インタビュー

伊波杏樹、演じることは「私の生きる意味」 舞台は日々を彩ることができる場所

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SF時代活劇『虹色とうがらし』が8月28日(土)に東京・あうるすぽっとで開幕する。

原作はあだち充の漫画「虹色とうがらし」。主人公・七味は、母親の他界をきっかけに、6人の異母兄弟が暮らす“からくり長屋”を訪れる。兄弟たち一行は、それぞれの亡き母親の墓参りを巡る旅に出るのだが、暗躍する謎の浮浪人・浮論、突如現れた異人、将軍家のお家騒動にも巻き込まれて…。舞台版では、主人公・七味役を長江崚行が務め、殺陣を駆使したアクションと共に、ラブコメ要素も含んだミステリアスなストーリーが展開される。

2.5ジゲン!!では、7人兄弟の紅一点でヒロイン・菜種役の伊波杏樹にインタビューを実施。作品の見どころに加え、「役と作品」は自身の生きる意味と語る彼女の表現活動のルーツに迫った。

――オファーが来た際の心境を教えてください。

まず、原作を読んでこの世界を知ることから入りました。役を頂くということは、責任も、覚悟もいる、大切なことだと日頃から心に留めている上で、菜種として舞台上で駆けまわる姿を想像したらすごくワクワクして! ぜひ受けさせていただきたいと思いました。

――あだち充さんの作品には魅力的なヒロインが登場しますが、実際に読んでみていかがでしたか。

何気ない日常にある、女の子のふとしたかわいさを丁寧に描いていらっしゃるんだろうなぁと感じました。あだち充さんの描く女の子は菜種はもちろん、どの年代の男性の心をも、キュッとさせる要素を持ち合わせているなと思っていて。本作は、旅をしていく中で生まれる絆だったり、愛情がとても絶妙なバランスで物語が展開されていきます。その中でも菜種は、女の子としての芯の強さが頼もしく、魅力的ですね。

――菜種を演じるにあたって、大切にしていきたいところは。

彼女は幼くしてからくり長屋の兄弟との生活が日常。支え合って生きていく中で、お母さん的な役割を担ってきたからこその軸、優しさなども、大切にしたいなと思っています。

そして、その日常に七味が入ってくることで変化していきます。とあるシーンで、菜種の心を強く揺れ動かす七味の言葉と彼女の表情がとても印象的に描かれていたり。本公演では、七味演じる長江くんのお芝居をしっかり受けて菜種というひとりの女の子を作り上げていきたいです!

――長江さんとの共演は初めてでしょうか。

2回目になります! 以前、ご一緒した時は役柄的にほとんど接点はなかったので、こうしたご縁があってお芝居できることはすごく嬉しいですね。

――異母兄弟たちによるストーリーですが、伊波さんはご兄弟はいますか。

兄弟がいる役をよく頂くんですけど、私、一人っ子なんです! なので、身の周りの兄弟がいらっしゃる方に「妹がいるってどんな感じなの?」とかお話を聞くようにしてます。

――役作りではいつも周囲の方に話を聞くのですか。

はい! アイデアや引き出しは、人を観たり、話を聞いて想像を膨らませたりして頭で物語を作ってみて踏襲する…そうやって自分にないものを補ったり、増やしていくことが多いです。

もともと、自分が話すよりも、人の話を聞いている方が楽しかったりするタイプで。特に、お芝居を始めるきっかけになったこととかを知ることが結構好きで。「素敵な表現だなぁ」とか「どこからそのアイデア出てくるんだ!?」みたいなお芝居や脚本、演出を観ると、その方自身のルーツを知りたくなりますね。

――ちなみに、伊波さんがこうして表現活動をするようになったきっかけは。

10代の時にドラマを見て、女優さんに憧れや興味を持っていたのですが、自分の外見が好きではなくて、諦めていたんです。その後、ふとアニメを見ているうちに声優というお仕事を知って。当時の自分には、ものすごく魅力的に映ったのを覚えています。私が感じていた自身の外見へのコンプレックスを気にすることなくお芝居ができる場所を見つけたような。

その中でも、考え方が変わっていったのが声優の専門学校での舞台の授業でした。体、動きを使った表現と声の表現、その両方が作用してつくられていくんだということに気付いて。その時、初めて一本の大きな軸を得られたような感覚があって、役者という仕事が自分の中でガチっとハマった感じがしました。

――役者として大事にしていることは何でしょうか。

私、昔から自分にあまり関心や興味がなくて…(笑)。人の話を聞く方が好きというのも、そこに繋がっているような気がします。ですが、それが私の役者人生に活きているとも感じています。

役として舞台上で生きられることがすごく幸せで。観劇してくださった方々からありがたい言葉を頂いた時には、「その役の人となりや魅力をきちんと知ってもらえた」ということがまず嬉しくて。

自分以上に役や作品が素晴らしいものに仕上がることが第一ですし、それだけで十分で。それが私の生きる意味、活力なんです。

だから役として命をもらえた時はめちゃくちゃ嬉しい。見たこともない世界を知って、出会って、全てをかけて、生きて。役と作品へすごく感謝しています。

――伊波さんが考える、舞台の魅力を教えてください。

生で芝居を観ることで感じる熱量、気迫、人から人への想いは、絶対に心に響き、残るものだと思っています。だから私は舞台が大好きで、様々な人の日々を、楽しくも、悲しくも、強くも、つらくも彩ることができるから舞台はかっこいいんです!

初めて観た2.5次元の舞台作品はLIVING ADV「STEINS;GATE」だったのですが、当時、原作を全く知らない状態での観劇だったのに、観劇後にはすっかりハマってしまい(笑)。ゲームもやりたくなりましたし、まず帰ったら、絶対アニメを見よう! ってなったんですよ。それってすごいことだなって感銘を受けて。

その後、ライブ・スペクタクル「NARUTO-ナルト-」で山中いの役で出演が決まった時、あの日の気持ちを、感動を、全てのお客さまに感じてもらいたいと思いました。プレッシャーは大きかったですが、「舞台上で生きていた!」と心に残せていたらこの上ない幸せです。

他にも、ジャンル問わずいろんな作品へ出演させていただく中で、様々な要素を学び、役者として成長できることが常に喜びであるからこそ、この仕事をこれからもずっと続けていきたいです。

――最後に、見どころとファンへのメッセージをお願いします。

あだち充さんが描く「虹色とうがらし」はページをめくる手が止まらない程に面白く楽しい展開で、常にワクワクさせられます。原作にまだ触れていない方にもその魅力が届くように、舞台ならではのテンポ感はもちろん! 縦横無尽に動き回る、よりパワーアップしたそれぞれの登場人物にもご期待ください!

会場内での前後左右の皆さまへの想いやりを忘れずに是非お楽しみください。ご来場、心よりお待ちしております!

撮影:友野雄

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公演情報

タイトル

SF時代活劇『虹色とうがらし』

公演時期・場所

2021年8月28日(土)〜9月5日(日)
東京・あうるすぽっと

原作

あだち充

脚本

鳥澄若多

演出

佐藤慎哉(アナログスイッチ)

出演

七味:長江崚行
菜種:伊波杏樹
浮論:沢村 玲(ONE N' ONLY)

省吾:釣本 南
琴姫:トミタ栞
半蔵:松原 凛

胡麻:桂 鷹治
芥子の坊:熊野利哉
陳皮:木村風太
山椒:猪股怜生・岡田悠李(Wキャスト)
彦六:上山克彦
貴光:光宣
バン艦長:富山バラハス
赤丸:藤木陽一
絵美:聖山倫加

麻次郎:荒井敦史

秋光:松田賢二

アンサンブル:白井サトル、生谷一樹、宮田龍樹、志摩匠人

公式ホームページ

https://nijiirotohgarashi-stage.com/

公式Twitter

@niji_tohgarashi

(C)あだち充・小学館/SET

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