる本作では、2018年3月に上演された「舞台『弱虫ペダル』新インターハイ篇~箱根学園王者復格(ザ・キングダム)~」の続きから描かれる。
主人公・小野田坂道役の糠信泰州、巻島裕介役の栁川瑠衣、東堂尽八役の秋葉友佑、水田信行役の阿部大地の4名の新キャストを迎え、ますますヒートアップした熱いロードレースが繰り広げられた。
ストーリーは、インターハイ2日目の最後の山岳ステージへと突入した場面からスタート。
メンバーが散り散りとなってしまった総北だったが、小野田(糠信泰州)・今泉(猪野広樹)が全力で追い上げていく。
2人が先頭集団を走る総北の鳴子(百瀬朔)と、箱根学園・京都伏見を捉えたあと、いよいよ山岳リザルトへと差し掛かる。
山岳賞獲得に向けて3校が三つ巴の熱戦を繰り広げる中、とにかく勝利に対して執念深い京都伏見の御堂筋翔(林野健志)は“とある作戦”を仕掛けていく――。
キャスト陣の必死な表情、そして額から、全身からほとばしる汗。止まらない、決して止められないペダルを高速で漕ぐ足。
チーム戦でありながら、個人競技とも言えるロードレース。己のため、メンバーのために「優勝」という2文字に向けて一瞬の判断が求められるレース中の緊迫感に息を飲んだ。
主役校の総北学園のみならず、ライバル校の箱根学園や京都伏見のメンバーが見せる熱い思いにも心がグイグイ揺さぶられる。
息を飲む熱戦のシーンだけでなく、クスッと笑えるコミカルなシーンも見どころのひとつである本作。
箱根学園の卒業生であるエースクライマー・東堂尽八を取り囲む女子ギャラリーをキャスト陣がキャピキャピ演じる光景には、面白さと尊さ(?)が入り混じった複雑な感情を覚えた。
本作で初座長・初舞台に挑んだ小野田坂道役の糠信泰州。素直で、謙虚で、チームを愛する坂道を全力を演じるその姿に、心打たれる人も多いだろう。
さらに熱気を帯びてパワーアップした、1年ぶりの舞台『弱虫ペダル』は東京・北千住のシアター1010で5月10日(金)〜19日(日)まで、大阪・浪切(なみきり)ホールで5月25日(土)~5月26日(日)まで上演される。
この臨場感と熱量を、ぜひ劇場で体感してみてはいかがだろうか。
囲み会見コメント
ゲネプロ前に行われた囲み会見には、糠信泰州、猪野広樹、百瀬朔、飯山裕太、林野健志、栁川瑠衣、秋葉友佑が登壇。
1年ぶりの上演となるペダステ開幕を間近に控え、熱い意気込みを語った。
――まずは役名・名前、今回ご自身の役の見所をお話しながら自己紹介をお願いします。
糠信泰州(小野田坂道役):小野田坂道役の糠信泰州です。見所のシーンとしては2つあります。1つは真波山岳くんとゴールに向かっていくシーンと、もう1つは巻島さんと東堂さんと一緒に走るシーンです。
この2シーンが3日目に小野田が活躍するための一番成長したなあと思うシーンで、小野田の気持ちの変化など見所がたくさんあるのでよろしくお願いいたします。
猪野広樹(今泉俊輔役):今泉俊輔役の猪野広樹です。今回3校と戦う、3校のエース同士と戦うんですけれども、それぞれ勝たなきゃいけない理由、走らなきゃいけない理由が明確に分かれていますので、そこに注目して見ていただければなと思います。
百瀬朔(鳴子章吉役):鳴子章吉役の百瀬朔です。僕の鳴子という役は前作から1人でチームを置いて先頭集団に縋っていくというところで終わったと思うんですけど、そこからの展開が僕的に熱い展開だと思います。
鳴子自身もすごいかっこいい熱いと思うのでそこを見ていただければなと思います。
飯山裕太(新開悠人役):新開悠人役の飯山裕太です。僕個人としては新開悠人として兄へのコンプレックス、そこを成長してどう飛び越えていくか。
それとは別に色んなキャラクターの人たちが色んな役でモブキャラとかでたくさん出てきます。そこもペダステの魅力の1つだと思うので色んなところに注目して見ていただいたらなと思います。
林野健志(御堂筋翔役):御堂筋翔役の林野健志です。御堂筋としてはずっと身を削って削って進化を求めるその先にゴールがどういう結果を迎えるかということを楽しんでもらえたらなと思います。
舞台「弱虫ペダル」としては、この公演だけではなく前回、前々回と続いてきているこのレースをずっと襷をみんなで渡しながらゴールを迎えるので色んな思いが詰まったゴールを目の当たりにして何か感じていただればと思います。
柳川瑠衣(巻島裕介役):巻島裕介役の柳川瑠衣です。本作の見所は、やっぱり先輩たちOBによる夜中の熱いクライマー同士のシーンをぜひ見ていただければなと思います。
秋葉友佑(東堂尽八役):東堂尽八役の秋葉友佑です。見所としましては、巻島とのレースシーンもそうなんですけれども、僕たち演じる女子ギャラリーという役どころとの絡みが東堂としてのらしさがすごく出ているので、そこを楽しんでいただければなと思います。
――ご自身がリミットを解除するタイミングはどんなときでしょうか?お客様へのメッセージも合わせてお答えください。
秋葉:初めて本作に参加させていただくんですけれども、走る体力だったり足の疲労だったりそういうものを稽古場でかなりリミットブレイク出来たかなと思います。
久しぶりの先輩方の登場ということで僕たち自身もこの作品を盛り上げるために全力で走っていきたいと思います。ありがとうございます。
柳川:全然関係ないんですけど自分リミット外すときは、焼肉が大好きなんですけどここぞというときには、焼肉を食べるときはリミッター外します。
百瀬:なんだそれは。いっぱい食べるのね。
柳川:そうそう(笑)
本当に今回1秒1秒毎シーン全部見ていて楽しいのでどのシーンも楽しめると思うので楽しんでください。
林野:リミッター外すといえば、この舞台上で御堂筋として生きていることです。内側で御堂筋を演じてながら見ているので。あとは関西弁ですかね。
関西弁を稽古場で本場の関西人の前で恥ずかしげもなく、思いっきりイントネーション間違ってても最初台本読まないといけないので、そのときはもうリミット外れていますね。
前回の舞台『弱虫ペダル』から1年空いてしまいましたが、更にパワーアップしていると思います。なので、それを劇場に来て楽しんでもらえたらなと思います。よろしくお願いいたします。
飯山:リミットブレイク瞬間ですがね、僕普段結構人見知りだったり緊張しいなところがありまして……
でも、みなさんから拍手をいただいたりとか、その人見知りな自分がリミットブレイクして素直に役に向き合える瞬間が、舞台上に立っている瞬間がリミットブレイク出来ている瞬間かなと思います。
約1年ぶりの『ペダステ』ということで本当に楽しみしてくださっていたお客様がたくさんいると思います。
これが『ペダステ』だと満足していただけるように精一杯頑張って、そしてみなさんの5月病を吹っ飛ばす勢いで僕らも一生懸命走っていきたいと思いますので劇場でお待ちしております。
百瀬:僕がリミットブレイクしたい。リミットブレイクしているというよりは、したいと思うものは苦手なものを克服したいと思っておりまして。
僕が1番苦手なものが納豆なんですよね。それを克服したい、リミットブレイクしたい思っているんですけど、猪野という人がコンビニで5パックくらい買ってくるんですよね、それを辞めさせたいです(笑)。
辞めさせるか、僕が克服するか、どっちかなんですよねこれは。というところを、リミットブレイクしたいです。繋がってるかな、これ(笑)。
今作は2日目の最後までいくんじゃないかということで、色々楽しんでいただけるかと思いますし、ここにお2人がいるということは、原作が好きな方も楽しんじゃないかと思うところもあると思うので、楽しんでいただけたらなと思います。
猪野:ゲームが最近すごく好きでサッカーゲームをよくやっているんですけれども、世界ランクに入ることもあったりして、ただたまに負けるときが本当に心の底から悔しくてそういうときはお財布の紐がちょっとリミットブレイクしますね……(笑)。
本作に関しては、弱虫ペダル洗練をきちんと受けているといいますか、もう死にものぐるいで走っているので。
それを支えてくれる他の役者、カンパニー、それぞれの見せ場、たくさん見せ場がございますのでそれを楽しんでいただければなと思います。
糠信:僕のリミットブレイクしているときは、今まさにこの瞬間です。初舞台、初座長ということで今回弱虫ペダルの舞台に立たせていただいて自分の経験したことのない未知の世界を、いままさに歩いています。
そこをやっぱリミットブレイクしていって自分の経験として、そして弱虫ペダルをさらに良い方向にもっていけるように頑張っていきたいと思います。
今回リミットブレイカーが13作品目で今までたくさんの偉大な先輩たちがたくさん築き上げていったものがあってそれを僕も次に繋げていかなくちゃいけません。
小野田坂道という役を大切にして、リミットブレイクして全力で走って千秋楽までやりきりたいと思っています。劇場までよろしくお願いいたします。
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