インタビュー

高橋怜也・酒寄楓太、覚悟と気合いで作り上げる圧倒的な氷帝 「お前ら、黙って俺様についてこい」

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2023年1月7日(土)、ミュージカル『テニスの王子様』4thシーズン 青学(せいがく)vs氷帝が開幕する。本作では、いよいよ関東大会へと駒を進めた越前リョーマ(演:今牧輝琉)たち青学(せいがく)テニス部が、絶対的な実力とカリスマ性を持ち合わせる跡部景吾(演:高橋怜也)率いる氷帝テニス部と対決することになる。

2.5ジゲン!!では、ミュージカル『新テニスの王子様』(『新テニミュ』)に引き続き跡部景吾を演じる高橋怜也と、日吉 若を演じる酒寄楓太へ対談インタビューを実施。ビジュアル撮影時のエピソードから話していくうちに、お互いの印象が変わっていく時間となった。高橋の最後の一言まで逃さず記事を楽しんでほしい。

――きちんと対面するのは今日が初めてとのことですが、キャスト発表から今日まで、お互いにどのような印象を持たれていましたか?

酒寄:怖かったです!(笑)

高橋:怖かったの!?(笑)

酒寄:正確には、迫力に押されたっていう感じです。初めてお会いしたのがビジュアル撮影の時だったので「跡部がいる!」って。跡部そのものだったんですよ。下剋上したくなりました(笑)。先日のレボライ(ミュージカル『新テニスの王子様』Revolution Live 2022)も拝見して、もう…歌がうまい!

高橋:僕は、お会いする前は「尖った感じの方なのかな」と思っていたんです。というのも、ミュージカル『テニスの王子様』4thシーズン(『テニミュ』)に出演する方は、演じるキャラクターに似ている部分が多いと感じているからです。だから酒寄くんも、日吉のように下剋上を狙っているような、尖った部分があるのかなぁと(笑)。

――今日改めてお会いして印象は変わりましたか?

酒寄:変わりました。声のトーンが優しくて、こんな優しい声でお話される方なんだ、って。「いいお兄さん見つけたなぁ…」と思いました。

高橋:日吉の独特な髪型に顔が全く負けないほどのイケメンだと、改めて実感しました(笑)。それから、ビジュアル撮影の時に挨拶をさせてもらったら、すごくやわらかい方という印象を持ったんです。今日少しお話をしてみて思ったのは、“やわらかい”に加えて、あったかい陽だまりのような方だと。物怖じしないのも感心しましたし、やわらかいからこその芯の強さも感じました。下剋上されちゃうかもしれません(笑)。

――ビジュアル撮影の時のことを伺います。今作のメインビジュアル、氷帝は汗びっしょりの跡部と、演武テニスのフォームの日吉がメインビジュアルになっています。

高橋:メインビジュアルは、対・手塚戦の死闘をイメージしています。表情などはすでに跡部としての下地ができていたのですが、問題はソロビジュアルでのポーズのバリエーションが…(笑)。というのも、跡部の“指パッチン”や“インサイト”などは、『新テニミュ』ですでにやりつくしてしまっていたんです。いろいろとひねり出して撮影していただきました。

酒寄:撮影していただくのは好きなのですが、役としての撮影は初めてだったので難しかったです。日吉は鋭い目でキリッとした顔をしていますが、僕はどちらかと言えばふにゃっとしたタイプなので…。それから、スッと背筋をのばしたいい姿勢を長く保つために、撮影前に整体へ行ったりもしました。演武テニスのポーズでは、何度も撮り直しをしているうちに曲げている軸足がパンパンになってしまって、終わってから倒れこんじゃいました(笑)。

――お2人とも、大変な撮影だったのですね。酒寄さんは、日吉のキャラクターとご自分を照らし合わせて、どのように感じられますか? 役作りに関してもお聞かせください。

酒寄:「自分とは違う人になってみたい」と思ったのがお芝居を始めたきっかけなので、今回は本当にありがたい経験をさせていただけることになりました。僕自身は、日吉のような「勝ちあがりたい」「追い抜きたい」といった、いわゆる下剋上の気持ちを持っていないので、そういう人物を演じられるのが今から楽しみです。

役作りでは、本作の先を描いている部分の原作にはあえて触れないようにしています。原作やアニメを見ているのは、今回の“関東大会”の部分だけです。この先きっと日吉も進化すると思うのですが、それはこの経験を得た日吉が行きつく先であって、“今の日吉”じゃないと思って。

――日吉に対して「かっこいい」と感じる部分はどこでしょうか?

酒寄:やっぱり、「下剋上だ」と言える強さです。僕はそういうことが言えないので…。

高橋:最初に言ってたよ「下剋上したくなりました」って!(笑)

酒寄:あっ!(笑) でも本当に、強く言えないんですよ…自分の意見もなかなか前に出して言えなくて。だから、日吉はすごいです。僕はとても影響を受けやすいので、 今作での日吉に影響を受けて、もう少し自分の意見をはっきりと言えるようになれたら、と思っています。

――先ほどレボライのお話が出ましたが、今作は時系列で言うと、ミュージカル『新テニスの王子様』で描かれている数カ月前のお話になります。高橋さんは本作での役作りをどのようにしていこうと思っていますか?

高橋:跡部や氷帝の主な登場は関東大会からですから、これまでであれば跡部役のキャストはそこで初めて「跡部」として登場することになるわけです。けれども僕は『新テニミュ』へ出演しているので、すでに跡部を“経験”しています。この経験はとても大きなものです。

『新テニミュ』では、跡部が泥臭くもがく姿が描かれていました。跡部自身も関東大会やその後のことも含めて、さまざまなことを経験したから、より人間味が増したのではないかと。今回のお話は時系列上『新テニミュ』の前のできごとになるので、まだ跡部は今回の作品で描かれる先のことを経験していません。役作りにあたっては、原作を読んで初めて跡部を見たときの「自信満々な人が出てきた!」という印象を思い出そうと思います。

『新テニミュ』では、泥臭く努力する跡部の姿が当時の自分自身と重なって僕なりの跡部を作り上げました。けれども今回は違います。関東大会氷帝戦という歴史あるストーリーでの跡部を演じることになるので、これまで跡部を演じられてきた先輩方と比較されるでしょうし、先ほども言った関東大会やその後のことを経験していない跡部を作り上げる、この2つが大きな課題になると感じています。ファンの皆さんのご期待に応えられるように頑張っていかないといけませんね。

――200人もの部員が所属する氷帝テニス部の強さと魅力について、どのように捉えていますか?

高橋:正レギュラーではない部員たちが彼らを応援する姿に、氷帝テニス部の強さを感じますね。あれだけの人数の部員の中から正レギュラーに選ばれるのは、相当な実力が必要ですし、すさまじい努力を重ねていると思うんです。その努力を知っているからこそ部員たちは正レギュラーたちを応援するし、正レギュラーたちは、選ばれた覚悟と期待を背負って試合に臨んでいます。もちろんどの学校の部員たちも努力していますが、選ばれた覚悟の強さと大きさが、僕は魅力的でかっこいいと思っています。

200人の氷帝テニス部の頂点に立つ跡部のカリスマ性も、これから稽古の中で探していこうと思います。

――多くの人たちの中から選ばれると言えば、酒寄さんは日吉役の厳しいオーディションをくぐり抜けた他に、2021年には応募総数3000人の第8回日本制服アワードでグランプリを受賞されていますね。そこでもやはり、「何が何でも勝ちあがろう!」という感じではなかったのでしょうか?

酒寄:そうですね、何が何でも勝ち取りたい! 這い上がろう! という感じではなく「頑張った!」ですね(笑)。日吉のオーディションも制服アワードも、意志をしっかり持って、自分の信じるベストを尽くしていったら結果が出たと思っています。

***

――高橋さんは、今作で初めて中学選抜メンバーの一員ではなく、氷帝テニス部メンバーを率いる “部長”としての跡部を演じることになります。稽古も含めて、部長としてメンバーをどのように引っ張っていこうと思っていますか?

高橋:細かく言葉でアドバイスできる方ではないので、背中で見せていけたら…と思っています。むしろ、それしかできないかもしれません。『テニミュ』4thシーズンは経験していませんが『新テニミュ』での経験があるので、もし僕に伝えられることがあれば、そうやって引っ張っていく存在でありたいです。

――酒寄さんは、稽古やカンパニーに対して今不安や心配なことはありますか?

酒寄:事務所の先輩である丸山龍星くん(『新テニミュ』毛利寿三郎役)から、『新テニミュ』と『テニミュ』の違いはあるけれど「とてもあたたかいよ」と聞いていたのでカンパニーに対して心配なことはありません。稽古や公演を通して、より仲が深まっていくと聞いています。かわいがってもらえたらいいなあ…。

高橋:酒寄くんは素直だから愛されると思うよ。斜に構えたり、余計なことを考えたりしないで素直にものごとを受け入れるタイプに見えるから、そういう人は愛される。

酒寄:嬉しいです。唯一心配だったのが、ビジュアル撮影の時のオーラに圧倒されて「高橋さん怖そう…」と感じていたことだったので、それは今日なくなったから大丈夫です! 思っていたより何億倍も優しかったです!

高橋:そんなに怖かったの!?(笑)

――心配ごとが解消してよかったですね。『テニミュ』はとても公演期間が長い作品ですが、体力作りはどのようにしていきますか?

高橋:『新テニミュ』も公演期間が長かったのですが、そこで思ったのは「稽古がキツい」(笑)。ランニングなどをして稽古期間に臨んだものの、特にThe First Stageでの対入江戦は本当にきつかったです。稽古の前におこなうフォームのレッスンで、テニス指導の扇浦泰祐先生に「今回の跡部は、歴代のキャラクターの中でも指折りのキツさだぞ」と言われていて(笑)。実際、倒れてしまうんじゃないかと思うくらいでした。

自分でおこなう体力作りは、ある程度強度と負荷を調整できますが、稽古はそれができませんからね。だから、準備ももちろん必要ですけれど、稽古をしていく中で体力はどんどんついていくと思います。

酒寄:そんなに…! 心配事がひとつできちゃいました…。サッカーを長くやっていたけれど何年かブランクがあるので。2カ月ほど前からランニングを始めたんですが、大丈夫かなぁ…!

高橋:サッカーを長くやっていたなら基本的な体力や足腰はしっかりしているだろうし、大丈夫、大丈夫! でも、扇浦先生に「今回、日吉は大変だぞ!」と予告されないといいね(笑)。

――今日ここまでお話をしてきて、お互いに最初と印象は変わりましたか?

高橋:変わりました。「前に出られないし思っていることを言えないんです…」と言っていたのに自分の気持ちをはっきり堂々と言っているのを聞いて「言えるじゃない!」って(笑)。そういう、前に出る姿勢や気持ちは特に氷帝では大事だと思うので、だからこそ日吉に選ばれたんだと感じました。稽古、そして公演がより楽しみになりましたね。

酒寄:僕も変わりました。もう、家に遊びに行きたいレベルで好きです! 呼んでください!

高橋:考えておくね!(笑) 時期が時期でなければ、ご飯にたくさん行ったりして仲を深めたいんですけれど…。でも、氷帝のメンバーは稽古中いつも一緒にいると思うので、稽古と本番でさらに絆を深めていきたいです。

――ありがとうございました、公演での姿を楽しみにしています! では、ファンの皆さんへ意気込みとメッセージをお願いします。

酒寄:僕はお芝居が初めてなので、まずは日吉という人間を大切に生きていけるように頑張ります!

高橋:『新テニミュ』から引き続き跡部景吾として出演させていただきます。今作では氷帝の跡部として、部員のみんなと一緒に舞台に立てるのが心から楽しみです。今回の「ミュージカル『テニスの王子様』4thシーズン 青学(せいがく)vs氷帝」は、他の誰よりも僕が一番楽しみにしていた、と言っても過言ではありません。そのくらいの熱い思いを持っています。作品にも氷帝にも全力で向き合って取り組み、そして跡部景吾を全力で愛していきます。

今日こうして酒寄くんとたくさん話せて、日吉っぽいと感じるところも発見できたのでさらに楽しみになりましたし、最強の氷帝学園を作り上げる自信も大きくなりました。皆さんにも、僕たち最強の氷帝の姿を劇場で観ていただきたいです。ぜひ楽しみにしていてください。

――最後に高橋さん、跡部ファンの皆さんに一言お願いします!

高橋:「…お前ら、黙って俺さまについてこい」

取材・文:広瀬有希/撮影:友野雄

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公演情報

タイトル

ミュージカル『テニスの王子様』4thシーズン 青学(せいがく)vs氷帝

公演期間・劇場

2023年1月7日(土)~1月15日(日)
東京・TACHIKAWA STAGE GARDEN

2023年1月20日(金)~1月29日(日)
大阪・メルパルクホール大阪

2023年2月3日(金)~2月5日(日)
福岡・キャナルシティ劇場

2023年2月17日(金)~2月19日(日)
岐阜・土岐市文化プラザ サンホール

2023年2月25日(土)~3月5日(日)
東京・TOKYO DOME CITY HALL

原作

許斐 剛『テニスの王子様』(集英社 ジャンプ コミックス刊)

出演

<青学(せいがく)>
越前リョーマ役:今牧輝琉、手塚国光役:山田健登、大石秀一郎役:原 貴和、
不二周助役:持田悠生、乾 貞治役:塩田一期、菊丸英二役:富本惣昭、
河村 隆役:大友 海、桃城 武役:寶珠山 駿、海堂 薫役:岩崎悠雅、
堀尾聡史役:りょうた、加藤勝郎役:戸塚世那、水野カツオ役:市川愛大、池田雅也役:大野紘幸

<氷帝>
跡部景吾役:高橋怜也、忍足侑士役:草地稜之、宍戸 亮役:広井雄士、
向日岳人役:小辻 庵、芥川慈郎役:横山賀三、滝 萩之介役:中田凌多、
樺地崇弘役:栗原 樹、鳳 長太郎役:明石 陸、日吉 若役:酒寄楓太

<聖ルドルフ>
観月はじめ役:三井淳平、不二裕太役:石原月斗

<山吹>
南 健太郎役:桑原 勝、千石清純役:TAISEI
井上 守役:北代高士

<テニミュボーイズ>
赤峰 優、西岡諒佑、益川和久

公式HP

https://www.tennimu.com/

公式Twitter

@TennimuNews

(C)許斐 剛/集英社・テニミュ製作委員会

WRITER

広瀬有希
							広瀬有希
						

金融・印刷業界を経てフリーライターへ。エンタメメディアにて現場取材・執筆の他、日本語・日本文化教育ソフト監修、ゲームシナリオ、ノベライズなどで活動中。感動が伝わる文章を目指して精進の日々を送っています。

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