インタビュー

【戦国炒飯TV】星元裕月「キラキラしたパワーが充満している」――ChoshU特集vol.8

「戦国炒飯TV 〜なんとなく歴史が学べる映像〜」YouTubeチャンネル シーズン2が現在配信中。トップバッターとして登場したのが、長州藩士によって結成されたアイドルグループ・ChoshUだ。

2.5ジゲン!!では、ChoshU特集としてメンバー9人全員にインタビューを実施。今回はARI(山縣有朋)を演じる星元裕月を取り上げる。ChoshUやARIの魅力、パフォーマンスのこだわり、自身の“志”などを聞いた。

ふわふわ感が「戦国炒飯TV」の面白さ

――まずは番組への出演が決まった際の心境について教えてください。

事務所の先輩方が出演されていたこともあったので、もともと番組は知っていて。でもこれまではずっと視聴者側の目線だったので、出演者側になるというのが、ふわふわしている感じというか、非現実的で不思議な感じがしました。

――ChoshUについてはどんな感想を抱きましたか。

最初に登場人物の名前を見て、まさに幕末や明治維新に関連する人物が揃っていたので、番組のイメージとしてはどちらかというと戦国時代のイメージが強かったので、「こっちにいくんだ」という意外性を感じましたね。そういう意味でも、今までにない感じのユニットになるのかなって思いました。

グループ名は、キラキラしたポップなアイドルグループが思い浮かぶじゃないですか。なので、そのキラキラ感と幕末を生きた松陰門下生たちをどうリンクさせるんだろうって。どんな脚本が来るのかワクワクしながら待っていました。

――実際に脚本を目にしてみていかがでしたか。

どの人物もすごく普通の若者っぽい描かれ方をしていましたし、共演者の方も初めましての方が多くて皆さんがどういった役作りをされてくるのか分からなかったので、あえてフラットな状態でいこうかなとは考えましたね。

あまり作り込みすぎずに、青さの残る若者っていう感覚を大切にしながら脚本は読みました。作り込みすぎてしまうと収録現場で周りとリンクしなくなってしまう可能性もあるなと思っていたので。

舞台のように読み合わせがあるわけでもないので、自分の中で変に決まり事を作ってしまうよりかは、周りのお芝居を感じながら作っていけたらいいんじゃないのかなって思いました。

――収録を通じて、どんなARI像が出来上がっていきましたか。

山縣有朋という人物は一般的に悪役のような扱いを受けることも多い人物ですが、彼の人となりを色々と調べてみると、優しい一面や素敵な人格にまつわるエピソードもけっこう出てくるんですよね。

そこで思ったのは、ちょっと空回り気味というか、一歩間違えたら周りから勘違いされちゃうような感じと言いますか。

頑張りすぎちゃう故に、出過ぎたり引き過ぎたりしちゃうっていうふわふわした感じは、収録をしていく中でより意識していくようにしました。

――普段の役作りとは、また違ったアプローチをされたんですね。

舞台とは全然違いますね。

収録現場でプロデューサーさんとお話させていただいて、うつけ坂49のときもそうだったらしいんですが、特に舞台を主戦場にしてらっしゃるキャストさんが多いので、皆さん映像でのお仕事やバラエティ的な部分に戸惑われることが多かったみたいで。

プロデューサーさんが皆さんに「どうだった?」って聞いて回っても、「(これでいいのか)分からなかったです」って答える方がすごく多かったって仰っていて。

ChoshUの現場でもみんなに聞いて回っていただいたんですが、やっぱり同じように「これで正解かわからないです」ってみんな言っていて(笑)。

逆にそのふわふわっとした感じが「戦国炒飯TV」の面白さなのかなって思いましたね。

――星元さんも「分からない」と感じる部分はありましたか。

ありましたね。今回が初めてじゃないメンバーはやっぱり手慣れているんですよ(笑)。

(SHIN役の)滝澤諒くんとかは、最初に「ここでこのアドリブ入れたいから、こうしてください」ってみんなに説明していて。

それを見て、「あ、そんなラフでいいんだ!」みたいな(笑)。撮影しながら、そういう感じなんだ~って思うことは何度もありましたね。割とやりたいことをやった者が勝つ現場なんだな、ということは学びました。

ChoshUに着せたい衣装とは?

――この役に限らず、普段の役作りではどんなことを大切にされていますか。

原作の有無に関わらず、ほとんどの脚本って主人公寄りの目線で描かれることが多いと思うんですよね。その主人公からしてみたらハッピーエンドでも、別の人物からしたら完全なるバッドエンドになることもあるわけじゃないですか。

でも最初にメインキャラクター目線で物語を見てしまうと、どうしても先入観を持ったまま物語全体を見てしまうと思うんですよね。そこをいかに、固定概念から抜け出して自分の演じる役の目線から物語を見るかっていうのを私はすごく大事にしていて。

でも自分の演じる役の目線だけになってしまっても、自分が一番みたいになってしまうので、それはそれですごく自己中心的で良くない芝居になってしまうんですね。

だから、自分でコントロールしながら周りと調和していく。それぞれの目線としっかりリンクさせていって、一個のシルエットを作っていくっていうのはすごく大切だなって。

ちゃんとコミュニケーションを取って、周りと一緒に作っていくっていうところを核にしつつ、プラスアルファで自分を主軸にした自分だけのカラーっていうのをしっかり出すように意識していますかね。

あと私は、自分ならではの表現方法ってすごく大事だと思っているので、「星元裕月が演じるからこの役はこうなるよ」っていうものをしっかり持っていたいなと。

誰が演じても変わらないって思われるような芝居ではなく、この人が演じるからこそ好きだなって思ってもらえるような演技をしたいと常々思っています。

――コミュニケーションというお話がありましたが、今回の収録現場での皆さんとの関係性はいかがでしたか。

共演したことのある滝澤諒くんや谷水力くん、松村優くんがいたので、その3人がいるだけで私としてはすごくやりやすい部分はありましたね。

それ以外の5名の方は今回が初めてだったんですが、皆さんすごく緊張していたんですよね。ピキーンって音が聞こえそうなくらい見るからに緊張している方もいたし。

だからこそ、自分が知っている人たちと固まってしまうと、周りからしたらとっつきにくいように見えるだろうし、みんなの空気もそうなっちゃうかなと思って、お互いに声を掛けやすい空気になるように意識していましたね。

最初にソロダンスパートの収録があって、みんなの緊張がすごく伝わってきたので、(拍手をしながら)「すごく良い!」「素敵素敵~!」って、“自己肯定感を上げようタイム”を率先して盛り上げていたかなと思います。

私だけじゃなくってみんなもそういう感じだったので、周りを思い遣ることが得意なメンバーが集っていたんじゃないのかなって思いますね。

――ソロダンスパートの収録は当日聞かされたそうですが、特に緊張や不安はありませんでしたか。

いや~緊張しましたね。なんせ大人がたくさんいましたし(笑)、他のメンバーもみんな見ていますし。そんな中で音が流れて、3台のカメラを目の前にして一人でパフォーマンスするっていうのは…。

トップバッターは滝澤諒くんだったんですが、それを見ながら自分がそこに立ったらどうするかなっていうのを考えたんですよね。

そうしたら、やっぱり絶対緊張するなって思ったので、どうしたら私も含め、みんなが一番やりやすいかを考えて、盛り上げることしかないなって思ったんです。「何してもOK、全部素敵だよ」ってお互いに思える状態にしたいなって、それだけを考えていましたね。

――パフォーマンスでの注目ポイントはどこでしょうか。

メンズグループではあるんですが、楽曲の雰囲気がかわいらしくてピョコピョコしている感じなので、その空気感を大事にしましたね。歌詞は強い言葉が多いんですけど、それをあえて笑顔で歌っていて、トータルとしては楽しそうな感じが出ていたらいいなと思います。ARIとしても笑顔を意識しました。

衣装的にも、かっちりしている衣装ならパフォーマンスもかっこいい路線に振っちゃったほうがいいかなと思うんですけど、シルエットがゆるくてかわいい感じだったので、やっぱりかわいい路線がいいかなと。

衣装もメンバーそれぞれの個性が出ているので、そこも楽しんでいただけたらいいなと思います。

――星元さんはよく洋服作りをされていますが、ChoshUにはどんな衣装を着せてみたいですか。

スタイルがいいメンバーが集まっているので、タイトめなピチッとした感じも似合いそうですよね。パンキッシュな感じとか、男性K-POPアイドルの方がよく着ているような個性的なデザインのものとかをこのメンバーが着ると、めちゃくちゃ「おお!」ってなるんじゃないかなって思います。

そこまでいっちゃうと「戦国炒飯TV」色が薄くなりすぎちゃうんですけどね(笑)。間を取って、和風な感じとピチッとした感じを組み合わせた和ゴスパンクっぽい衣装を、みんなに着せたいなって思っていました。

――素敵ですね! その衣装を着たメンバーが見れる日が来ることを楽しみにしています。ChoshUにはどんな衣装も着こなす魅力的なメンバーが揃っていますが、星元さんの推しメンは誰でしょうか?

え~みんなかっこいいですもんね! スタイルも良ければ顔もちっちゃいし! 私は小柄な方なので、みんなのことを見上げていたのがすごく印象に残っています。

誰だろうな…。演者の人間性を知っているというのもあって、SHIN(演:滝澤諒)とかですかね。頑張り屋さんだし、目を引くキャラクターだなって。

私が本当に一視聴者だったら、SHINとか、あとは髪型も含めすごくセンスがいいなと思ったのがMARO(演:谷水力)ですね。当日も本人に「髪型いいね」って言ったんですけど(笑)。他のキャラクターと違うカラーを持っているのも推せるなって思いましたね。

でも、それを言い始めると全員にエピソードがあるので、選べないですよね~(笑)。結論、みんなです! 私以外の全員推しています!

――これまでのインタビューで、ARI推しの方も何人かいらっしゃいましたよ。

え、本当ですか! 嬉しいな。じゃあ後ほどChoshUのグループチャットに「ありがとう」って送っておきます(笑)。

色褪せない、星元裕月の“原点”

――ARIにとっての「松陰門下生」のような、ご自身にとって原点と感じる場所や存在は何でしょうか。

この世界に興味を持った本当の初心と呼べるきっかけは、テーマパークでダンサーさんやエンターテイナーさんを見たことで。それがきっかけでダンスを始めて、月日が経って2.5次元舞台の世界に入ったんですね。

ショーを見て感じたトキメキを、今度は自分が与える側になりたいと思うようになったので、そのトキメキを最初に与えてくれたショーの影響はやっぱりすごく大きいです。そのときのショーの映像は繰り返し見ているし、当時のダンサーさんの顔も、当時小学4年生くらいだったんですが、今でも鮮明に覚えているんですね。

そう考えると、そのショーがある意味私を生み出してくれた原点と言えるんじゃないかなと思います。

――S.Y.Moushiから“志”キューブを託されますが、星元さんの譲れない“志”は何でしょうか。

コロナ禍で多くの人が苦しんでいる中で、私も人前に立つことがなくなって。この一年で私が俳優をやる意味や意義をすごく考えて、自分の中では「これだな」っていうものに辿り着いたんですね。

でもそれは、今は言わずにおきたいなと。それがいつか実を結んだときに、「実はこれだったんだ」って言えたらいいなって思っています。「秘すれば花」と言いますか(笑)。

自分の中にあるその想いを念頭に置きながら、これからも日々を生きていく皆さんに「これがあるから頑張れる」と思っていただけるようなものをお届けできたらいいなと思いますし、皆さんの生きるための栄養のような存在になれたらいいなと思います。

――最後にファンに向けてのメッセージをお願いします。

若い力というかキラキラしたパワーが充満している現場でした。歴史を学べる番組であると同時に、いい意味で若さのパワー押しみたいなところもある番組なので、そういったフレッシュさを感じていただけたらなと。

初見の印象とドキュメンタリーなどで各キャラを紐解いた後の印象は違ってくるかなと思いますので、そういった違いも楽しんでいただけるんじゃないかと思います。

凝り固まった感じというより肩の力を抜いてフラットに見ていただきつつ、ついでになんとなく歴史の勉強の手助けとなる存在になれたらいいなと思いますので、ぜひ今後の配信も楽しんでください。

* * *

ChoshUの中でも一際目を引くキュートさを持つARI。そのパフォーマンスのかわいらしさと軽やかさとは対照的に、星元は自身の役作りや芝居への想いについて熱く語ってくれた。洋服作りを趣味とする彼ならではの視点も楽しんでもらえたのではないだろうか。

ARIのドキュメンタリーは現在配信中。お互いに自己肯定感を高めあって生まれた9人の結束力に注目して、スタジオトークやパフォーマンスを楽しんでみてはどうだろうか。

文:双海しお

公演情報

番組名

「戦国炒飯TV」

オフィシャルサイト

http://sengokuchahantv.com

オフィシャルTwitter

https://twitter.com/sengokuchahanTV

YouTubeチャンネル

https://www.youtube.com/channel/UCw_xrcNi6xHt_8nYAX0Sqcg

スタッフ

全体構成:酒井健作
コンセプトデザイン:ニイルセン
脚本:安部裕之、熊本浩武、土屋亮一
監督:住田崇

制作プロダクション:ディアステージ
制作協力:TIA・スマイトピクチャーズ
音楽制作:キングレコード
企画・製作:「戦国炒飯TV」推進委員会

(C)2020 戦国炒飯TV

WRITER

双海 しお
 
							双海 しお
						

アイスと舞台とアニメが好きなライター。2.5次元はいいぞ!ミュージカルはいいぞ!舞台はいいぞ!若手俳優はいいぞ!を届けていきたいと思っています。役者や作品が表現した世界を、文字で伝えていきたいと試行錯誤の日々。

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