レポート

師弟愛とバトルが加速、3年ぶりに帰ってきた舞台『モブサイコ100』ゲネプロレポート

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2018年に上演された2作目以来、実に3年ぶりに舞台『モブサイコ100』シリーズが帰ってきた。ファンの中でも舞台化希望の声が多かった”「爪」 第7支部“のエピソードが、舞台『モブサイコ100』~激突!爪第7支部~としてついに舞台化。8月6日(金)の初日公演に先立ち実施されたゲネプロの様子をお届けする。

作品を盛り上げる想像を超える超能力バトルと師弟愛

2作目「裏対裏」のラストシーン、モブこと影山茂夫(演:伊藤節生)の弟である影山律(演:松本岳)が「爪」第7支部の幹部によって連れ去られたところで物語は終わった。そこから3年の時を経て、物語の時間が再び動き始めた。

律救出のため、モブは花沢輝気(演:河原田巧也)やエクボ(演:なだぎ武)と共に敵のアジトへ。一方でモブの師匠・霊幻新隆(演:馬場良馬)は、拾った財布が縁で鈴木将(演:永田聖一朗)と出会う。そして偶然と奇跡と勘違いが折り重なりながら、「爪」第7支部アジトでの戦いが繰り広げられていくことになる。

メインキャスト・スタッフの多くが前作から引き続き携わっているとあって、舞台上に流れる空気感は空いていた時間を感じさせない。「つい先日の話の続きです」と言わんばかりの雰囲気が、観客にあの舞台『モブサイコ100』シリーズが帰ってきたことを印象づけてくれた。

塩中学校での学園ドラマがメインとなった過去2作と打って変わって、本作はモブ陣営vs「爪」第7支部の衝突がメイン。これまで以上にバトルシーンが多く、SFバトルものとして見応えのある内容に仕上がっていたというのが第一印象だ。

モブにとって身近な超能力者は同じ中学生の花沢のみという状況から一変して、次々と大人の超能力者が現れる本作。超能力者vs超能力者ならではの並の想像力では追いつかないバトルが、川尻恵太(SUGARBOY)の脚本・演出によって変幻自在に表現されていた。

舞台『モブサイコ100』シリーズは熱い超能力バトルだけでなく、その独特の笑いとスピード感も魅力的な作品だ。今作でも「爪」第7支部幹部との戦いがヒートアップする一方で、シュールなシーンもスピード感を落とすことなく次々と差し込まれる。そしてまた一気に熱いバトルへと展開していく。原作の雰囲気を踏襲しつつ、人が動く舞台ならではの演出や笑いを堪能できるのは舞台『モブサイコ100』シリーズならではの醍醐味だろう。

バトルがメインの作品となるが、主人公・モブは争いを好まない優しい少年だ。しかし大切な弟や仲間を守るにはモブの力が頼みの綱となる。そんな状況下で彼がどんな決断を下すのか。今作ではモブと師匠の師弟愛も見どころとなるので、馬場の熱演光る霊幻の名言をお見逃しなく。

様々な能力を持った強い大人たちがたくさん登場するが、本当の“強さ”とは何なのか。生きる上で大切にすべきことは何なのか。一見いい加減なように見えてかっこいいところをかっさらっていく霊幻の言葉に、ハッとさせられることだろう。コミカルな中に熱さと人生のテーマを忍ばせてこそ、舞台『モブサイコ100』なのだ。

新キャラ多数登場!各キャラ見どころレポート

ここからは陣営ごとに各キャラの見どころを紹介していく。

まずはモブ一行だが、アニメでも同役を演じるモブ役の伊藤節生を中心に初演からおなじみの顔ぶれが揃い、圧倒的な安心感が漂う。特にモブは今作では大きな葛藤を抱えることになる。そのシーンを演じる伊藤と馬場の信頼関係がそのまま役にも反映されていて、より胸打つシーンに仕上がっていた。

また花沢は今作アクションシーンが多い。かっこいいはずなのにちょっとセンスが独特な彼の戦いぶりにクスッと笑えることだろう。おなじみのアノ頭での華麗なアクションにも注目を。

「爪」サイドで前作から続投しているのは永田聖一朗演じる鈴木将と、神里優希演じる桜威遊介。前作では「もっと活躍するところを観たい」と思ったファンが多かっただろうが、今回はバトルも含めて活躍しているのでご安心を。クイッとメガネを押し上げる桜威の仕草や、一瞬たりとも本気を見せないひょうひょうとした将に目を奪われることだろう。

初出演となる田中涼星は誇山役と嶽内役を演じた。まず誇山だが、タンクトップに革のパンツという衣装なのだ。田中といえば、その長い足について度々言及される役者だが、誇山役はそのスタイルの良さを120パーセント活かしていた。一方で誇山も嶽内も美形とはまた違ったくくりの個性の強いキャラである。「推しのより幅広い芝居を観たい」というファンの想いを叶えてくれるに違いない。誇山といい、嶽内といい、田中の新たな芝居に引き出しに触れられることだろう。

個性的な役に定評のある天羽尚吾も期待通りの魔津尾を見せてくれた。悪霊に対して興奮している姿は不気味で、彼にしか出せない味が出る役となっていた。また印象的だったのは女性の幹部・槌屋を演じていた坂本和基だ。JAEアクション俳優として数多くの2.5次元作品にも参加している彼の、妖しく力強いアクションにもぜひ注目してみてほしい。

律とともに「爪」の第7支部に誘拐されてしまうのが「覚醒ラボ」のメンバー。白鳥兄弟は前作から引き続き匁山剛志と田代哲哉が担当し、安定したハモリを披露。念動力を操る星野武史を中島拓人、サイコキネシスを操る朝日豪役を杉山真宏、超直感を持つ黒崎麗を加藤里保菜が演じている。彼らはコミカルなシーンも多いく、普段のかっこいい中島や杉山の姿とはまた違った魅力をみせてくれた。

EDまで原作愛あふれる作品に

3作目も相変わらず遊び心満載の舞台『モブサイコ100』~激突!爪第7支部~。新キャラも多数登場し、モブにとっても一つの転機となる師匠との絆が描かれた。ここまで来たらぜひ「爪」編まで描いてほしいという欲が、1人の舞台『モブサイコ100』シリーズのファンとして出てしまう。

EDではモブ役の伊藤節生が歌唱を担当した舞台オリジナル楽曲「mob.」が披露される。作詞は川尻恵太、作曲は劇中の音楽を手掛けるあらいふとしが担当している。

最後の瞬間まで舞台『モブサイコ100』色に染まった本作をぜひ劇場やライブ配信・アーカイブ配信にて楽しんでもらいたい。

取材・文:双海しお

※記事初出時、一部情報に誤りがありました。訂正してお詫び申し上げます。

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公演情報

タイトル

舞台『モブサイコ100』~激突!爪第7支部~

公演時期・場所

2021年8月6日(金)〜15日(日)
ヒューリックホール東京

原作

ONE「モブサイコ100」(小学館「マンガワン」連載)

脚本・演出

川尻恵太(SUGARBOY)

出演

影山茂夫:伊藤節生
花沢輝気:河原田巧也、影山律:松本岳、エクボ:なだぎ武
鈴木将:永田聖一朗、桜威遊介:神里優希、誇山恵/嶽内:田中涼星、遺志黒:堀田勝、魔津尾:天羽尚吾
星野武史:中島拓人、朝日豪:杉山真宏、黒崎麗/無飼:加藤里保菜
霊幻新隆:馬場良馬

宮蛾輪:森公平、寺蛇/槌屋:坂本和基、邑機/霧藤:河野賢治、白鳥大地:匁山剛志、白鳥海斗:田代哲哉

爪構成員:伊藤智則、桜木大河

公式ホームページ

https://www.marv.jp/special/mob_stage/

公式Twitter

@mobpsycho_stage

公式Instagram

mob_stage

チケットスケジュール

マベメン先行:6月1日(火)12:00〜6月10日(木)23:59
LEncore先行:6月12日(土)12:00〜6月18日(金)23:59
オフィシャル先行:6月20日(日)12:00〜6月26日(土)23:59
プレリク先行:6月27日(日)12:00〜6月30日(水)23:59
一般発売:7月10日(土)12:00〜

(C)ONE・小学館/舞台『モブサイコ100』製作委員会2021

WRITER

双海 しお
 
							双海 しお
						

アイスと舞台とアニメが好きなライター。2.5次元はいいぞ!ミュージカルはいいぞ!舞台はいいぞ!若手俳優はいいぞ!を届けていきたいと思っています。役者や作品が表現した世界を、文字で伝えていきたいと試行錯誤の日々。

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