俳優系VTuber企画『プラネテ・プロジェクト』(以下、プラプロ)。所属メンバー全員が出演するアニバーサリー公演『コヒーレンス-回帰誕-』(以下、コヒーレンス)のドラマCDが2022年8月31日(水)より発売中だ。
前編では、チーム『REMINDs』のメフィスト・フォン・リド、猫華(まおか)、神納木祥大(こうのぎ しょうた)、桂月夜(かげつ)、キララ・マーリンの座談会の様子を紹介。
https://25jigen.jp/interview/78513
後編となる本記事では、同チームのミカエル・T・ウィロー、椿紅 荘鬼(つばい そうき)、フィン・ヴォルフ、ジェミー、ユウ・ドラクルに本公演の見どころを語ってもらった。しかし主演のミカエルの暴走が止まらず……?
ミカエル「メンバーを信頼して、身を委ねながらブルーを演じさせていただきました」
――まずは皆さんの自己紹介からお願いします。
椿紅 荘鬼(以下、荘鬼):種族は鬼。メンバーでボケとツッコミに分かれるなら、ツッコミのほう。得意分野は歌で、配信ではいつも歌っています。
フィン・ヴォルフ(以下、フィン):ウェアウルフのフィンです。リング(プラプロファンの呼称)のみんなには『全人類の息子』と呼ばれています! 配信内容は筋トレや雑談、歌、ゲーム…オールジャンル。シチュエーションボイスが得意です。
ジェミー:あの~、ちょっといいですか?
フィン:どうしたジェミー。
ジェミー:今回のこの取材、情勢を鑑みてオンラインでやってるじゃないですか。
ユウ・ドラクル(以下、ユウ):ああ、そうだね。
ジェミー:ミカエルから「アクセスができないのだが」って個別でぼくに連絡きたんだけど。
荘鬼:おい! ミカエルお前っ!
一同:(笑)
ジェミー:じゃあミカエルを待ってる間にぼくがいきます~。獣人ウサギ科のジェミーだよ。チャームポイントは可愛いところかな~。配信スタイルはゲーム実況が多いかな。あとは雑談や歌もやってます。
ミカエル・T・ウィロー(以下、ミカエル):あ、これ入れてる?
フィン:どのタイミングで入ってくるんだよ!
ミカエル:ホント申し訳ない(笑)。改めましてミカエルです。種族は人間で、主に雑談や歌配信をやっています。オールマイティーになんでもこなしますよ☆
ユウ:この状況のせいですでに全く説得力ないけどな。
ミカエル:そんなユウくんにお渡しします。
ユウ:最年長のユウ・ドラクルです。種族はヴァンパイア。ツッコミとかボケとかは関係ないです。
一同:(笑)
――前編でも伺いましたが、再度、作品の収録方法をうかがっても?
荘鬼 :毎回スタジオでは1人か2人の少数で収録をしています。演技方法は画面を見つつキャラクターを動かしながら話す場合もあったり、過去公演の『Knight order,Night Lord』のときは目の前のスクリーンに台本を映し出して動きながら読み上げていったりと、そのときの脚本に応じてやり方を選びます。
収録中の雰囲気もすごく良くって。いつもプロデューサーさんや脚本家のナスエリカさんたちが、俺たちREMINDsやプラプロ自体がもっと盛り上がるようにしてくださっているんだなと感じられます。
フィン:そうだね、演じている最中にオレらを乗せてくれるんだよね。多分、脚本のナスさんがリングの皆さんの目線になってメンバーを見てくださっているんじゃないかな。
ユウ:うまくセリフが言えたときはすごく褒めてくれるし、うまくいかなかったときは「ここのセリフってどんなことをイメージしましたか?」ってまずは僕が出したものを整理してくださる…話し合って作っていく脚本家さんなんですよね。
ミカエル:ええ~怖いときない?
ユウ:え。
フィン:まじ?
荘鬼 :それ、多分ミカエルだけだぜ。
一同:(笑)
ミカエル:基本ニコニコしてらっしゃいますけど、たまにチラッと見たときに難しい顔をして音源聞いてるもん。
ユウ:真面目にやってないからでは?
ミカエル:あ、それとおんなじことナスさんにいつも言われる。「もうちょっと真面目な感じでお願いします」って。
荘鬼 :結局お前が不真面目なだけだろ!
一同:(笑)
ジェミー:ホントにも~(笑)!
個別での収録だと、どうしても自分のお芝居が合っているか心配になっちゃうときがあるんです。だけどその不安を取り除いて安心して挑ませてもらえる現場です!
――コヒーレンスの作中で印象に残っているシーンやセリフがあればお聞かせください。
荘鬼:このお話に登場する先生と生徒はみんなそれぞれペアになっているのですが、自分の役、先生・モルガのセリフに「生徒と先生の間には、言葉にできない特別な何かがある。磁石のように波のように、惹かれ合っては干渉し、反発する」っていうのがあるんです。ペアの関係性を表しているこの言い回しがすごく印象的でした。
フィン:オレはグリーンという生徒役でした。ジェミー扮する先生・ジェイドとペアを組んでいるのですが、この2人の回想シーンがすごく印象に残っています。ここで登場する、すごく短いけど重要なセリフがあるんですけど、その一言でグリーンという生徒の性質を全て表してしまうんです。でもセリフが短いからこそ、声の表現が難しいんですよね。収録時に話し合いながら慎重に録りました。
ジェミー:ぼくも同じシーンが頭に残ってる。ジェイドとグリーンの関係を1番色濃く映し出したやり取りなんだよね。ジェイドって「清廉潔白で凛としている」という設定があるんですけど、この回想シーンでジェイドに嫌いな食べ物があるって判明するんです。こんな強い彼にも好き嫌いがあると思うと、可愛いなって。あとグリーンとの接触がジェイドの心に変化をもたらすところがとても好きだし、見どころです。
ユウ:やっぱりペアたち回想シーンはどれも印象的だよね。僕の演じたドライトという先生の役は「楽しい」っていう感情が欠如しているんです。ある日、そんなドライトを生徒のパープルとイエローが学校の外に連れ出してしまうんですよ。そこで2人はストレートな言葉をドライトに投げかけます。無邪気でストレートだったからこそ、彼の心が動いた。きっとそんなやり取りの積み重ねの全てが今のドライトを構築しているんだなと想像できる素敵なシーンです。
――ミカエルさんは本作の主演。生徒・ブルー役についてお聞かせください。
ミカエル:セリフ量が多いので本当に大変だった部分もありましたが楽しみながら演じさせていただきました。僕自身が「付いてこいよ!」と引っ張っていくタイプではないので、他のメンバーたちが用意してくれている神輿の上に「わーいわーい」って乗っているだけなんですよね…。
荘鬼:言い方が良くないぞ、ミカエル(笑)。
ミカエル:リングの皆さんにも配信で「座長!」と言っていただいているので、本来ならここでしっかりしたコメントを返すべきなんですけど、正直周りのメンバーのほうがすごいんですもん! 彼らを信頼して、身を委ねながらブルーをやらせていただきました。
――スタッフさんから「ブルーとミカエルさんって似てる」とお聞きしています。
ミカエル:あれですかね?「教えて教えて~!」って駆け回っているところですかね?今それを聞いて思い出したことがあるんですけど、そういえば台本の冒頭に書かれているブルーの紹介文のト書き(メモ、指示書き)に『物語に登場すると1番厄介な人物』って書かれてました。
一同:(笑)
ジェミー:ああ~、似てるね~。
ユウ:たしかになぁ。
ミカエル:やめてやめてやめて!!
フィン:全部、見越して書かれてるんだって、やっぱ。普段もそうだし、この取材のやり取りも、全部先に予想されてんだよ(笑)。
一同:(笑)
――沙月ゆう先生によるキービジュアルは予想外の装いでした。
荘鬼:みんな本当に格好いいですよね。俺は顔が穏やかすぎてリングのみんなから「顔が変わってるよ」ってコメントが来ていました。前作の『Knight order,Night Lord』とは全く方向性の違うビジュアルでしたよね。ちなみにネクタイがポイントです。
フィン:1番は髪色の変化ですよね! 自分でも「ああ、こうなるの!? 色も変えちゃうんだ!?」ってびっくりで! 前作も本作もそうだけど、役によって見た目がどんどん変わっていくっていうのは楽しいし嬉しいです。
ミカエル:前作はセクシーで綺麗めな姿に仕上げていただいたんですが、今回は“反抗期の高校生”という設定だったので、いつもよりツンツンしている学生に大変身。公演ごとに発表される沙月先生の美麗なビジュアルも、プラプロの醍醐味になりつつありますね! 僕たち出演する側としても毎回すっごく楽しみです。
――ねりきりさんの楽曲・凪さんの歌詞についてのご感想を!
荘鬼:レコーディングのときからずっと感じていたのが、Bメロからサビにかけてのところがすごく素敵。メロディも歌詞もサビに向けて盛り上がっていく感じがめちゃくちゃいいんですよね。きっと凪さんもペアのことを意識してくださったんだなぁというのが伝わります。
フィン:最初に聞いたときは爽快感のある曲だなと思ったのですが、歌詞の1つ1つを見ていくと作品と登場人物に寄り添った内容にしてくださっているんです。歌っているときにスッと内容が入ってくる、大好きな曲です。
ミカエル:劇中歌もアニバーサリー公演のメインテーマもどちらもすごく素敵です。メインテーマを初めて聞いたときは「あ、これは絶対に10人で歌いたいな」と強く思いました。劇中歌も内容とリンクしているので、本編を聞く前と終わった後では多分感じ方が違ってくると思います。あ! あと、冒頭のブルーとライバのセリフも本編を聞く前と後とで印象が全く変わるのでぜひリピートしてみてほしいです。
ジェミー:今までのプラプロの作品と全く違うイントロのかっこよさがあるんです! 曲の雰囲気や歌詞のなかには、この物語を集約している重要な要素や隠し要素も入っているんですよ。
ユウ:劇中歌が序盤に流れるんですけど、作品の持つドキドキ感が表現されています。歌詞も、1人1人のキャラクターを個々にピックアップして表しているのに、曲が進んでいくにつれて最後に全部がつながる構成に感動しました。
ブルーがラストシーンで何を感じたのか、そこがこの物語の終着点であり、最も大切な部分
――改めて本作の見どころと、視聴される皆さんへメッセージをお願いします。
荘鬼:見どころは言ってしまえば「全て」と言いたいところなのですが、先生たちの欠如した感情が伏線になるので、ぜひそこにご注目ください。アニバーサリー公演もですが、まず『プラプロ』を多くの皆さんに知っていただきたいというのが第1の願いなので、これを機に僕たちのいろいろな活動を見にきていただけたら嬉しいです。よろしくお願いします。
フィン:念願だった10人での公演。いつも応援してくださるリングの皆さん、スタッフさん、そして僕たち。一丸となって進んできたから、この奇跡みたいな公演を実現することができました。本編にも登場する“感情”っていうものは今自分たちが生きている世界にも関わってくるのはないでしょうか。本作を通じて「人に優しくなる」ような、あたたかい何かを感じ取っていただけるといいなと思います。
ミカエル:作中の学園シーンでは青春を味わえたり、ジェイドとグリーンのように心がほっこりするようなシーンがあったり、ピリつくシーンなどたくさんの見せ場があります。とくに僕(ブルー)のペアである桂月夜さん演じるライバという先生は、きっと聞いてくださった方のほぼ9割が恋に落ちてしまう気がします。
2.5ジゲン!!さんのこのインタビューがきっかけで僕たちを知って、少しでも興味を持ってくださいましたら、YouTubeやSHOWROOMの配信にぜひ遊びに来ていただけると嬉しいです。推し活の1つにプラプロを仲間入りさせてください。もちろん入れていただけるように僕たちも頑張ります。そしてその延長でコヒーレンスも手にしていただけたらなと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
ジェミー:コヒーレンス、何度も何度も聴いていただきたいのですが、ぜひジェイドとグリーンのシーンも、何度も何度も聴いていただけると嬉しいです。きっと自分のなかの認められない何かを許せるきっかけやヒントへとつながると思います。そしてぼくを含めたメンバーの誰かが気になったなら配信も見にきてください! よろしくお願いいたします!
ユウ:この1周年アニバーサリー公演というのは、2周年、3周年公演へとつなげていくための最初の足がかりなので、僕たちは精一杯収録に臨みました。きっと面白いと感じていただける作品になったはず。
いろいろなペアたちに話を聞きに行ったブルーがラストシーンで何を感じたのか、そこがこの物語の終着点であり、最も大切な部分です。各所を駆け回ったブルーが最後に見た景色を皆さんにも共有していただけたら幸せです。応援のほどよろしくお願いいたします。
***
『プラネテ・プロジェクト』、キャスト総勢10名が出演する1周年アニバーサリー公演『コヒーレンス-回帰誕-』。本作は8月31日(水)より発売中。主人公ブルーは果たして学校を「卒業する」ことができるのか。ぜひその結末を確かめてみてほしい。
取材・文/前田春樹(studio KAORO)
ビジュアル/沙月ゆう、プラネットプロダクション製作委員会
作品概要
■プラネテ・プロジェクト
“ミュドル”の卵を抱える大手ミュドル事務所「プラネット・プロダクション」によって企画された新規事業こそが『PLANETE PROJECT』、略して「プラプロ」。このプロジェクトには全宇宙から集められた種族、年齢、経歴が異なる個性的な10名のミュドルの卵たちが参加中。
■Anniversary公演『コヒーレンス-回帰誕-』Introduction
閉鎖されたこの学校では
生徒と先生がそれぞれペアとなり、
円滑な人間関係を築くために必要な知識や教養を身につけていた。彼らは、用意されたすべての課題をクリアしないと卒業できない。
そこに通うブルーは反抗的な生徒だった。
問題行動ばかり起こす彼に、ペアの先生・ライバはいつも手を焼いている。ある日、学長から呼び出されたブルー。
学長は生徒の中で1人だけ最終課題をクリアしていない彼にある提案をする。自分だけ卒業が決まっていないことに焦りを抱えていたブルーは
その提案をのむのだが——。「生徒と先生の間には、言葉にできない特別な何かがある。」
コヒーレンス、その2つの光の波は互いに干渉し合い、変化する。
そして、生まれたのは?
広告
広告