2021年12月に上演されたミュージカル「ヘタリア～The world is wonderful～」のBlu-ray発売記念イベントが11月13日（日）に開催された。「ヘタミュ」新シリーズ第2弾の解禁がされるなど、おおいに盛り上がりを見せた同イベント昼の部の一部始終をレポートする。
本作の映像を見ながらエピソードトークをしたり、真剣なクイズバトルが繰り広げられるなど、「ヘタミュ」らしく、にぎやかで笑いあふれるイベントの様子を写真とともに楽しんでほしい。
この日の出演者は、長江崚行（イタリア役）、植田圭輔（日本役）、 磯貝龍乎（アメリカ役）、 廣瀬大介（イギリス役）、寿里（フランス役）、山沖勇輝（ロシア役）、杉江大志（中国役）、ROU（オーストリア役）、山田ジェームス武（スペイン役）、高本学（プロイセン役）の10名。MCは磯貝がつとめた。
全員の自己紹介が終わると、まずは「1番心境の変化がありそうなおじいちゃんから…」「膝（の具合）はどうですか」と寿里がいじられ始める。寿里は「全然元気だよ！（笑）」と返し、続けて「11カ月たってあらためて思い出すと、初日のことが大きすぎて細かいことがなかなか思い出せない」と大阪初日前に起こったトラブルの件について触れながらも、「これが老い」と場内を笑わせた。
ここからそれぞれが「お肌の曲がり角2周目」「みんな年取ったね」「貫録が出てきた」とわいわい自由に喋りはじめ、次の標的はそれまであまり発言していなかった高本へ。「1番変わったよね」という振りから、「いっちょ前に金髪にして」「ベージュカラーの（服）を洗濯したら同じ色になっちゃったんだね」と次々に浴びせられる“口”撃を高本は華麗にスルー。ヘタミュファミリーに揉まれた強さを見せ、「適当に流すな！」「教育を間違えた」と他のメンバーから突っ込まれた。
序盤からすでにトップギアの盛り上がりを見せ、そのままの勢いで最初のコーナー「ヘタミュまるっと振り返り」へ。今回発売されたミュージカル「ヘタリア～The world is wonderful～」の公演映像を見ながら、思い出や裏話を披露する。キャストたちの背後のスクリーンに映像が流れはじめ、キャラクターたちが眠りから目覚めるシーンが映し出される。そしてオープニングへ…と進もうとするも開始20秒で早くも「ストップストップ！」の声が。
まずストップになったのは、プロイセン（演：高本）が半身になり起き上がろうしている瞬間。「ただ起き上がるだけの学が綺麗すぎる顔をしている」との寿里のコメントに、場内は大拍手。しかしほめるだけではなく「この前の瞬間の半目に注目を」「大志とジェーにかぶってる」と次々と突っ込みが入る。「かぶってるんじゃなくて（演出で）つけられた動きしているだけ！」との高本の反撃をスルーし、映像が再スタート。
その後も何度かストップが入りながらもようやく、前シリーズの歌の一部と“某映画のパロディ”との融合を感じさせるオープニングへ。「Once Upon…」とアメリカ（演：磯貝）が口にした瞬間またストップがかかると、MC磯貝が「シンプルに恥ずかしい」と崩れ落ちる。
オーストリア（演：ROU）がイタリア（演：長江）にブツブツと説教をするシーンでは扉（窓）を閉める難しさがROUから語られ、イギリス（演：廣瀬）がアメリカ（演：磯貝）を弟にするシーンでの赤ちゃんセリフには「何で（この発声でセリフが）聞き取れるのかわからない」「どういう技術なんだ」とメンバーからコメントが。
さまざまなシーンの映像が流れていく中で、話題は本作でシリーズ初出演となったロマーノ役の樋口裕太のことへ。「異常になじんでたね」「初演からいたみたい」「崚行とのバランスが良かった」。山沖が「積極的に裕太くんに話しに行っていた」と優しさと気配りを感じさせるエピソードを披露するも「（裕太くんは）俺よりもなじんでいた…」と続く言葉に、会場からはこらえきれない笑いが。
本イベントの物販で販売されている「Making of Musical Hetalia ～The world is wonderful～ EXTRA」Blu-rayからの初出し映像も流された。稽古場での様子や舞台セットから飛び降りる練習、山沖特集など、ファンはすべて見たくなるシーンばかり。
ここで、シリーズのメンバーである上田悠介（ドイツ役）、今回出席できなかった樋口裕太（ロマーノ役）からのビデオメッセージが。上田は劇場での観劇時の思い出などを語るも「メッセージ動画にこれだけガヤが入るの初めて見た」とMC磯貝が驚くほどに、コメント中に次々とメンバーたちから突っ込みが。
樋口は「皆さんがあたたかく迎え入れてくれて、気持ちよくお芝居ができました」と、キャスト皆への感謝を語り、その後も「ヘタミュ」、キャラクター、そしてファンへの愛も続けてコメント。ビデオメッセージが終わると、長江から「本番中、いつも一緒に帰っていました。30分ほど歩きながら明日どうしようか、なんて話しつつ」と“兄弟”エピソードが明かされた。
続いては、テーマを設けてのトークコーナーへ。作品タイトルにかけて「ワンダフルなできごと」では、大阪初日前のできごとに。公演をおこなうのは無理なのでは…と多くのファンが感じたであろう中でも幕が開いたときの演出・吉谷晃太朗の言葉。「初日前の円陣の時間、いつも以上にみんなで目を合わせていた」と長江が思い出を口にし、山田は「スタッフさんが損壊した小道具を作っていて、しかも笑顔で『間に合うんで大丈夫ですよ！』と言われた時はまじで泣きそうになりました」と当時の様子を語った。
大変な顔やネガティブな姿勢をスタッフが見せずに頑張っていたことで、「自分がやるべきことを再確認できた」「あの逆境を乗り越えた経験は武器になる」とキャストたちは次々と口にした。
廣瀬が「そもそもこのメンバーが集まったのがすごい、誰も席を譲らない」と、新シリーズになってもキャストの変更がなく全員続投だったことに触れると、場内からは「そのとおり！」と言わんばかりの大きな拍手が送られた。
次のトークテーマ「これは危なかった」では日替わりシーンのことが。杉江から「笑い上戸だらけの“弟相談所”は我慢大会だった」との話が飛び出し、それについてまた皆がわいわいと言葉を交わしていると、磯貝があらためて「本当にみんな仲いいね」としみじみ。
「ヘタミュ横断ウルトラクイズ」のコーナーでは、高本の好物である某炭酸飲料1年分が賞品と発表され、高本が意気込みを見せた。しかし、世界三大珍味や日本の“県”数など、ガチな一般常識クイズバトルのもと、勝者は廣瀬に決定。
最後に、初公開情報として、2023年4月に新シリーズ第2弾が東京・大阪でおこなわれることが発表された。主催会社のロゴをイケボで読み上げる磯貝に笑いが起きながらも、新作発表の瞬間には会場にこの日1番の拍手と歓声が上がった。
長江は「皆さまの前で発表できたのが嬉しいですし、この時間を共有できているのが本当に幸せなことです。ここから続報が出てくると思うのですが、また皆さまにお届けできることを幸せに思っています。楽しみにしていてください！」とファンに呼びかけた。キャスト、日程などの詳細は続報を待とう。
最後にキャストたちから一言ずつ挨拶が寄せられ、イベントは終了した。
キャストコメント
磯貝：本日はありがとうございます。来年4月、日本青年館。僕が初めて舞台を踏んだ思い出のステージです。皆さまの笑顔を見られる日を楽しみにがんばって生きていきます。
高本：こうしてイベントができるのを嬉しく思いますし、来年4月が楽しみですね。僕ももっともっと成長して頑張りますので、応援よろしくお願いします。
ROU：このキャストと一緒にいるとすごく楽しいし、こうやってヘタミュを応援してくれるお客さまと一緒に楽しんでいると本当に皆、笑顔で楽しそうで。それを見ると、より楽しくなります。さらに成長して頑張っていきます。
山田：また皆さんと楽しく濃厚な時間を過ごせるのを楽しみにしています。今日のようなイベントも楽しいですし、本公演も楽しいと思います。来年も頑張っていきましょう！
杉江：個人的には、今年30ちゃいになりました。良く言えば大人になりましたし、悪く言えば老けたなと（笑）。こうやって集まって、少年に戻れる座組が大好きだと改めて感じました。引き続き応援よろしくお願いします。
山沖：たくさんの方に見ていただいて、お仕事なのですが楽しく過ごせました。「ヘタリア」を（ツイッターの）トレンドにしていただいて、来年4月を盛り上げていただければと思います。
寿里：Blu-rayを来年4月まで観て期待を上げていただいて、公演を楽しみにしていただきたいです。僕も膝に気を付けます（笑）。今年で本厄が終わりますので、無事に過ごして来年活躍したいと思います。
廣瀬：頭のおかしいカンパニーと楽しいイベントをやれて本当に楽しかったです（笑）。引き続き応援よろしくお願いいたします。
植田：我々も楽しかったです。すごく楽しんでいただいていると感じながら素敵な時間を共有できて嬉しかったです。引き続きヘタミュカンパニーを応援のほどよろしくお願いします。
長江：次の公演が2023年の4月ということで、「また花が咲くその時まで」と皆と約束したその誓いがようやく果たせると、とても幸せなことだと思っております。皆さまが楽しみにしてくれているのと同じく、僕たちも本当に楽しみにしています。わくわくして待ちましょう、よろしくお願いします！
取材・文・撮影：広瀬有希
ライブ配信概要
■対象公演・チケットリンク
※購入ページにアクセスします。
■販売期間
2022年10月28日（金）12:00～■販売価格
1,100円（税込）■視聴期間
7日間（C）日丸屋秀和／集英社・ミュージカル「ヘタリアWW」製作委員会
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