2.5次元舞台の多くは、公演を収録したDVDが発売される。自宅で一人静かに感動を噛みしめ、好きなシーンを好きなだけリピートするのも良いが、感動を分かち合える仲間同士で鑑賞会を開催してはどうだろうか。
ここでは、2人~大勢で集まってのDVD鑑賞会のすすめと、実際に鑑賞パーティに参加したレポートをお届けする。
もくじ
劇場とは違う楽しみ方ができる!DVD鑑賞
2.5次元に限らずだが、ほとんどの場合で舞台は、座席に座って静かに見るものだ。
劇場では、どんなに感動の波に襲われても、大声で叫んだり転げまわったりすることはできない。ハンカチやタオルを噛みしめて何とかやり過ごしたことのある人も多いだろう。
「転がりたい」「突っ込みたい」「今のシーンもう一回」それをかなえてくれるのが、DVDや動画の配信だ。劇場で見るあの臨場感は無いが、DVDには劇場とは違うメリットがたくさんある。
DVDのメリット4つ
①手放さない限り永遠に好きなだけ見ることができる
舞台はチケットの枚数分だけしか見ることができない。しかしDVDは、手放さない限りは何度でも好きなだけ見られる。また、好きなシーンを何度でもリピートできたりストップ・スローモーションもできるので「今の!今のところもう一回!」「その顔じっくり見させて!」という要望にも応えてくれる。
②キャストの表情・流れる汗までも見ることができる
舞台では遠くでよく見えなかった表情がアップで見られるので「あの時こんな顔をしていたんだ…」と、もう一度興奮を噛みしめたり、尊さに涙することができる。その代わり、全景は見られないことが多いので「そこ!もうちょっと右!」という希望はかなえられない。
③バックステージなどの映像特典が入っていることがある
DVDには、稽古の風景やキャストの素顔、コメントなどの特典映像がついていることが多い。特にバックステージの映像は、あの時こんな会話がされていたのか…と感慨深くなること間違い無しだ。「会場予約限定盤特典」などが入る場合もあるので、公式からのお知らせはSNSなどで漏らさずゲットしておきたい。
④時間・場所を問わず好きな時に好きな場所で見ることができる
舞台は、日程や時間の都合をつけて会場へ足を運ぶ。しかしDVDは、見たいと思った時に、再生機器さえあればどこで見ることも可能だ。そして、1人でじっくり見ることはもちろん、大勢での鑑賞会もできる。
せっかくだから仲間と見たい!鑑賞会をやってみよう
仲間との鑑賞会のメリットは、見ながら、または見終わってそのまま感想を語りあえることだ。それぞれの解釈を語り合い、必要に応じてそのシーンをまた再生して理解を深め合える。ジャンルによっては、ペンライトを持って思い思いに声援を送るのもいいだろう。
場所は、誰かの家に集まるか、カラオケやレンタルルームなどを借りての開催が一般的だ。飲食物はどのようにするのか、会場費がかかるなら取りまとめは誰がするのか、よく話し合って決めるようにしよう。
そしてDVD鑑賞会には大事なルールがある。それは「営利目的であってはならない」ということだ。参加費を多く徴収するなど儲けを目的として金品を集めてはいけない。
9名の猛者に布教されてきました~黒ステDVD鑑賞会レポ
▲当日上映された「舞台・黒子のバスケ」
4月初旬。都内のレンタルスペースにて舞台DVD鑑賞会が開催されると聞いて、お邪魔してきた。内容は、4月30日から最終シリーズの公演が始まる「舞台・黒子のバスケ」だ。
今回は新作「ULTIMATE-BLAZE」の予習として、過去作品を見て復習しつつ新作への期待をより高めようという趣旨らしい。スペース予約時間の都合上、2である「OVER-DRIVE」と3「IGNITE-ZONE」の上映となった。
これまでスケジュールの都合などで黒ステを見たことが無かったため、黒ステは初めての体験だ。2.3の上映ではあるが、原作は履修しているのでストーリーが分からないという心配は無い。
案内された部屋では、会を盛り上げるための飾り付けが始められていた。窓にはカーテンのようにアニメのタペストリーがクリップで吊り下げられ、誠凛高校バスケ部のユニフォームがハンガーにかけられていた。これはテンションが上がる。
ちなみに筆者は誠凛では火神くん、他校では笠松先輩推しだ。
▲グッズを飾ったりすればテンションがさらに上がる
食べ物・飲み物は持ち寄り制度。お菓子や、花見の時期らしく手作りのおいなりさんなどが机にずらりと並べられ、ビールやジュースを片手にまずは乾杯。
せっかくなので思いきり楽しんでください、といい笑顔でテレビに一番近い席を勧めていただき、DVDのスイッチが入れられた。
「ここは、という所があったらタイムをかけてください」
振り返って目にした全員、「この人を沼に引きずり込もう」という気持ちに満ちあふれた、本当にとてもいい笑顔だった。
▲キャラのイメージカラーの飲食物を持ち寄っても楽しい
しばらく見ていると誰かが言った。「このあとダンスに注目してください」
「―――踊るんですか??」
「踊ります」
いやまさか、と思う間もなく、聞いたことのあるオープニングテーマとともにキャストたちがユニフォームで踊り始めた。
ユニフォームで踊る2.5次元には慣れていたが、アニメの楽曲をそのまま使ったオープニングダンスには驚いた。派手な楽曲とキレのあるダンス、キャラ紹介のように次々出てくる他校キャスト。笠松先輩の登場に思わず立ち上がりかけたが何とかこらえた。
「ここの花宮の顔よく覚えていてくださいね」など、注目ポイントを的確に教えてもらいながら見進める。バックにいるキャストのちょっとした動きも、ほんの少し前に伝えてもらえるので見逃すことが無い。
結局「今のちょっと!タイム!!」ということもなく無事にエンディングとなった。
続いての「IGNITE-ZONE」は、ほぼ口を開けて見ていた「OVER-DRIVE」よりは余裕を持って見られた。
「木吉の肩が厚くなっているんです」「ここの表情ポイントです」など、おすすめチェックポイントを次々と教えてもらい、1人で自宅でDVDを見ていただけでは気付けなかったであろう見どころを見逃すことなく終わった。
さまざまな型があるDVD鑑賞会
複数人集まってのDVD鑑賞会には、いくつかの型がある。代表的なものは以下の3つだ。
①ライブ共有型
ペンライトやうちわなどを持ち寄り、ライブシーンを中心として歌い、盛り上がる上映方式。ミュージカルシーンで思い思いに合唱してもいい。思い切り楽しむのにおすすめだ。
②じっくり考察型
静かに見ながらも自分の解釈を語り、考察する。表情や動きなど細かいところにも目を配り何度もリピートすることが多い。
③布教型
そのジャンル未体験の人にDVDを見せ、細かく解説をして良さを伝える。
上記、特に決まりは無いので、ライブのように見ながらドラマシーンで考察をするなどしてもいいだろう。
今回の鑑賞会は完全に「布教型」であり、結局そのまま、4月30日からの「ULTIMATE-BLAZE」も見に行くことになった。
2人でも大勢でも、仲間同士で感動を共有!
DVD鑑賞会のメリットはやはり、仲間同士でその場で語り合えるということだ。少人数でじっくりでも、大人数でわいわいと騒ぎながらでも、自由に楽しめるのが良いところだと言える。
お気に入りのDVDが発売されたらいち早く入手して、仲間たちと感動を分かち合う会を開催すれば作品を何度でも楽しむことができる。ひとつの作品をじっくり見たり、おすすめのDVDを持ち寄ってプレゼンし合ったりなど、さまざまな鑑賞会を楽しもう。
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