浜中文一と桜井日奈子のダブル主演で、浪花節シェイクスピア「富美男と夕莉子」が2022年5月に上演されることが決まった。
脚本・演出は、舞台「刀剣乱舞」、「鬼滅の刃」などで知られる演出家・末満健一。世界で最も有名な劇の一つ「ロミオとジュリエット」を取りあげる。ただ、その舞台は、原作の中世ヴェローナではなく、猥雑さ溢れる昭和の大阪に移す。「富美男と夕莉子」は大阪弁での人情味溢れる物語へと変貌させた作品だ。
キャストには、浜中と桜井のほか、松島庄汰、近藤頌利、板倉チヒロ、幸田尚子、緒方晋、高木稟、明星真由美、オクイシュージらが揃う。
浪花節シェイクスピア「富美男と夕莉子」は、東京公演が2022年5月4日(水・祝)から17 日(火)まで東京・紀伊國屋ホール、大阪公演が2022年5月29日(日)から30日(月)まで大阪・梅田芸術劇場シアター・ドラマシティで行われる。
浜中、桜井、末満のコメントは次の通り。
紋田富美男役の浜中文一
富美男と夕莉子。このような形で、人生初めてのシェイクスピアに触れるとは思いませんでした。楽しみにしていますが、もしかしたら僕が夕莉子で、桜井さんが富美男の可能性も…。一体どういう作品になるか分かりませんが、でも、きっと面白いと思います。それくらい、色んな妄想をしながらこの作品が始まるのをお待ちください。
九羽平夕莉子役の桜井日奈子
ロミオとジュリエットという誰もが知る名作に、ヒロインとして出演させていただけるなんてとても光栄です。「富美男と夕莉子」の舞台は昭和の大阪なので、ロミジュリの高貴な世界観とはまた違う、新しい作品になります。大阪弁でのお芝居ですが、私以外のキャストの皆さんはほぼネイティブだとお聞きしているので、猛特訓しなければと少し焦っています。どんな形でも、究極のラブストーリーであるということは変わらないので、そこを大切に夕莉子を演じられたらいいなと思っています。ぜひ観にいらしてください、頑張ります。
脚本・演出の末満健一
400年以上前に生み出された物語が、なぜ今もなお愛され続けているのか。シェイクスピアの作品に触れる時、その思いが常に心につきまとい離れずにいます。僕がそれを理解するためには、想像もつかない過去に飛び込むのではなく、想像し得る過去にシェイクスピアをお招きする必要がありました。それが「昭和の大阪」というモチーフです。本作品はかの有名な恋愛悲劇『ロミオとジュリエット』を換骨奪胎し、昭和の郷愁的な空気と大阪弁のリズムに乗せて語り直すものです。弱強五歩格で書かれたシェイクスピアの台詞と、丁々発止な大阪弁のリズムは、不思議な親和があるように思えてなりません。浜中文一さんと桜井日奈子さんを筆頭とする心強いキャスト陣とともに、『ロミオとジュリエット』の物語を愛しながら壊していく、そんな作品になればよいなと思います。浪花節シェイクスピア、どうぞご期待ください。
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