お笑いライブハウス『湘南劇場』を舞台に、芸人たちが鎬(しのぎ)を削り合う青春群像劇、「あいつが上手で下手が僕で」(通称・カミシモ)。そんな「カミシモ」シーズン2のドラマが日本テレビで4月期から放送される。
2.5ジゲン!!では、お笑いコンビ“ねあんでる”の2人を演じる、木津つばさ(千波未明/センバミハル役)と中尾暢樹(黒旗晩/クロハタバン役)にインタビューを実施。相方であるお互いについてや撮影中のエピソードに加え、本作の魅力について語ってもらった。
――ドラマの撮影も終盤と伺っています。昨年から“ねあんでる”としてコンビを組んでいるからこそ感じる、お互いのすばらしいところを教えてください。
木津つばさ(千波未明役):暢樹くんは物事にとにかく真摯で、ストイックに打ち込める人です。今回であればお笑いに真面目ですし、もしスポーツものの作品であればそのスポーツに打ち込むんだろうと想像できます。
「このくらいまでやれたから」「ある程度できているし」と上限を決めてそこで終わりにしてしまうのではなく、自分の中にあるハードルをどんどん上げて乗り越えていく。その姿勢を近くで見ていてうれしかったし、特に今回の現場は同世代が少なかったこともあって刺激になりました。
中尾暢樹(黒旗晩役):つばさは、キメるときはキメるのと、爆発力が大きいですね。それから、立ち位置も含めてやることすべての計算が上手。「この瞬間に何をしたら、作品がより良くなるのか」が分かっていて、芝居のセンスが鋭く尖っているのに悪目立ちしていない。
ここぞという時に入れてくるものや間(ま)を間違えないから、今作で言えば、つばさのしたことで現場のみんなが大爆笑に包まれていて(笑)。その爆発力が作品にとっていいエッセンスになっていると感じています。
木津:言いたいこと、まだありました! 僕はドラマの経験が少ないので、撮影前は内心ビクビクしていたんです。でも暢樹くんはドラマの経験が多いので、相方として心強くて。
中尾:できてたよ、大丈夫だったでしょ?
木津:いやいや、本当に「どうしよう!」って思っていたから(笑)。分からないことがあって、誰かに聞きたいけれど…と困っていたときに、すっと来て適切なアドバイスをくれたんです。1番感情を乗せていきたいところに向けてパワーをためるやり方もうまいですし、頼りになりました。
中尾:いい意味で力を抜くところと、全力でいくところのメリハリが大事だからね!
――次に、お2人が演じるコンビ“ねあんでる”の魅力はどこにあると捉えていますか?
木津:すごくかわいいコンビですよね。
中尾:うん、かわいい!
木津:ケンカをするときはするけれども、相思相愛だし、とにかくかわいい2人です。舞台では、僕(ミハル)からバンバン(黒旗晩)への気持ちが強く描かれていましたが、ドラマ版ではバンバン側の気持ちが分かるようになっています。バンバンが誰のためを思って何を考えていたのかがしっかり分かるので、ねあんでる推しの方にはたまらない展開になっているかと!
それから、「俺らYouTubeで売れてまーす!」というノリだったので、登録者数が100万人くらいいるのかな? と思っていたのですが、実は10万人だった…という点もかわいいです(笑)。
中尾:“後輩感”がおいしいコンビでもあります。先輩に反発したり、ちょっと調子に乗って先輩に叩かれるだけでもおもしろいですしね(笑)。
――撮影中は、後輩コンビとして、先輩たちとどのように関わっていましたか?
木津:僕は写真が好きなので、共演者のみなさんの写真をずっと撮っていました。そのうちSNSに上がるんじゃないかな、と思っています。思い出のつもりだったのですが、喜んでもらえたらうれしいですね。
暢樹くんも先輩たちに「おい暢樹!」なんていじられていて、暢樹くんも後輩なんだ…と改めて思いました(笑)。
――染谷俊之(高砂真夜/タカサゴマヨ役)さんのSNSで、中尾さんが虫に驚いて叫び声を上げたエピソードが披露されていましたね。
木津:やばかったですね、あれは。
中尾:そめさんが「お前の声でびっくりするわ!」って(笑)。実は虫に関してもう1つエピソードがあるんです。田中涼星くん(犬飼佑/イヌカイタスク役)が、部屋の上の方にいたカメムシを発見して追い払ったら、僕の方にそいつ(カメムシ)が飛んできて…。
木津:僕は休憩中だったので、椅子でウトウトしていたのですが、聞いたことのある叫び声がして(笑)。暢樹くんがものすごい勢いで逃げてきたので「どうした?」と聞いたら「でっけぇカメムシが出た!」と(笑)。
中尾:カメムシが飛んできたところから記憶が無いです。
木津:弱点を見つけちゃったな、と思いました。今度、大きめの虫を持ってこようかな。
中尾:想像しただけで鳥肌が立ったから!(笑)
――弱みを握られてしまいましたね(笑)。では改めて、今作のドラマ「カミシモ」の魅力や、演じていておもしろいと感じた点についてお聞かせください。
木津:1つの劇場にいくつものコンビが集まって、1日のほとんどをずっと一緒に過ごしている設定がおもしろいですね。昨年の舞台のストーリーの中で出会った彼らが湘南劇場に集められて過ごす日常が描かれるのですが、それぞれのコンビ同士の関係性もより深められています。
ねあんでるとしては、舞台では出会わなかった、第1弾に出演していた方々と共演できるのも楽しみの1つです。観てくださる皆さんにはそこも楽しみにしてもらえたら、と思っています。
中尾:多くのドラマがカット割りをつないで1つのシーンを作っていくのに対して、「カミシモ」では長回しで撮影がおこなわれます。カット割りと長回しでは芝居が変わってくるんです。
例えば、そのシーンで映っている人が重要なセリフを口にしていても、その言葉を周りがちゃんと聞いているかと言えば、現実はそうではないことがほとんどじゃないかと。長回しだと、台本に書いてない部分もしっかり演じないといけない。それぞれが好きなことをしているし、勝手に何かを始めてしまうかもしれません。そういった行動に、“人が生きている”感じが如実に出ると思っています。
周りで何をしているかは役者に任せていただいているので、長回しでのお芝居を通して「すごく意味がある」と感じました。役者として立ち返れた気がしますし、“カメラの前で生きる”ということを改めて学んだように思います。
――では最後に、本作を楽しみにしているファンの皆さんにメッセージをお願いします。
木津:新しい形のドラマができました! 役者と制作さんが一丸となって、シーズン1からシーズン2へときっちり引き継ぎができた作品になっています。ぜひ楽しみにしていてください!
中尾:僕自身も、放送を見るのが今からとても楽しみです。一緒に楽しみましょう!
取材・文:広瀬有希/撮影:ケイヒカル
放送概要
■タイトル
あいつが上手で下手が僕で シーズン2
■日時
4月25日(火)スタート
■放送局
日本テレビ
毎週(火)24:59~25:29
■公式HP
https://kamishimo-stage.com/
■公式Twitter
@_kamishimo(C)カミシモ2製作委員会
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