浪花節シェイクスピア「富美男と夕莉子」が5月4日（水）に東京・紀伊國屋ホールにて開幕。公開ゲネプロと会見の様子をレポートする。
本作は、ウィリアム・シェイクスピア「ロミオとジュリエット」を原案にした作品。大阪の架空都市である浪花坂にて、任侠一家の「紋田木家」の息子・富美男（演：浜中文一）と、対立する「九羽平家」の娘・夕莉子（演：桜井日奈子）が命を落とす場面から描かれる。友人たちは2人の残した交換日記からなぜ彼らが死ななければならなかったのかを探っていく。
富美男と夕莉子は如何にして出会い、愛し合い、死ななければならなかったのか…。
関西弁ならではのコミカルな掛け合いが印象的な同舞台。富美男と夕莉子の熱い恋心や友人たちの深い後悔が迫力いっぱいに描かれる。
ゲネプロ公演後に実施された囲み会見では、浜中文一、桜井日奈子、脚本・演出の末満健一の3人が登壇した。
末満は「悲劇として有名なロミオとジュリエットが原案ですが、こんなにも元気になって、こんなにも恋がしたくなるような作品になったので、それを皆さんにお届けできるのがすごく楽しみです」と思いを語った。
本作への意気込みを聞かれると、まず浜中は「難しいお芝居ではないので普段観劇されない方も何も気負わずに観に来てください。観劇して、恋を始めてみようかなと思っていただけるように努めるので、皆さん楽しんでください」と語った。
続けて桜井が、「ロミオとジュリエット原作と聞くと若い2人の恋愛と思う方もいらっしゃるかもしれないですが、本気で恋をしてるというのは変わらず、本気でふざけている舞台になっているので、笑いたい方もぜひいらしてください」と笑顔を見せた。
最後に末満は「原案であるウィリアム・シェイクスピアのロミオとジュリエットには難しい、悲しい、残酷といったイメージがあるんですけど、出来上がったものはとても優しい作品になりました。でも不思議と原案の方も伝わるようになっているので、シェイクスピアを知っている人も知らない人もぜひお楽しみいただけたらと思います」と述べ、会見は終了した。
浪花節シェイクスピア「富美男と夕莉子」は5月17日（火）まで東京・紀伊國屋ホールで、5月29日（日）〜30日（月）に大阪・梅田芸術劇場シアター・ドラマシティで上演される。
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