「戦国炒飯TV 〜なんとなく歴史が学べる映像〜」シーズン2がYouTube公式チャンネルで現在配信中。トップバッターとして登場したのが、長州藩士によって結成されたアイドルグループ・ChoshUだ。
2.5ジゲン!!では、ChoshU特集としてメンバー9人全員にインタビューを実施。今回はAKIYOSHI(山田顕義)を演じる大城ベイリを取り上げる。ChoshUやAKIYOSHIの魅力、パフォーマンスのこだわり、自身の“志”などを聞いた。
ChoshU9人で「虹色よりさらに輝ける」
――まずは、番組への出演が決まった際の心境について教えてください。
純粋にめちゃくちゃ嬉しかったです。事務所の先輩の廣野凌大さんがうつけ坂49のメンバーだったので、それをきっかけに番組のことを知って見るようになったんですね。
史実や歴史上の人物の表現の仕方がすごく斬新で面白くて、そこに自分が出られるっていうのが嬉しかったです。
――ChoshUについてはどんな感想を抱きましたか。
まずネーミングセンスがすごいですよね! 長州藩士を文字ってChoshUにするっていう発想、僕は大好きでしたね(笑)。
出演のお話をいただいたときは、グループっていうことは聞いていたんですけど、具体的なグループ名はまだ聞いてなくて、どんなものになるのかなって待っているところにきたのが「ChoshU」ですよ。「面白いな~」って。
総勢9名のグループなんですが、衣装にも個性が出ているんですよ。それぞれデザインが違っているので、見て受け取る役柄のイメージとか人物像も楽しんでもらえるんじゃないかなと思います。
虹色は7色ですけど、僕たちは9人なので9人の色がある。虹色よりさらに輝けるんじゃないかなって思っています。
――AKIYOSHIの衣装での注目ポイントを教えてください。
デニムジャケットを羽織っているんですけど、中にもデニムを重ねているんですよね。演じる上で、僕はAKIYOSHIって素直さが魅力だと思っていて。良い家柄で育っているんですが、幼い頃から馬鹿にされているようなところがあって、だけどそういう悲しいところを感じさせない明るいスタイルが、彼の衣装からも伝わるんじゃないかなって思っています。
僕以外のメンバーの衣装についても、よく見てもらうと、それぞれの面白さみたいなものが見つかるんじゃないかなと思います。
――AKIYOSHIを演じる上で意識した部分はありますか。
山田顕義っておじいちゃんもお父さんも長州藩士の家系で、生まれながらの長州藩士なんですよね。幼い頃は周りから低く評価されるようなこともあったんですが、14歳のときに最年少で松下村塾に入って、19歳で戦争に関わっていて、若くして業績を残している人で。行動力、自分を信じる心が彼は強いんだと思うんです。
AKIYOSHIはグループ内でも最年少という立場なので、若い頃の山田顕義の心の強い部分を見せたいなと思って演じました。
――AKIYOSHIは幼少期「垂鼻頑獣(はなたれだるま)」と言われていました。大城さんは周りからどんな子だと言われていましたか。
よく「生意気」って言われましたね。ハーフだからか、小さい頃はいじめられることも多くって。でも小学校3年生のときに引っ越しをして、それをきっかけに変わろうと思ったんですよ。いじめられたりしないように、言いたいことはちゃんと言って友達を作ろうって。
そうしたら、実際に友達はたくさんできたんですけど、今度はアグレッシブさが出過ぎたみたいで、先生から生意気に見られちゃって(笑)。
そういうこともあったので、AKIYOSHIの前のめりなところは、台本を読んでいて刺さるものはありましたね。自分のミスに向き合いすぎないというか、忘れちゃったっていうミスはあるけども、それはそれとして、やるべきことは見据えている感じが成功する人間なんだなって思いました。
――この役に限らず、普段役作りで大切にしていることを教えてください。
どんな人間や生物にも、現在に至る過去や歴史があって人格や思想、人物像が生まれると思うので、僕はその役のバックボーンがすごく大事だなと思っています。
今回でいうと、歴史上の人物なので文章として彼のやってきたことが残っているわけで、調べたらすぐ分かるんですけど、そうじゃない場合でも、台本に書かれている範囲で「こういう人物だから、こういう過去があってもいいんじゃないのかな」ってバックボーンを固めてから、構成を考えて、自分に置き換えて演じていますね。
パフォーマンスとトークのギャップ
――「Make you 崛起」の印象について教えてください。
グループ名もそうですけど、本当にこのセンス好きだな~って思いましたね(笑)。特に合いの手が好きで、つい口ずさみたくなっちゃいます。耳に馴染むメロディーながらも、歌詞では長州藩士の歴史や、自分が死ぬことで未来が開けるならっていう想いも乗っかっていて、最高のデビュー曲になったんじゃないかなって思っています。
――パフォーマンスで注目してほしいところはどこでしょうか。
AKIYOSHIは抜けているところもあるけど、オン・オフがしっかりしているっていうイメージがあって。彼ならパフォーマンスは全力でやるんじゃないのかなって思ったので、ダンスは僕の全力を尽くしました。
ダンス中のAKIYOSHIと喋っているAKIYOSHIは別もの、くらいの気持ちでやったので、その違いも注目して見てもらえたらいいなと思います。
――収録時の印象的なエピソードがあれば教えてください。
映像を見て気付いた方もいると思うんですけど、足元が草履なんですよね。「日米修好通商条約」(という歌詞の部分で)の足踏みする振りで、めっちゃ脱げそうになるんですよ。「安政の大獄」のしゃがみながらの振りは袴を踏んじゃうし。そのへんが映像でバレていなかったらいいなって思います(笑)。
衣装も撮影当日に知らされたので、皆さんも「え、これで?」みたいになっていましたね。でも、皆さんダンスが上手いのですぐに対応されていて、多分僕が一番テンパっていましたね。
――AKIYOSHIはグループ最年少です。大城さんの現場での立ち位置はどんな感じだったのでしょうか。
最年少感あったんじゃないかなと思いますね。先輩が多かったので、引っ張ってもらう場面も多かったですし。
特にソロダンスの収録は、めちゃくちゃ盛り上げてくれたので助かりました。8人しかいないのに、ライブ会場みたいな空気でしたよ(笑)。
皆さんすごくプロ意識が高くて、オン・オフの切り替えがすごいんですよ。カメラの前に立っていると、その役に対する熱いポリシーが伝わっってくるんですけど、オフのときはめちゃくちゃ楽しそうなんです。今回の現場は、温かくて楽しさがありつつも、プロの真剣さが決して消えないいい現場でしたね。
収録時間自体は短かったんですけど、あのメンバーじゃなかったらこの短い時間でこれだけのものはできなかったんじゃないのかなって思うくらいで。短い時間ながらも、お互いに支え合ってChoshUとしてのグループの意識が生まれていたと思います。
――全員と初共演とのこと。収録の雰囲気はいかがでしたか。
初めての仕事のとき、緊張でカッチカチだったんですよ。大仰な敬語を使っちゃったり、仮面を被った状態で接してしまったり。役者同士なのに本当の自分を見せられなかったのを反省していて、だから今回の現場では敬語は使いつつも、ちゃんと素の心で接しようと思いながら現場に入りました。そうしたら、皆さん明るく返してくれて嬉しかったですね。
撮影の合間にも、即興のコントというかエチュードみたいなのが突然始まるんですよ(笑)。カメラが回っていることもあったので、メイキング映像とかでお見せできる機会があればいいなと思います。
――ChoshUの推しメンを決めるとしたら誰でしょうか?
ARI(演:星元裕月)さんですかね。一つ一つの所作がものすごく綺麗で、収録中も目を奪われたんですよね。もうあれは見た人みんながARIさん推しになるんじゃないかなと思います。
Greatestではなくても“Best”を尽くす
――ChoshUのデビューまでの軌跡が描かれています。大城さんにとってのターニングポイントを教えてください。
中学3年生ですかね。もともと映画が好きだったんですが、役者になろうとかは一切考えていなくて。中3のときに音楽の先生が変わって、その方が合唱コンクールに力を入れている方で。大会に出るのに人数が足りなくて、そのとき僕はもう部活を引退していたんですけど、授業のときの発声が良かったということで、先生に有志での参加を持ちかけられたんです。参加したらそのまま全国大会まで進んだんですね。
それがきっかけで、先生に声楽家になったほうがいいって勧められて、声楽科のある学校に行って、そこでミュージカルに出会いました。だからそれが僕のターニングポイントですかね。
ミュージカルの、歌って、芝居をして、人に影響していくっていうところに僕はすごく感銘を受けて、高校生のときには僕はその道に進もうって心に決めていました。その先生に出会わなければ、普通の高校に行って普通に生きていたと思います。
――S.Y.Moushiから“志”キューブを託されますが、ご自身にとって譲れない“志”は何でしょうか。
人生において一番大切にしているのが、後悔をしないこと。後悔しないことって難しいじゃないですか。全力を尽くしても届かない部分があって、後悔することもあると思うんですけど、「あのときこうしておけば良かったな」って思っちゃうのは一度きりの人生でもったいないですし、何かが変わるなら全力を尽くしたいなって。Greatestになれなかったとしても、自分の中のBestは尽くしたいんです。
最初の仕事のときも、「嫌われたくないな」っていう気持ちで行動した結果、結局違う形の後悔が生まれちゃって。結局は後悔することってどうしても生まれちゃうとは思うんですけど、それとどう向き合うのか。少しずつ後悔することを減らして、後悔がないようにしていきたいなと思っています。
――最後にファンに向けてのメッセージをお願いします。
9人の「Nine 志士 Road」を見て、それぞれの気持ちや過去を知ってもらった上で、改めて「Make you 崛起」の歌詞を見ていただけたら、また感じ方も変わるかなと思います。今後のChoshUの活躍にご期待ください!
* * *
役への想い、自身の志についてアグレッシブさを感じる熱さで語ってくれた大城。熱い中にもフレッシュさや柔軟性を感じる彼の芝居にぜひ注目してもらいたい。
大城演じるAKIYOSHIのドキュメンタリーは現在配信中。彼が語ってくれたように、AKIYOSHIのバックボーンを感じながら楽しんでほしい。
文:双海しお
広告
広告