舞台「風が強く吹いている」が1月18日(水)に東京・シアター1010で開幕し、17日(火)にはフォトコール・囲み取材会が行われた。
フォトコール・囲み取材会には塚田僚一(A.B.C-Z)、矢部昌暉(DISH//)、冨岡健翔(ジャニーズJr.)、西村菜那子が登壇。
本作は、直木賞作家・三浦しをんによる青春小説「風が強く吹いている」を舞台化。2007年に漫画化、ラジオドラマ化、2009年には舞台化、実写映画化、2018年にはテレビアニメ化がされた。2021年に演劇作品を手がけるクリエイティブカンパニー「ILLUMINUS」によって新しく舞台化。今回はその作品が再演される。
物語の主人公であり、駅伝チームの主将・清瀬灰二(ハイジ)役を務めるのは、ジャニーズ事務所のグループ「A.B.C-Z」のメンバーで、抜群の身体能力を誇る塚田僚一だ。塚田といえば、ボディビルの大会にも出場するなど、鍛え上げた肉体が魅力の1つ。しかし、本作でランナーを演じるために、ランナーの筋肉を仕上げたという。
塚田は、「12月に『ジャニーズ伝説』に出演しながら、本番で使うエネルギーの分だけの食事をしました。タンパク質を摂らずに、干し芋や鯖の缶詰を食べていました」と明かした。それだけに「正直にいうと、1番大変でした。体作りもそうですが、ハイジを中心にメンバーが集まり、箱根駅伝を目標に練習をしていくという情熱やどっしり構える姿が大変で。それから、セリフ量も多かったので」と苦労も多かった。しかし、一方で、得意なスポーツを題材にしているだけに「スポーツの演劇の融合は、めちゃくちゃうれしいですし(開幕が)楽しみです」と笑顔を見せた。
杉山高志(神童)役の冨岡は、そんな塚田について、「皆さんが想像している明るくてやさしくてという塚田くんのありのままで作り上げて、引っ張っていってくれて、いろいろなアイディアを出してくれて、頼り甲斐のある優しい先輩です」と改めて称賛すると、「みんなで作り上げていこうという一体感を率先して出してくださっているので、頼りにしています」と思いを寄せた。
一方、蔵原走(カケル)役の矢部も、「ハイジと同じく、“ついてこい”というリーダータイプではなくて、僕らと同じ目線で一緒に頑張っていこうというタイプなので、一緒にいて楽しいし、ついていきたいと思う方。初日も無事に迎えられそうで楽しみです」と塚田の印象を語った。
初演に引き続き、勝村葉菜子を演じる西村は、「キャストの方が変わるだけで、同じ作品でもこんなに変わるんだなと思いました」とコメント。さらに、西村は矢部と高校時代の同級生だったことを明かし、「高1で同じクラスだったんですよ。それから8年くらい経ちますが、同じクラスだった人と同じ舞台に大人になった時に立てるとは思っていませんでした」と話した。すると矢部も「一緒に保健委員をやっていたんです。だから、最初は高校の友達として話していいのか、仕事の仲間として話していいのか、距離感がわからなかったです。ただ、(西村は)何も変わらずそのまま大人になっていたので、当時を思い出して話しやすかったですし、青春感を思い出しました」と語った。
駅伝チームを描いた作品ということもあり、「稽古からチームプレイだと感じていた」という塚田は、「新しいグループを組みたいです。駅伝メンバー10人に西村さんを入れて“風つよイレブン”を結成したい。歌って、踊ってアクロバットして。この舞台では走るパフォーマンスがあるので、それも取り入れたい」と構想を明かして、会場も盛り上げた。
そして、塚田は改めて、「この作品はスポーツと演劇の融合、新しいエンターテインメントです。ライブだからこそ生まれる熱量を感じ取ってもらえるようにみんなの気持ちを1つにして頑張りたいと思います。ぜひ劇場でお待ちしております」と呼びかけて、会見を締めくくった。
この日のフォトコールでは、寛政大学陸上部が初めて記録会に参加するシーン、寛政大学陸上部の面々が住む学生寮・竹青荘で葉菜子がハイジと神童に後援会を計画していることを相談するシーン、そして、葉菜子が何度目かの記録会のタイムを発表しているシーンの3シーンが公開された。
記録会のシーンでは、八百屋舞台(傾斜のある舞台)をうまく使い、一斉に走るランナーたちの疾走感を表現。舞台手前まで走り抜いたことでゴールを表すことで、記録会の結果を分かりやすく提示していた。また、記録会のタイムを発表するシーンでは、ハイジが走ることや陸上部への熱い思いを語るシーンも。塚田の思いのこもったセリフに、観るものも心を大きく動かされることだろう。
公演は22日(日)まで行われる。
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