2.5次元男子。LIVE2023 ~僕たちのHot Summer~ が6月14日(水)に 東京・LINE CUBE SHIBUYAにて開催される。
2.5ジゲン!!では、本イベントシリーズの初回から3度にわたり出演している植田圭輔にインタビューを実施。
俳優兼アーティストとして活躍する植田に、自身が思う“歌”の力や魅力、唯一無二の個性を作る方法などについて語ってもらった。
――今年も「2.5次元男子。LIVE」の開催おめでとうございます。今回も楽しいイベントになりそうですね、見どころを教えてください。
日本の歌姫たちの楽曲をカバーした配信イベント「歌姫へのラブレター」として2021年8月に始まったこのイベントも、今回で5度目です。コロナ禍でも、配信からライブと形を変えながら、たくさんの仲間たちに参加してもらってここまで続けてこられました。
今回からはなんと、声出しがOKになります! 本来のライブエンタメの姿を取り戻していくためには、誰かが手を挙げていかなければいけません。「このイベントが先駆けになれれば」と思っているので、前のめりで精力的にやっていきたいです。
――植田さんは普段、役を演じる俳優としてお客さまの前に立たれていますが、ライブイベントはまったく別物になりますね。
お芝居では、人の人生をお借りして“役”にならせていただいているので、しっかりと物語を伝えなければいけない、という大きな責任感やプレッシャーがあります。
ライブイベントでは、まず自分が楽しんで、お客さまを楽しませるのが大事です。特に今回は、早い段階から積極的にお客さまたちを巻き込んでいきたいと思っています。
これまでの数年間、声出しを含め「ライブを全身で思い切り楽しむのは控えなければ…」という世の中になっていました。今「楽しんでいいんだよ!」と言われても、皆さんも「いいのかな」と遠慮されてしまっているかもしれません。
だからこそ、前半の早いうちからそういう空気を取っ払っていきたいですね。
――今回のイベントの「歌」にちなみ、いくつかお聞きしていきます。まず、よく聴いていた思い出深い曲は何でしょうか?
たくさんあるのですが、今ぱっと出てくるのはアニメ「SLAM DUNK」のエンディング曲にもなっていた「煌めく瞬間に捕われて」(MANISH)です。学生時代によく聴いていました。
――“歌”の持つ強さや、“歌”だからこそ伝えられるものについて、どのように捉えられていますか?
歌は、限られた短い時間の中で、ストーリーや感情を伝えられるところがすごいですね。その人の人生や物語を伝えるのに、舞台や映画では2~3時間かかることが多いです。けれども歌は、3~5分ほどの時間で「いいな」と思わせたり、ときには人生を支えたり人生を変えるほどのものを与えられたりもします。僕は、そこが歌の持つ力だと思っています。
――植田さんもご自身で作詞をされますが、作詞をする上での苦労がありましたらお聞かせください。
メロディが先にあればそこに言葉をあてはめていかなければ…と考えますし、言葉が先であればメロディに起こしやすい言葉を、などさまざまなことを考えます。その縛り以外では自由な創作活動なので、難しさは感じません。
――3月15日に発売した最新のアルバム『RE』の中の新曲「gene」は、これまで演じられてきたキャラクターのイメージも投影されつつ、ご自身の気持ちも込められた歌詞の曲でしたね。
『RE』は、これまで出演した原作付きの2.5次元舞台の主題歌や舞台挿入曲をリビルドしたアルバムでした。そこにオリジナルの新曲を入れるのであれば、アルバムのコンセプトに合ったものにしよう、と。
僕から、聴いてくれるみんなにあてたもの、キャラクターに対して向けられたもの、どちらとも受け取れるように言葉を組み合わせてみました。
――オリジナルと言えば、昨年は舞台「はじまりのカーテンコール~your Note~」で初めての原案と演出を手がけられました。ご自身オリジナルの物語とその演出を生み出すにあたって、どのように作品に向き合っていたのでしょうか?
実は、ふだん役者として作品に向き合っているときと、あまり変わりはなかったんです。物づくりをしている過程で「こうしてみたい」「こう伝えたい」とは常に思っていて。でも、作品のかじ取りをするのは演出家なので、それは僕が言うことではない、と。
今まで口にしてこなかったそれらを、演出家として役者の皆さんにはっきりとお伝えする。それだけの違いでした。
でも、稽古が始まる前の準備はとても大変でした! 物語の指針となる「伝えたいこと」や、(お客さまに)持って帰っていただきたいことは明確にあったので、脚本を担当してくださった伊勢(直弘)さんと綿密に打ち合わせして。素晴らしい役者の皆さんとスタッフの皆さん、関係者の皆さんのおかげで自分の思った通りのものが作れました。
終えてみて分かったことは「僕には脚本は書けないな!」ということです(笑)。それを考えると佐藤流司はすごいですね。原案・脚本・演出に加えて出演までしていたんですから(演劇『カストルとポルックス』)。
――役者・アーティストとして唯一無二の存在感をお持ちの植田さんですが、どのように自分オリジナルの個性を作り上げてきましたか?
「気づいたらそうだった」というのがベストだと感じています。僕は“負けず嫌い”だけでここまでやってきました。負けず嫌いの自分が、何をしたら周りに認めてもらえるだろう? どうすればこの競争社会で生き残っていけるだろう? と。
そう考えてさまざまな道を選んできましたが、誰でも「この道」と決めて信じて進めば、それだけで他の誰でもない自分自身の人生になるのではないかと感じます。
自分を信じること。そして、信じられるだけの努力をすること。それが、唯一無二の自分を作る方法だと思っています。
――最後にあらためて、本イベント「2.5次元男子。LIVE2023 ~僕たちのHot Summer~」を楽しみにしているファンの皆さんへメッセージをお願いいたします。
ありがたいことに5度目のライブになります。新しいメンバーも加わってまた大きくなって帰ってきました! 毎年恒例のイベントになれたらうれしいですし、いろいろな人たちを巻き込んで続けられていることもうれしく思っています。
今回は、ライブ特別ユニットの“植澤ノ森”(植田圭輔・井澤勇貴・笹森裕貴)が再集結します。個性が違う3人なので、それぞれのカラーが出しやすいですし、一緒にやっていて楽しいです。
夏になぞらえてのライブです。楽しいことは間違いありません。それはもう盛り上がると思いますので、何も考えず「ちょっとライブ行きたいな!」「声を出して楽しみたいな!」という感覚でも楽しんでいただけるはずです。もれなくイケメンたちが歌っていますので、よろしくお願いします!
取材・文:広瀬有希/撮影:下條祐美
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