私立九瓏ノ主(クロノス)学園に通う11人と一匹の2.5次元コスプレダンスユニット・アルスマグナ。2021年7月にオリジナルメンバー、神生アキラ、泉奏、朴ウィト、榊原タツキ、九瓏ケントの卒業が発表され、12月18日(土)に卒業公演となるARSMAGNA Special Tour 2021「超グラデュエーションパーティー! in TOKYO FINAL」が開催された。
これからアスルマグナを背負っていく新メンバーの小日向タケル、東郷スバル、津田ダイチ、津田リク、弓削ミコト、宇迦野リンネ、そして世界征服を目指すぬいぐるみことコンスタンティン。それを見守るアルスメイト(アルスマグナファンの愛称)たち。さまざまな想いを胸に11人と一匹、メイトが一つの節目の瞬間をともに迎えるため、1年ぶりに東京・PITに集結した。
以下の本文ではネタバレ要素を多く含むため、これから配信で同パーティーを視聴する予定の方は、放送を楽しんだあとにこの記事を読み進めていただきたい。
なお、全曲のセットリストは後述する。
もくじ
11人と一匹のアルスマグナ、ここに円熟
満員の会場では、これまでのライブとはどこか違う雰囲気の中、メイトたちがじっと舞台を見つめていた。ニコニコ生放送のため待機している人たちの気持ちも同じなようで、中央モニターに映し出されたコメントの中には憂いを帯びたものもたくさんあった。
そんな空気を消し去るアップテンポのイントロが場内に響き渡りメンバーが登場! ニコ動画で話題となり今のアルスの礎となった伝説のナンバー「ギガンティックO.T.N.」でパーティーのスタートを飾った。当時は白カーテンがたなびく一室で5人が踊っていたが、今では総勢11人で群舞を踊る姿に序盤から10年の重みを感じる。
「炎上ダンシング」「恋の容量∞」「GAN×2!ACTION」と続き、巨大クラッカーやバルーンを使った演出で会場全体がさらに華やかに彩られた。メンバーたちもニコ生のコメントを拾いながらいじったりいじられたり、時には弾幕が画面を覆い隠す様子を全身全霊で楽しんでいた。
今回のパーティーではオリジナルメンバー5人が選んだベストナンバーを、それにまつわるエピソードとともに披露された。
「マシュマロ」は過去のリリースイベントの際、雨の中、急遽振りつけを変えて挑んだ曲。5人はステージ上で傘をさし、当時の様子をもう一度再現する。タツキは「このイベントの当日、唯一この曲だけ片手の振りつけに変えることができたんだよね」と振り返った。
思い出深いと感じる人にも、この出来事を初めて知ったという人にも、この不測の事態に対する彼らの全力の機転変更にきっと“アルスらしいな”と感じたのではないだろうか。
「Real day’s」の中のソロラップパートについて、ウィトは「この曲のダンスの振りを練習していたら、突然ケント先生から『朴、あそこ、ラップ作ってきて』言われて! 僕、知らない、知らない! ラップなんて作ったことないよ! ってなったんですよ」と、実は突然のオーダーによって誕生したということが判明。「それで生まれたのが『笑ったり、泣いたり、いろいろあったりした』で、“たり”を使えばラップっぽく聞こえるだろうって!(笑)」と、貴重なエピソードが蔵出しされた。
懐かしいと嬉しいで脳がついていかない!
なんと同パーティーでは“旧戦闘服”姿で登場するシーンも! 上着の前が閉じていて着丈も長いところが感慨深い。
思い出の衣装に身を包んだ懐かしのヒットチューンはこれだけではない。ブラックの細身のスーツ姿で現れた奏とケントに、次に何が来るのかひと目で気づいたメイトの面々。これまた懐かしい「LUVORATORRRRRY!」を、まさかこの日に見ることができるだなんて思ってもみなかったのではないだろうか。今回のライナップの中では群を抜いてしなやかで艶めいた振りつけにコメント欄の火力も増し増し。もちろんケントのサビ中の『上着バサッ』も健在だ。
「アルスと会った方が幸せだったろ?」
スタンドマイクと「3・2・1…3・2・1」の掛け声といえば「君こそマイ☆アイドル」。歌もダンスももちろんだが、やはり「公開ラブレター」の時間にも注目したい!
ダイチからのお題は「クリスマスパーティーで出会った女の子に一目惚れしちゃったから、口説いちゃって!」。これにタツキは「ジングルベ〜ル、ジングルベ〜ル、鈴が鳴る〜、……指輪ぁー!」と回答。
今度はリンネからウィトへ「超元気にキュンとくる一言を全力で言ってもらいたいと思います」というお願いが。ウィトは「みんな下向いて、上向いて、前向いて、僕ぅー!!!」とキレッキレ。
お次は「化学準備室でメイトさんと2人きりになりました。そこで一言っ!」とタケルがケントに提案。ケントは「目印に、キスマークつけてやる」……、圧倒的大人の色香に会場が騒然。
スバルからの「お仕事疲れのメイトさんにパワーチャージになるような一言をお願いします!」という振りにアキラは「疲れてんのとかマジうぜぇ。目の前に俺がいんのに?」というメッセージにさらにヒートアップ。
「みんなを虜にさせるような、甘〜い一言を」というお願いに奏はドストレートに、「大好きだよ」。これにウィトから奏に大好きだよの“おかわり”をねだるシーンもあった。
叶うなら声を上げて喜びたいところだがラブレターはここで終わりではない。
曲を締めくくるため、リクが出した「全世界のメイトさんをキュンとさせる、超格好良い一言」というお題の返答として、アキラは「なんだかんだ言って、その辺の男よりアルスと会った方が幸せだったろ?」。満場一致の大拍手の音量と熱がこの一言に対してと、そして今目の前にいる11人と一匹へと向けた想いそのものだった。
最後はみんなで手をつないで…
パーティーもいよいよ後半戦へ突入。
「BeAmbitious」「EverYell」それぞれを選んだ理由に、アキラは「色々なパフォーマンスをする中で、この曲があったからこそメジャーデビューへの道が見えてきたんです。『アルスがオリジナル』ということを目指して作った曲で、僕としてもボーカルとしてしっかりと向き合うきっかけとなりました」と、奏は「おれはこの曲が大好きで、意外にも5人ではあまりやってこなかったので選びました。すごく、皆さんに生かされているなと感じた曲でもあります。この気持ちを今ご覧いただいている皆さんに精一杯お届けしたいと思います」とコメント。
「今日が終わってほしくない…」。そんなコメントも溢れ始めたころ、全員が新戦闘服姿にチェンジして「Bim Bim Bump!」「サンバDEわっしょい!」へと突入する。しんみりムードをディスコサウンドが明るくて最高のエンディングへと導いてくれる。
アンコールでは、オリジナルメンバー卒業発表後にメイトのみんなで生んだハッシュタグ「#メイトみんなで手を繋ごう」をきっかけとして作られた「手をつなごう」を披露。以前、2.5ジゲン!!の取材でアキラが話していたように「最後まで笑顔で」の言葉のもと、この空間、配信、全ての心を一つに繋ぎ、歌い、踊る。
オリジナルメンバーからメッセージ
泉奏「アルスマグナに出会ってくれて、泉奏に出会ってくれて、そしてアルスマグナを好きになってくれて、泉奏を好きになってくれて、ありがとうございました。皆さんが好きになってくれたおかげで、おれも自分のことを好きになることができました。伝えられるうちに伝えておきたいなと思ったので改めて声に出したいと思います。泉奏はこれからもメイトの皆さんことが大好きです。ありがとうございました」
朴ウィト「この朴ウィトという存在を笑ってもらえて本当に嬉しく思います。終わりに近づいているのに、まだまだ続くような気がしています。たまたまね、『失ってから気づく』という言葉が僕の耳にフッと入ってきたんです。失っているわけではないんですど、皆さんと一緒に盛り上がった瞬間が終わったあとも、もっともっと気持ちが育んでいくように思います。会わなくても、きっと僕の胸の中ではこれからもメイトさんへの想いが成長していくなと。皆さんも同じように感じていただき、どうかずっとアルスマグナと朴ウィトを忘れないでいてほしいです。こうやって僕がふざけられたのも、僕のうるさい顔を見て笑ってくれたのも皆さんのおかげです。だから一生懸命踊ってこれました! 皆さん、カムサハムニダ!」
榊原タツキ「みんな、目に焼きつけた? 僕は今9割5分焼きつけたんだけど……最後にペンライトを黄色にしてー(笑)! この景色を見たかった! 皆さまの応援のおかげで、そして僕たちに出会ってくれて、貴重な時間をいただいて、そして奏くん、ウィトっち、アキラっちょ、先生、本当に、本当にありがとうございました。でもね、12月31日まで続きますから! この想いを、どうぞ胸にしまっておいてください」
神生アキラ「アルスの人気が少しずつ出始めたころは、ライブ会場で光るペンライトの色と数を気にするちっちゃい男だったんです。そんな神生アキラという人間を、ライブやイベント、握手会を通して、皆さんがここまで育ててくれました。その自負があるんです。アルスマグナのセンターに立って戦い続けてこれたのも、ひとえに皆様のおかげです。本当に10年間、ありがとうございました!」
九瓏ケント「メイトの皆さん、ずっとついてきてくれて本当にありがとう。アルスマグナに出会って、メンバーに出会って、メイトのみんなに出会って……アルスマグナという存在が全て繋げてくれたんだなと思っています。卒業したあともそれぞれ進んでいくことでしょう。10年間ってあっという間だったなぁって。こんなにも真剣に打ち込むことは他になかったなってくらい全てをかけてきました。超楽しかったね。来世でもこのメンバーで、みんなでまた何かやりたいくらい、最高だった。10年間、本当にありがとうございました」
* * *
10年という歳月は、例えば小学生が大学生になるほど、長い長い時間だ。きっとメイトそれぞれ人生の局面の中で支えになり、心の中で光り輝く大切な思い出になっているに違いない。
生まれ変わってもアルスでメイト、一蓮托生なこの関係性を2022年に新たなスタートを切る新メンバー6人と一匹がどのように築いていくのか楽しみで仕方がない。きっと5人も環境は違ってもこれまでと変わらず、優しく見守っているはずだ。
まだまだ語り尽くせないほど愛と笑顔が詰まった同パーティー。今月24日までタイムシフト視聴が可能。大迫力のダンスと、新メンバー&コンスタンティンのメッセージやタツキ直筆の手紙についてなど内容盛りだくさん。気になった方はぜひチェックを。
さらには、特典映像が加わったLIVE Blu-ray&DVDが2022年3月23日に発売予定。「忘れないでください。皆さんの心に僕たちがある限り、アルスマグナは永久に不滅です」というアキラの言葉とともに何度でもあの最高の瞬間を噛みしめることができそうだ。
なお、新メンバーへ向けたアキラからのロングメッセージは過去の2.5ジゲン!!での取材記事でも読むことができる。
取材・文:ナスエリカ/写真提供:プランチャイム
■覚悟を背負い、新生・アルスマグナへ 『クロノステージvol.5』独占取材 神生アキラからメッセージも
https://25jigen.jp/interview/51935
セットリスト
01.ギガンティックO.T.N
02.炎上ダンシング
03.恋の容量∞
04.GAN×2!ACTION
05.ひみつをちょーだい
06.夏にキスしていいですか?
07.先生の言うこと断固反対メドレー
08.マシュマロ
09.Real Day’s
10.ムフフフ大作戦
11.ヤキモチの答え
12.LUVORATORRRRRY!
13.ココロWORLD
14.大切なセツナ
15.君こそマイ☆アイドル
16.Be Ambitious
17.EverYell
18.Bim Bim Bump!
19.サンバDEわっしょい!
20.果てなき道
21.ミロク乃ハナ
★アンコールナンバー★
22.手をつなごう
23.ボクはつづく
24.High Five〜Type A.R.S〜
25.Smile again
公演概要
■タイトル
ARSMAGNA Special Tour 2021「超グラデュエーションパーティー! in TOKYO FINAL」
■番組ページ
https://live.nicovideo.jp/watch/lv334572513
■生放送、コメンタリー上映、チケット販売ページ
https://secure.live.nicovideo.jp/event/ARSMAGNA_graduation
・過去生配信ライブ コメンタリー上映 ※通しチケット購入者のみ
「ARSMAGNA Special Tour 2021「超グラデュエーションパーティー! in TOKYO FINAL」」の通しチケットの購入者は、期間中放送する本人コメンタリー付き再放送番組が視聴できます。
・【コメンタリー付き】ARSMAGNA Special Live 2020 ~Construct Mythology~再放送
https://live.nicovideo.jp/watch/lv334726397
・【コメンタリー付き】ARSMAGNA Birthday Party「Awesome!」再放送
https://live.nicovideo.jp/watch/lv334726420
・【コメンタリー付き】グリパ!! 2021 〜THE Glitter Party by Kento & Witt & Daichi & Riku 〜再放送
https://live.nicovideo.jp/watch/lv334726443
・【コメンタリー付き】Grazioso Waltz ~Celebrate the birthday of Sou&Subaru&Rinne~再放送
https://live.nicovideo.jp/watch/lv334726463
■MV一挙放送
・【DAY1】アルスマグナMV超一挙配信
https://live.nicovideo.jp/watch/lv334726500
・【DAY2】アルスマグナMV超一挙配信
https://live.nicovideo.jp/watch/lv334726
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