2020年1月6日(月)に開幕する『家庭教師ヒットマンREBORN!』the STAGE -vs VARIA partⅡ-。ファン待望のヴァリアー編完結となる本作。
いくつも注目のバトルが繰り広げられるが、そのうちのひとつにボンゴレの“エース”雲雀恭弥とヴァリアーの“天才”ベルフェゴールのバトルも数えられるだろう。
今回「2.5ジゲン!!」では雲雀恭弥役の岸本勇太、ベルフェゴール役の大海将一郎にインタビューをした。仲がいいからこそ見えてくるお互いのプロ意識や、本作への意気込みなどを、ときに真面目に、ときに爆笑しあいながらにぎやかに語ってくれた様子を前後編に分けてお届けする。
2人で一手ずつ追求。こだわり詰まった雲雀 vs ベルフェゴールのバトルシーン
ーー「リボステ」シリーズへは、大海さんは2度目、岸本さんは3度目のご出演ですね。本作にかける意気込みを教えて下さい。
岸本勇太(雲雀恭弥役):前回、雲雀としてはリング争奪戦がなくて修業で終わっているので、そこから修業を経てさらに強くなった雲雀をみられるのが今作。なので、雲雀としてはその部分への気持ちが大きいですね。
あとヴァリアー編としては今作が集大成なので、クライマックスに向けて戦いを重ねていくにつれての熱さだったり、それぞれの譲れないものだったりが見えてきて面白いんじゃないかなと思っています。
大海将一郎(ベルフェゴール役):なんといってもお互いのボスの戦いが火蓋を切って落とされるわけでしょ。ツナ(演:竹中凌平)とXANXUS(演:林田航平)の。2人とも稽古場でもすごいもんね。
岸本:そうだよね、そこがやっぱり1番の山場だなって感じはありますね。あとは9代目(演:武智健二)とツナとか、クローム髑髏(演:朝倉ふゆな)とか。そういう前回にはなかったカラーが今作ならではのパワーアップした感じにつながっているのかなと思いますね。
ーー今作ならではという部分では、今回はファン待望の2人が言葉を交わすシーンがあるかと思います。2人でのシーンをつくる際はどんな感じでつくりあげているのでしょうか?
岸本:そうなんですよ。今回2人のシーンありますね。おみちゃん(大海)とは、別の作品で共演していたので、お互いに「こうしたほうがいいよね」と演出家さんに言われるよりも前に自分たちで話し合って発信しています。
そうやって作ったものプラスアルファ「こういうのを見せたいよね」っていうのを提示して、いま稽古しながら作っているところです。めちゃめちゃ2人でコミュニケーション取りながら進められているな、と感じています。
僕たち武器がナイフ(ベルフェゴール)とトンファー(雲雀)で、この2つがけっこう合わせるのは難しいんですね。だけど、2人でやっているからか、そこまで難しさは感じないで済んでいるんです。これは相手がおみちゃんだからこそだと思っています。
大海:ディスカッションはすごくできてるよね。戦いのときのアクションひとつにしても、一手ずつ「こうしたほうがいいよね」って、勇太くんもすごくストイックだし、僕も自分の「こう観せたい」っていうのを追求しながら2人で積み重ねていっているので、いまはすごく本番が楽しみだよね。
岸本:そうだね。はやく観てもらいたいよね。
大海:ここに照明だったりセットだったりがあわさって、劇場に来てくださったお客様にお見せするときに、いま以上に素敵なものができあがるんじゃないかなって思いますね。
映像と生の芝居。2つのベストバランスから生まれるリボステらしさ
ーー演出についておうかがいします。「リボステ」は映像の演出がとても印象的な作品ですが、今作もそういったシーンはありますか?
岸本:ありますね。演出家の丸さん(丸尾丸一郎)も仰っているんですけど、この作品は映像が入ってくることでより見えてくるものがあるはずで。丸さんのなかでは多分もっと見えてるものがあると思うんですけど、僕らはまだ実際の映像を見れていないんです。
この作品って映像で見せる格好良さがすごくあると思います。でも、そこだけに頼りすぎないようにしたいよね。
大海:そうね。舞台だからこそ、生の人間がやるからこそ、みせることが出来る部分っていうのも大切にしたいなって。「あ、このシーンは映像じゃなくって人間が体で表現するんだ」みたいな部分と、格好いい映像とが相まって、この「リボステ」という舞台が完成するのかな、と。
岸本:お客さんが観たい部分を映像で見せられるし、僕たちが演じて観せたい部分もお見せできるし。
大海:この映像とお芝居との形が、すごく『家庭教師ヒットマンREBORN!』the STAGEの“the STAGE”の意味なのかな、って思いますね。
ーー映像部分はまだご覧になっていないんですね。映像のシーンが多いと稽古が大変なんじゃないかなと思ってしまうのですが、実際はいかがですか?
大海:イメージの共有がやっぱり難しいです。でも、稽古を重ねるごとに洗練されて、映像がなくてもみんなの意識は統一できているのでいい状態なのかなとは思います。
岸本:丸さんの見せたいもののイメージを、僕らもだんだん把握してきているというか。これまでも一緒にやってきたので、まだ今作の映像は見ていないんですが、「だいたいこういう感じかな」とまったくイメージできていないわけじゃないんですね。実際に映像が見れたら、よりそこに芝居も寄り添えるんじゃないかなと。
ーー過去の作品で積み上げてきたものが大きいんですね。
岸本:それは大きいですね。キャストも大半が一緒ですし。
大海:僕は前作からの出演ですが、1作目・2作目でみんなが築き上げてきてくれたものがちゃんと今回の「PartⅡ」につながっていると思うので、いま一度これまでのDVDとかを見直していただいて劇場に足を運んでもらえると、より楽しんでもらえると思います。
逆に、前回の「PartⅠ」を観ていない人が来てくださっても、ちゃんと楽しめる内容になっているのでそこは楽しみにしていてほしいです。
過去から今作へ。積み重ねた時間が作品に厚みという変化を与える
ーー過去からの積み重ねというお話がありましたが、逆に今作で変化を感じる部分はありますか?
岸本:大きな変化はありませんが、例えばベルだったら前作の戦いがあっての今作。雲雀だったら修業があっての今作。そういった意味では“積み重ねたもの”による、前作とは少し違うところがあるのかなと思います。
大海:ヴァリアーだったら、前作で初めて登場するということでボンゴレ側にとって未知数で恐怖の対象でしかなかったものが、修業を経てある種対等に戦える存在になっていて。
僕たちヴァリアーからすると、あっさり倒せると思っていたものがこんなにも拮抗した戦いになっていくっていうところで、ボンゴレ側に対する見方も変わってきています。そんななかで今回は雲雀との戦いもあるから……。
岸本:そうだね。前作よりも濃くはなるよね。今回すごく深く掘り下げているなと思うのが、XANXUSの過去だったり、行動の意図だったりが、集大成の作品として見えてきますね。
あとは、クローム髑髏や六道骸(演:和田雅成)のエピソードもあるし、やっぱり前作観た人には絶対観てほしいね。
大海:そうね、せっかくだからね。
岸本:前回で「なんでそういうことするんだろう」「なに考えてるんだろう」とか分からなかった部分が、今作でいろいろ分かってくるので、ぜひ観てほしいんですよね。
大海:もちろん原作は完結しているお話なので、漫画やアニメをみれば結末は分かるんだけども、舞台だからこその漫画やアニメとも違う描き方をしている部分があるので、きっとそこも感動していただけると思います。
インタビュー前におこなった撮影では、「勇太くんは格好いい担当で、僕はお茶目担当ね」と個性あふれるポージングで場を笑いで温めていた大海。そして、呼応するようにクールなカットだけでなくお茶目なカットにも積極的に挑んでいた岸本。まるでひとつのショーのように、軽快なトークと笑いがスタジオに溢れていたのが印象的だ。
一転、インタビューが始まると、2人のリボステへの思いや芝居へのこだわりが詰まった熱いトークが繰り広げられた。
インタビュー後編では、笑いが響き渡った2人の出会いからの思い出話や、稽古場でのエピソードをお届け。また、稽古場の様子も公演初日に先駆け、ほんの少しだけご紹介するのでお楽しみに。
撮影:K.Hikaru
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