『家庭教師ヒットマンREBORN!』the STAGE –隠し弾(SECRET BULLET)-』が本日2020年11月7日、東京・天王洲 銀河劇場で開幕。公演レポートと舞台写真が到着した。
「家庭教師ヒットマンREBORN!」の舞台化第4弾となる本作は。演出・映像のヨリコ ジュンと脚本の丸尾丸一郎が初タッグを組み、原作・天野明、小説・子安秀明による小説版を原作に、第一幕「X-炎(イクス フィアンマ)」と第二幕「跳ね馬 爆走!(スタンピード)」の2本立てのスピンオフ作品となっている。
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第一幕「X-炎(イクス フィアンマ)」レポート
「リボステ」シリーズ第2弾、第3弾で描かれた「ボンゴレリング争奪戦」につながる、ボンゴレの独立暗殺部隊・ヴァリアーの前日譚だ。冒頭、リボーン(ニーコ)が「ボンゴレリング争奪戦」を振り返り、残された謎を解明する手掛かりとなる手紙を読み始める。静かな幕開けに、これまでの「リボステ」とは違うテイストが感じられる。
「ボンゴレリング争奪戦」の1カ月前。ボンゴレファミリーがリゾート地として開発を進めていた人工島マレ・ディアボラで襲撃事件が起こる。
島の責任者であるオッタビオ(山本匠馬)の前に突如現れたのが、ボンゴレファミリー次期後継者と目されながら、「揺りかご」と呼ばれるクーデターを起こして8年間封じられていたXANXUS(林田航平)。
戸惑うオッタビオに向かい、XANXUSはこの窮地を解決してみせると宣言する。事実、既にXANXUSをボスとするヴァリアーの面々が島に潜入。それぞれの能力をもって、鎮圧を始めていた…。
前作までは1対1というバトル形式もあり個々の印象が強かったヴァリアーだが、今回はチームとして動く場面が多く、メンバー同士の掛け合いが微笑ましい。
ふとした会話の中に、XANXUSを中心とした彼らの絆が垣間見える。立ち回りや必殺技を披露する場面は流石の最強部隊・ヴァリアー。映像や照明の演出も迫力を後押ししており、見応え十分だ。
一方、XANXUSとオッタビオのシーンは緊張感のある会話で魅せる。やり取りから滲み出るふたりの関係性、過去の謎が解き明かされていくに従って変化する表情など、グッと締まった芝居に注目してほしい。
そして「ある目的」を成し遂げたXANXUSが目指す先は、ボンゴレファミリー後継者の座。並び立つヴァリアーの格好良さに、これまでのシリーズを再び見返したくなるだろう。
第二幕「跳ね馬 爆走!(スタンピード)」レポート
キャバッローネファミリー10代目ボス・ディーノ(山田ジェームス武)が、かつてリボーンのもとで修業を積んでいた頃を描く。“究極のボス体質”であるディーノは、ボンゴレファミリー10代目ボスとして修業中の沢田綱吉(=ツナ)の兄貴分であり、「ボンゴレリング争奪戦」では雲雀恭弥を家庭教師として鍛えた実績を持つ。
しかし、この時期のディーノは才能開花前。羊の扮装でオオカミに襲われたり、学校に馴染めずに逃げ出したりと“へなちょこ”ぶりを大いに発揮している。
ディーノとリボーンのコメディタッチなやり取りが心地良く、恒例(?)であるリボーンのコスプレ姿やS・スクアーロ(髙﨑俊吾)の登場シーンも見逃せない。
未熟なディーノだが、彼が持つ優しさは皆が認めるところ。息子を思いやるキャバッローネ9代目(加藤靖久)や部下のロマーリオ(新田健太)や故郷の人々など、周囲の笑顔が温かい。
そこに割って入ってくるのが新興勢力のイレゴラーレ・ファミリー。ボス・ティグレ(汐崎アイル)の“マフィア感”も必見だ。ティグレとロマーリオ、そしてリボーンとキャバッローネ9代目の過去を感じさせるやり取りは、映画の一コマのような渋みがあった。
後半、抗争によって大きな犠牲を払ったディーノは、ついに才能を開花させてティグレに立ち向かう。「跳ね馬の鞭」を使った大立ち回りは圧巻の格好良さ! 鞭という扱いが難しい武器を存分に使いこなし、爽快感あふれる見せ場にしている。
2020年11月7日(土)~15日(日)に東京・天王洲 銀河劇場、11月19日(木)~22日(日)に京都劇場で上演。11月14日(土)18:00公演は全国各地の映画館でライブビューイングが行われる。
なお、キャストコメントは追って紹介する。
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