松崎祐介(ふぉ~ゆ~)がダークヒーローを演じる舞台「流星セブン~暁の操り人~」が5月27日(木)に幕を開ける。残念ながら大阪公演は上演中止となってしまったが、東京公演は開幕の日を迎えられることに。
今回は、初日を前に実施されたフォトコール・取材会の様子をお届けする。主演の松崎と、ジャニーズ事務所の後輩・寺西拓人による軽妙なトークが展開された。観劇前に読めば、より公演が楽しみになることだろう。
松崎祐介&寺西拓人の囲み取材
――いよいよ明日が初日となります。意気込みを聞かせてください。
松崎祐介:初めての時代劇になるんですが、ようやく舞台で上演されるんだなと。(東京会場の)さくらホールは主演舞台で立たせてもらったところでもあるので縁を感じていますし、こうして劇場に戻ってこられて嬉しく思います。
寺西拓人:大阪公演が残念ながら中止になってしまって、観に来られなかったお客さまも、僕らも、すごく悔しい思いをしていて。その分、東京公演で取り返すじゃないですけど、東京公演だけになってしまいましたが、真摯に向き合って、こうして本番を迎えられて本当に幸せだと思います。全8公演ですが、1公演ずつ大事にやりたいと思います。
松崎:僕が言おうと思ってたことを全部言ってくれた。
一同:(笑)。
――時代劇が初挑戦とのことで、これまで出演してきた作品との違いや難しさは感じていますか。
松崎:僕的には普段、松崎祐介が絶対に使わない言葉がいっぱい出てくるので、そういう部分では日本語の勉強になります。
寺西:(笑)。
松崎:蔦屋重三郎という役を通して、自分自身も成長できたらいいなと思っており…思っておる次第でございます(しどろもどろに)。
寺西:無理に難しい言葉使わなくても(笑)。松崎くんが本編で「心ここにあらず」というセリフを言うシーンがあるんですが、一番“心ここにあらず”な顔をするんですよ。日本語ができなさすぎて。それがすごく面白いので、ぜひ注目してほしいです(笑)。
時代劇は僕も初めてなんですが、所作だったり言葉遣いだったり、そういうのをしっかり稽古できたかというと分からないんですが…。この作品自体ちょっと変わった時代劇というか、新しいエンタメ要素が強い時代劇なので。
松崎:「時代劇エンターテインメントスーパー」ですよ。
一同:(沈黙)
――どういう意味でしょうか?
松崎:普通だったら「スーパーエンターテインメント時代劇」じゃないですか。そこをあえての「時代劇エンターテインメントスーパー」なんですよ。
――その違いはなんでしょうか?
寺西:(説明する松崎を遮って)あんまりツッコまないであげてください!(笑)
――今作で新しく学んだことはありますか。
寺西:劇中劇が少し出てくるんですけど、そこで女形に挑戦していて。そこの衣装や所作は初めての経験ですね。
――女形の自分を見ていかがでしたか。
寺西:(女形の)メイクはなくて服装だけなので、せっかくならとことんやってみたいなっていう気持ちは強まりました。
松崎:いいじゃん、今からでも間に合うよ。演出家さんに相談しようよ。
寺西:いやいやいや(笑)。
――実際の役者さんの映像などを見て役作りをされたのですか。
寺西:そうです。実際に活躍されている方の映像をプロデューサーさんに教えていただいて、それを見て勉強させてもらいました。正直、動画を見てできるようなものじゃないので(笑)、そこはお手柔らかに観ていただければなと思います。
松崎:でも自分の中ではちゃんと勉強したってことだもんね。それはすごく偉いと思いますよ。それは絶対観に来てくださる人たちに伝わると思うよ。
寺西:ありがとうございます。
――松崎さんは新たに得たものはありましたか。
松崎:僕はこれまで堂本光一くんだったり滝沢秀明くんだったりと一緒にやってきて、刀を持つ殺陣アクションが多かったんですよ。だけど今回は素手で殴ったり蹴ったりのアクションが多いので、そういった部分で発見がありましたね。キックボクシングはもともと相葉雅紀くんと行っていたっていうのもあるので(シャドーボクシングを披露する松崎)。
――相葉さんは観に来てくれそうですか。
松崎:あ~忙しいんじゃないですかねぇ。今日、声掛けてみます。
一同:(笑)。
――“操り人”にちなみ、実際に操ってみたい人はいますか。
松崎:僕は相葉くんです。相葉雅紀か堂本光一。
寺西:呼び捨て(笑)。
松崎:光一くんには階段落ちを何回もやらせたいですね。
――なにか恨みでもあるんでしょうか(笑)?
松崎:いえ、全然ないです(笑)。相葉くんは本当に優しい兄貴で。
――今、相葉さんの話がありましたが、寺西さんにとって松崎さんはどのように映っていますか。
寺西:他の作品でも共演させていただいて、とても優しい人なので、僕もこうやって距離を詰めさせていただいているんですけど。舞台のことになると、ちょっとしたことでもアドバイスをくれて。他の作品ではもっと上の先輩がいたので、今回は座長ならではの頼もしさを感じましたね。
松崎:僕は座長っていう感覚があまりないというか。みんなが主役だと思っているので、座長らしいことしましたかって聞かれたら、唯一胸を張って言えるのが、おかきを差し入れしたことです。
一同:(笑)。
――ちなみにどんなアドバイスをもらったのですか。
寺西:舞台袖で待機しているときとか、転換時にセットの裏に隠れるときとか、暗転していてもお客さまからは観えるから、しっかりと観られている意識を持ってっていうのを、本当についさっき言ってもらいました。
――蔦屋重三郎は表の顔と裏の顔を持ちますが、寺西さんが知っている松崎さんの裏の顔を教えてください。
寺西:本当に裏表がないんですよ。「こんな人いるんだ」ってくらい。なんかあります?
松崎:自分で!?(笑)
寺西:それくらい裏がなくて、舞台上でもたまに「これ松崎祐介くんだな」って素が感じられるくらい、いい意味で裏表がないですね。
――寺西さんの裏の顔はありますか?
松崎:もう裏ばっかりです。
一同:(笑)。
松崎:共演者の吉田メタルさんにも、「お前、腹黒いやろ」って見抜かれていて(笑)。
寺西:初対面で言われました(笑)。
松崎:けっこう一緒にやっていますけど、表の顔はストイックなんです。裏の顔は、筋トレしているようで実はしてない、みたいな。この感じ、分かりますかね?
寺西:うわ、嘘ばっかりついてる! 怖っ! 今のオール嘘なんで!
一同:(笑)。
――寺西さんは歌舞伎役者という役どころですね。
寺西:そうですね。今作では今でいうダンサーみたいな存在で、ショーアップされたシーンもありますし。「時代劇だからこういう感じなんだろうな」っていう概念を捨てて観てほしいなっていう感じのジャンルのダンスに挑戦させていただいています。
松崎:僕よりテラのほうが踊ってるよね。
寺西:そうですね。トータルでは僕の方が多いと思います。なので楽しみにしていてください。
――寺西さんはジャニーズJr.卒業後の舞台となります。
寺西:卒業っていう実感はあんまりないんですけど。僕の活動を把握していない地元の友人とかから「辞めたの!?」って、すごく心配している連絡がきて(笑)。そういう心配をされないくらいの活躍を見せたいなって思いました。今回が卒業後初めての舞台にはなるんですが、ご縁を大切にしてやっていくっていうのはこれからも変わらないので、今後ともよろしくお願いいたします。
――どんなふうに活躍していきたいと思っていますか。
寺西:素敵な先輩たちがたくさんいらっしゃって、そういう方たちが集まる素晴らしさみたいなものがあると思っているので、後輩ながら集まって何かができたらいいなっていうことは叫んでいきたいですね。
――最後にファンへのメッセージをお願いします。
松崎:いよいよ「流星セブン~暁の操り人~」がさくらホールで始まります。いろいろとつらい時代ではございますが、それをあえて笑いに変えていくという気持ちで挑んでいます。なので、何も考えずに劇場に足を運んでいただけたら幸いですし、何か勇気づけられるようなメッセージ性もある作品なので、そういった部分を感じていただいて、明日頑張ろうとか小さな勇気になれば、表現者として最高の幸せだと思います。劇場でお待ちしております!
寺西:舞台を観に来るという決断を下すのも難しい時代なので、決断をしてくださったお客さまが後悔しないような作品にしたいと思います。ポジティブな感情になっていただけるような作品なので、元気を与えられればと思います。あと僕、こんなに髪の毛長いんですよ。このロン毛寺西を観られるのはこの舞台だけだと思いますので、この姿で劇場でお待ちしております!
* * *
舞台「流星セブン~暁の操り人~」は芝居はもちろん、歌あり、ダンスあり、殺陣ありの盛り沢山な和風エンターテイメントに仕上がっている。「空想時代活劇」と銘打たれている本作の醍醐味を、劇場で味わってみてはどうだろうか。
なお、ゲネプロのレポートは追って公開。
文・撮影:双海しお
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