2019年10月8日〜9日、横浜アリーナで行われた「ミュージカル『テニスの王子様』秋の大運動会2019」。3rdシーズンでは初となる大運動会はテニミュキャスト約70名が集結し、キャラクターとして様々な競技に挑む。
ミュージカル公演やコンサート公演とはまた違ったキャラクターの魅力を発見できるこの運動会。今回は8日公演の模様をお送りする。
もくじ
紅白2チームに分かれての対抗戦!仲間が今日はライバルに!?
今回の運動会では四天宝寺のテニス部顧問である渡邊オサム(碕 理人)がMCを務める。応援として参加する青学(せいがく)1年トリオの堀尾聡史(琉翔)、加藤勝郎 (中三川歳輝)、水野カツオ(奥田夢叶)、そして山吹中の壇 太一(佐野真白)と共に会場のアリーナに姿を表した。
5人による諸注意のあとは、いよいよ選手入場。学校ごとに入場してアリーナを一周する。新たな学校が登場するたびに、客席からは歓声が上がった。キャラクターや学校のイメージカラーのペンライトが振られ、いつものミュージカル公演とは一味違った雰囲気が漂ってくる。今回は照明も明るめで、まさに秋の運動会を感じさせた。
続く選手宣誓では越前リョーマ(阿久津仁愛)と幸村精市(立石俊樹)がそれぞれ紅組と白組を代表して選手宣誓をした。その後、準備体操としてラジオ体操第一を全員で行うことに。
今回は紅組と白組の2チームに分かれて得点を競い合う。それぞれ同じ学校であっても別々の組に分けられるため、普段は同じチームの仲間が今日はライバルということも。そんな普段のテニミュでは見られない姿を楽しめるのがこの運動会最大の魅力だろう。
1種目目の二人三脚では大石秀一郎(江副貴紀)と菊丸英二(田口 司)や黒羽春風(陽向謙斗)と天根ヒカル(坂垣怜次)のような各校のダブルスコンビはもちろんのこと、橘 桔平(青木空夢)と千歳千里(江本光輝)の元獅子楽中コンビや野村拓也(佐川大樹)、柳生比呂士(大隅勇太)、金色小春(森田力斗)の眼鏡トリオによる三人四脚などなかなか見れない珍しい組み合わせも登場した。
紅組の不二裕太(大原海輝)&観月はじめ(宮城紘大)対白組柳蓮二(井澤巧麻)&切原赤也(前田隆太朗)のレースは競り合い、最後は転びながらゴールに滑り込む白熱した試合となった。
一方、5組目で登場した紅組の跡部景吾(三浦宏規)&忍足侑士(井阪郁巳)&樺地崇弘(八巻貴紀)による三人四脚では悠々と会場を回って王者の風格を見せつけるなど、キャラクターやチームの個性が存分に味わえた。
普段のミュージカル公演では見られない姿も満載
2種目目はダンシング玉入れ。音楽が流れている間は踊り、音楽が止まったら玉を籠に投げるというルールだ。メンバーを入れ替えて2試合が行われた。まず、1試合目では両チーム軽快に玉を投げていく。
そこで突如、芥川慈郎(田村升吾)の歌声が響き、会場も多いに盛り上がった。2曲目では観月と不二、因縁の2人によるデュエットが、2曲目は白石と跡部と幸村による『エクスタシー』が披露され、夢の共演が叶った。
2回戦ではMC&応援をしていた渡邊オサムと壇太一も参戦。白組では亜久津仁(川上将大)と壇太一のツーショットも見られた。1曲目は伊武深司(健人)と神尾アキラ(伊崎龍次郎)による『俺の仕切ったリズム』、2曲目は青学(せいがく)黄金(ゴールデン)ペア(大石&菊丸)の『ゴールデン・ペア』、仁王雅治(後藤 大)と柳生比呂士(大隅勇太)による『プロフェッショナル・ペテン師』とダブルスコンビの曲が流れた。
『プロフェッショナル・ペテン師』に合わせて見事なターンを決める真田弦一郎(田鶴翔吾)や曲に合わせてポーズを決める幸村と柳など、普段の公演では見られないこの運動会ならではのシーンもあった。
3種目目は台風の目。4人の走者が棒を平行に持ってコーンの周囲を回りながら走り、最後は棒を次の走者の足元と頭上をくぐらせてバトンタッチし、リレー形式で競い合う種目だ。
今回の組み合わせは『テニスの王子様』ファンならすぐに気がつく共通点を持ったキャラクター同士となっている。青学(せいがく)1年生組(リョーマと1年トリオ)や海堂 薫(中島拓人)、日吉 若(内海啓貴)、喜多一馬(蒼木 陣)、切原赤也の2年生組、リョーマと対戦したことのあるライバルズたちなど、縁のあるキャラクター同士のやりとりが楽しめた。
3rdシーズンに出演したOBも登場
中間発表では紅組25点、白組35点とやや白組が優勢。白組主将の幸村からは「白組の勝利に死角はない。この調子で絶対優勝するぞ」という言葉が聞けた。
競技の折り返し地点ではゲストとして青学(せいがく)8代目を務めた古田一紀(越前リョーマ役)、石田 隼(大石秀一郎役)、神里優希(不二周助役)、本田礼生(菊丸英二役)、眞嶋秀斗(桃城 武役)の5名が登場した。さらに本田から『テニスの王子様』原作者の許 剛先生が会場にいることが告げられると会場も大きく沸いた。
次の競技に入る前に応援合戦が行われた。応援合戦ではゲストのテニミュOB陣が審査員となって1人5点を好きなチームに与えるとあって、OB陣も真剣だ。
紅組の応援は学ラン姿の桃城 武(大久保 樹)と忍足侑士がリーダーとなり、力強いパフォーマンスを披露した。一方の白組はチアボーイ姿の海堂と切原を中心に、アクロバットを取り入れた軽快なダンスで観客を魅了。最後は両チームのダンスとリョーマのボイスパーカッションで会場の熱狂は最高潮に達した。
甲乙つけがたい応援合戦にOB陣の投票も割れた。白組に点を与えた古田は「俺からリョーマへの試練の5点」と自らがバトンを引き継いだ阿久津演じるリョーマに期待を込めたメッセージを送る。
後半戦もヒートアップ
後半戦最初の種目は障害物競争だ。1組目の木手永四郎(武藤賢人)は軽快な滑り出しを見せるが、乾汁で大苦戦。2組目では慈郎が途中で眠ってしまうハプニングも。対戦相手の丸井ブン太(大薮 丘)が彼を背負ってゴールすると、客席からは歓声が上がった。
3組目で登場した亜久津 仁(川上将大)は、口でくわえるはずのパンを手で取る、テニスラケットを使って運ぶはずの風船を割るなど、彼らしいルール無視のやりたい放題に思わず笑みが溢れた。
5組目は不二周助(皆木一舞)と不二裕太、石田 鉄(中村太郎)と石田 銀(森 一平)の兄弟対決が実現した。不二兄弟が競り合い、最後は弟の裕太が勝利。「テニスでも兄貴に負けないんで、みなさん応援よろしくお願いします」という裕太に対し、「楽しみにしているよ」と返す兄、周助。兄弟の関係性が垣間見える一戦だった。
続いての騎馬戦では、実況席に金色小春、一氏ユウジ(谷津 翼)、亜久津 仁が登場。「気になるやつとかおるん?」というMCの質問に亜久津が「強いていうならニトキタ」と答え、同じ白組のチームメイト新渡米稲吉(登野城佑真)&喜多一馬に言及する意外な一面も見られた。
聖ルドルフでは紅組の観月はじめと白組赤澤吉朗(中尾拳也)によるチーム対決が実現し、「完璧なシナリオを用意しました」と言う観月に対し、赤澤も「観月のシナリオ通りに行かねえのは俺だけだ。待ってろ観月」と勝利を誓う。最終的に、騎馬戦は白組の勝利で終わった。
5種目目の綱引きでは紅組対白組の他、勝ったチーム対OBと助っ人による青組チームとの対戦も見られた。
騎馬戦で負けた紅組は円陣を組んでリベンジする気合も十分。各校のユニフォームが入り乱れての円陣はなんだか新鮮な感覚だ。紅組対白組は接戦となり思わず出場していない各組メンバーも立ち上がって応援する。最終的には紅組が勝利し、青組に挑む。こちらは紅組が快勝し、最終種目の紅白対抗リレーに勝敗は委ねられた。
紅白対抗リレーでは各組2チームずつの計4チームが結成され、それぞれ5名の走者がバトンを繋いだ。拍手と歓声が客席から送られる中でスタート…のはずだったのだが、まさかの手塚国光(青木 瞭)のフライングでやり直しに。仕切り直しで再びスタートすると、白組Aチームの手塚と紅組Aチームのブン太がトップを争う。
第二走者の木手と第三走者の木更津 淳(佐藤祐吾)で白組Aチームがリード。紅組Aチームは第三走者の大石が転倒するハプニングで出遅れる。最終的にはアンカーの千歳千里と遠山金太郎(平松來馬)による白組四天宝寺対決になり、ゴールテープを千歳が切った。
ここまでの感想を尋ねられた本田は「僕たちの時は運動会というのを経験できなくて、3rdシーズン初の運動会ということですよね。それを今見られて僕たちのバトンもこう繋がってるんだなと思ってすごく幸せな気持ちになりました。」とコメント。「これからもみなさん頑張ってください」というエールが現キャストに送られた。
最終結果は紅組115点、白組135点で白組が勝利し、OBの古田から幸村に優勝旗が手渡された。敗北した紅組主将のリョーマは「運動会では負けちゃったけどテニスでは負けないからね」という負けず嫌いな彼らしいコメントがあった。
優勝した白組主将の幸村は「みんなの応援のおかげで優勝できたよ。ありがとう」と客席に向けて感謝を伝えた。
最後はスペシャルメドレーで大盛り上がり
運動会はここで終わりではない。表彰式のあとはテニミュスペシャルメドレーが披露された。不動峰から始まり立海、青学(せいがく)まで各校の楽曲が流れると、これまでの3rdシーズンの公演が目に浮かぶようだった。
そして最後はミュージカル公演のアンコールでもおなじみの『スマイルアンドティアズ』が披露され、会場が一体となって盛り上がった。
3rdシーズンに登場した各校が勢揃いした本公演。キャラクターの意外な横顔も垣間見える空間は、最初から最後まで「目が足りない……!」と嘆いたファンも多いのではないだろうか。
ミュージカル『テニスの王子様』秋の大運動会 2019の模様を収録したBlu-ray&DVDは2020年1月31日(金)に発売が決定。
テニミュ3rdシーズンは2019年12月19日〜2020年2月16日に上演される「全国大会 青学(せいがく)vs立海 後編」でいよいよクライマックスを迎える。テニミュから最後まで目が離せない。
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