DisGOONie Presents Vol.12 舞台「⽟蜻 ~新説・八犬伝」に出演する崎山つばさ、糸川耀士郎、北村諒、作・演出の西田大輔の4人によるオフィシャル座談会レポートが到着した。
Q.「DisGOONie」に出演することへの思い。
崎山:(西田さんの舞台は)2017年の『煉獄に笑う』以来になりますが、初日の稽古で殺陣のアクションをしたときに、「これこれ!」と、どこか懐かしさを感じました。西田さんが作る世界観とそこに表現される殺陣は、殺陣にも刀にもセリフがあるように思います。これからの稽古でどんどん殺陣も増えていくと思うので、楽しみです。犬塚信乃という役柄とともに一緒に歩んでいけたらと思っています。
糸川:西田さんとは何作かご一緒させていただきましたが、「DisGOONie」は今回が初めてです。「DisGOONie」は精鋭たちが揃っていて、心の底から西田さんたちが一緒に作りたいと思っている方が乗れる船だと思っていたので、選ばれた時はすごくうれしかったです。今回は、「八犬伝」ということもあり、各キャラクターが個性的ですが、犬江親兵衛は自分だという気持ちで稽古をしていきたいと思います。西田さんの稽古場では、自分はまだまだと思うことが多いので、こうして出演を重ねるごとに強くなっていっていると思います。
北村:僕は「DisGOONie」の1作目に出演させていただいていますが、当時は僕自身もいっぱいいっぱいで、この航海がどこまで続いていくのかなど考えもつかなかったものが、それから年月を経て、Vol.12を上演するということが、本当にすごいなと思っています。やはり舵を取ってきた西田さんの人望や人を惹きつける魅力というのもありますし、回を増すごとにコンテンツが大きくなっているのが外から見ていても分かって、火種だったものが燃え広がって、いろいろなものを巻き込んで今大きな炎になっているのを感じます。これまで外で旅をしてきた人が、再びこうして集えるというのは、こんなに幸せなことはないですし、みんなここに勝負をしにきていると思います。(今回出演することが決まり)またこの場に帰ってこられたんだという思いが強いです。
Q.西田さんから見た、崎山さん、糸川さん、北村さんの印象。
西田:つばさは、初めて一緒にお芝居をした時から、人気に甘んじていない、ハングリーさがあると感じていました。志の高さが印象的で、それを覚えていたので、新しい作品を作るにあたって、つばさをという思いがありました。(初めて一緒に作品を作ってから)7年半経っても、稽古場での佇まいも前に出る感じでもなく、後ろにいるでもなく、自然と凛と立っているという印象を持っています。耀士郎は、これまでも「DisGOONie」シリーズを観劇しにきてくれていて、観終わるとすぐに「これをやりたい」と役名が出てくるほど自分のやりたいものへの意志を強く持っています。同時に、のめり込む力が強い俳優だと思います。これまでの作品の稽古でも心からお芝居をしている姿が印象的でした。諒とは、付き合いが長いですが、「DisGOONie」を作った当時は、俳優として若く、容姿ももちろんあって、かっこいいとかかわいいというポジションだったと思いますが、今は、そこから一俳優として芽が出て、今、まさに花が咲いていると感じています。
Q.今作のテーマは?
西田:「八犬伝」は、これまでもさまざまな人が描いてきて、さまざまな解釈がありますが、今回は、「命よりも重いものは何だ? 命よりも重いものはあるのか?」をテーマにしています。それを信乃に託して物語が進んでいきます。タイトルの「玉蜻」は、あえて読めない難しい漢字を使ったタイトルにしようと思ってつけたものです。この「玉蜻」という言葉は、万葉集のある句の中に出てくる言葉なのですが、「美しく光るさま」を表しています。光には煌めきや美しさがありますが、その美しさの限りはどこにあるのだろうかを、人間の感情とリンクさせながら作っていきたいのです。そして、「色」もキーワードです。人はそれぞれ色が異なります。ただ、その色はこれだと決められるものじゃない。日々の中で、会話の中でどんどん変わっていくものだと思います。今回、腕のある俳優たちが、目の前で色を変えていく姿を見たい、そんな物語になればいいなと思っています。
Q.崎山さんと北村さんはお芝居で絡むのは今作が初、崎山さんと糸川さんは初共演です。実際に稽古で芝居をしてみた感触は?
糸川:僕は、常々、こういう場では、芝居でバチバチにぶつかり合いたいと思っていますので、「どういうお芝居を見せてくれるんだろうと、崎山つばさという俳優は」と生意気な目線で見てしまっていましたが(笑)、先にジャブを打たれたかのような思いでした。セリフ一言で稽古場の雰囲気を変えるお芝居を見せつけられた感覚でした。
北村:僕はまだ殺陣稽古しかご一緒していませんが、どっしりしている方だなと感じています。それはお芝居でも同じだと思うので、早く芝居稽古をするのが楽しみです。
崎山:西田さんが選んでここに呼んだ人たちは、「芝居に飢えている方」というイメージがあります。このお2人の中にもそうしたところや、「見せつけてやろう、負けないぞ」という内なる“青い炎”があることを感じたので、僕自身も背筋が伸びる思いでした。僕も負けられないな、どんな芝居を見せてやろうかなって。大きなことは言えませんが(笑)、そんな人たちが集まっているのを感じました。
Q.公演を楽しみにしている人たちへメッセージを。
糸川:お客さまからも、役者の皆さんから見ても、この味は糸川耀士郎にしか出せないなという犬江親兵衛を作り上げるために、この先も悩みに悩んで、いっぱい考えて、自分なりの答えを出していきたいと思います。なので、ぜひ劇場に遊びにきてくれたらうれしいなと思います。
北村:西田さんが誰も観たことがないような「八犬伝」を描いてくださると思いますし、僕たちも誰も観たことがないような「八犬士」を演じて、物語を紡いでいけたらいいなと思います。原作を知っている方、「八犬伝」が好きな方ももちろん、まだ知らないという方にも観ていただいて、原作を読んで違いを感じていただけたらうれしいです。いろいろな楽しみ方ができると思うので、ぜひ劇場でこの作品を体感してください。
西田:素晴らしい俳優たちが集まってくださり、最強布陣で臨めると思っています。だからこそ、愛してくれている人たちに、彼らの観たことがない表情や新しい何かがあることをどれだけ作れるかと考えています。どんな人にも、俳優にもスタッフさんにも観客の皆さまにも、1つの人生があります。その人生の中の1つの瞬間で、こんな物語に出会えたと思っていただけるように精一杯作っていきます。
崎山:今回、1つのキーワードとして「玉」が出てきます。観客の皆さんも、自分の「玉」はなんだろうとか、自分の「色」はなんだろうと考えていただく機会になると思います。自分の中の「玉」や「色」を劇場に探しにきてくれたらと思います。
座談会の模様はDisGOONie YouTubeチャンネルにて公開。
公演は2月10日(金)~19日(日)に東京・EXシアター六本木、2月25日(土)、26日(日)に大阪・COOL JAPAN PARK OSAKA WWホールで行われる。
■DisGOONie YouTubeチャンネル
https://www.youtube.com/watch?v=tN8GtkIX13I
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