現在放映中の水ドラ25「闇芝居(生)」(毎週水曜25:28〜25:58、テレビ東京)。同局のホラーアニメ「闇芝居」の実写化作品で、日常に潜む、ゾッとするようなストーリーが描かれている。
実写でありながら写真が使用されている他、コラージュされた背景やタイポグラフィーなどの斬新な演出が駆使され、2.5次元舞台をメインに活動する人気俳優やアイドルが多く出演することでも話題に。
2.5ジゲン!!では、「友無洞」(9月16日OA)と「カセットテープ」(9月30日OA)に出演する杉江大志にインタビュー。番組の見どころや、撮影現場で学んだことなどを語った様子をお届けする。
「闇芝居(生)」への参加は大きな収穫に
ーーはじめに、この作品のオファーが来た時のお気持ちを教えてください。
「闇芝居」は以前から知っていたので「これを生身の人間が演じるんだ……どうなるんだろう?」とワクワクしました。
実はホラーは得意ではないんですけれど(笑)、撮影は「楽しかったな!」というのが率直な感想です。役者として大きな収穫もたくさんありました。
ーー若手の俳優さんも多く、賑やかそうな撮影現場ですね。9月16日放送の「友無洞」は深澤大河さんとの共演でした。
楽しい現場でしたね、深澤大河くんとの共演もとても刺激になりました。
撮影方法が少し変わっていて、同時に演技をするときもありましたし、同じシーンでも別々に撮って組み合わせて、互いの演技を確認することもありました。
人が演じているのを「外」から見られてとても勉強になったのですが、逆に自分が演じているのを見られるのは、ちょっと恥ずかしかったです(笑)。
斬新な演出で実感した“静止画”と“映像”の関係性
ーー「闇芝居(生)」独特の演出について伺います。演じるうえでの難しさや、面白さについて教えてください。
手探りの中、現場のみんなでアイデアを出し合って作り上げました。とてもクリエイティブな作品になっていると思います。
それぞれが用意してきたものを現場で出し合うのではなく、その場で作り上げていった、というイメージですね。まさに「生」の実感というか……とてもモチベーションが上がりました。
感情のまま流れに任せて動いて演じるのを、カメラマンさんがとてもうまく撮ってくださって。少し撮影したらすぐに確認して「もっとこうやれないかな?」と意見を出し合って直したりもしたんです。
先に映像を撮って後で声を入れていったのですが、共演者のみんなとセリフのかけあいをしているときに「作品に命が宿ったな」と実感しました。大きな手ごたえを感じる新しい作品の作り方で、とても刺激的な撮影でしたね。
ーー連続する静止画を組み合わせて映像にする……原作アニメの雰囲気を残しながらの実写という斬新な演出ですね。
映像作品の中でもだいぶ特殊な演出ですよね。体の動きや細かい表情が見せられない。だからこそ、ひとつひとつの動きをさらにシビアに丁寧に、きちんと意味を持たせて演じようと思いました。
今回実感したのは、映像は言ってみれば「連続した静止画」ということです。細かいところにも意識を行き届かせられる役者になりたい、そうなれたらもっと強くなる、と感じました。
この作品に出演できたことは、舞台や映像問わず、今後も役者として活動していく中で大きな収穫になったと感じています。
じわじわと移り変わる「段階」の恐ろしさ
――長い自粛期間を経て、映像、配信、生の舞台と、少しずつお芝居ができる環境が戻ってきましたね。
そうですね、生き返ってきました! 今、頭と体を叩き起こしている感じです。この時期に、こういうクリエイティブな作品に出会えて心から感謝しています。
脳と身体をフル回転させて、心地いい疲れを感じられる現場でした。
ーー次回ご出演の「カセットテープ」(9月30日OA)の見どころを教えてください。
「カセットテープ」は、ぞわぞわっとする恐ろしさのある話です。分かりやすいホラーではなく、気味の悪さがあります。
静止画ではありますけど、じわじわと移り変わっていく段階の怖さを感じてほしいし、それを伝えられたらいいなと思っています。感情が大きく飛び越えたりしないように丁寧に演じました。
ホラーが苦手な方もいらっしゃいますよね、実は僕もちょっと苦手です(笑)。でもこの作品からホラーの楽しみを知っていただけたら嬉しいです。
ーー得意ではないホラー。今回の出演で克服できたりはしましたか?
いや、できてないです!(笑) でも、克服はしない方がいいんじゃないかなと思っています。克服したらホラーを楽しむことができなくなっちゃうんで! 怖いからこそ面白いんじゃないかな、と。
ーー確かに、怖いままでいた方がドキドキできますからね! 最後に、ファンの方へメッセージをお願いします。
新しいことが大好きな僕が、新しいことに参加させていただきました! とてもモチベーションと刺激をもらえた作品です。
「闇芝居」は、分かりやすく「うわっ!」という大声を上げてしまうような怖さではなく、背筋がぞわっとするような日本的な怖さが詰まった作品です。
おぞましさ、というのでしょうね。「友無洞」も「カセットテープ」も、そういう心理的な怖さを感じていただけたらと思っています。
広告
広告