「修羅雪姫-復活祭 50th- 修羅雪と八人の悪党」が3月18日(金)、東京・紀伊國屋ホールで開幕する。開幕に先立ち、ゲネプロが実施され、報道陣に公開された。ゲネプロ後には出演者が登壇し、主演の今泉佑唯は「この作品を通して何か少しでも元気や勇気をもらってくれたらいいなあと思いでやらせていただきます」と意気込みを語った。
本作は小池一夫原作、上村一夫作画によって1972年に連載が開始した「修羅雪姫」を、2021年11月に初めて舞台化。今泉佑唯の復帰作として上演され、2022年が誕生50周年となる。
今回、劇場が中規模の紀伊國屋ホールに変わったことで、演出やストーリーなどが約3割書き換わったという。殺陣も25%ぐらい増え、構成演出の岡村俊一は「おかげで、今泉の腕はパンパンで、筋肉は隆々になっている。今泉は子育てしながら戦う座長。みんなで集まって丁寧に作ってきた成果を見て欲しい」と語った。
物語は、主人公の鹿島雪(修羅雪姫、演・今泉佑唯)が誕生するところから始まる。
時は明治時代後期。父は悪人たちに殺され、その罪を着せられて獄中に送り込まれた母は雪を産んで亡くなる。そんな父と母の無念を晴らすことを宿命づけられた雪。道海和尚(演・武田義晴)に鍛えられて育てられ、父を殺した悪人を探す旅に出る。
手がかりは3人の名前だけ。その3人を探す中で、雪は貧民街や反政府組織で生きる人々に出会いながら、仇を討つことだけでなく、「生きる」意味についても考えていく。そして、自分の父を殺害した本当の悪人は…。
ゲネプロ後の舞台あいさつでは、構成演出の岡村俊一が最初にあいさつ。続いて、今泉佑唯、高橋龍輝、瀬戸利樹、細貝圭、玉城裕規、池田純矢が登壇した。
司会者から「自分の役以外でやりたい役は?」と聞かれると、細貝圭が「殺陣が8割減るのならば、王威龍(演・玉城裕規)がやりたい。2割ぐらいなら。個性的で格好いいので」と言うと、王威龍役の玉城裕規は「菊井征一郎(演・細貝圭)。(役どころとして)圭ちゃんの下につくのがイヤ。殴られるのが我慢ならない」と笑いをとった。
今作品から参加となる池田純矢が「天才と思っていた今泉佑唯が座長だったのが、役を引き受けた一番の決め手。近くで見ても天才。今泉佑唯の素晴らしさを伝えたい。応援隊長です」とあいさつした。
その今泉は舞台への思い入れを聞かれ、自身のこの1年半を振り返りながら、語った。
「最近はSNSとかがすごく発達していて、見ず知らずの人から一般の方でも傷つけられてしまう時代になっている。思わぬ一言で傷つけたり傷つけられたりということがすごくあって、私自身もこの1年半ぐらい、傷つけてしまう怖さも傷つけられてしまう怖さもすごく体験して、生きるってなんなんだろうとか、生きるってこんなにつらいことなんだろうということがすごくたくさんあった。でも、この作品に出会ったことで生きるってすごく楽しいなとか、生きるって素敵なことだなと思うようになった。いろんな世代の方にこの作品を見てもらって、あしたから頑張ろうとか、生きるって素敵なことだなとか思っていただければいいなと思ってやらせてもらった」
「修羅雪姫-復活祭 50th- 修羅雪と八人の悪党」が3月27日(日)まで、東京・紀伊國屋ホールで上演する。
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