コラム

キャストの卒業ロス…その時あなたは?2.5次元黎明期から見守ってきた私の、心の隙間を埋める方法を教えます

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2.5次元の中でも、数年にわたる舞台では、途中でキャストの交代がおこなわれることがある。舞台によっては避けて通れない「卒業」システムだ。

「新キャストにすることで心機一転」「スケジュールの都合」などさまざまな理由があるが、キャラとキャストに思い入れがあるほど、卒業はなかなか受け入れられないものである。

ここでは、2004年からキャストの卒業を繰り返し受け入れ、そして立ち上がってきた経験から、卒業ロスに備える方法を紹介していく。

なんとなくの予感はあるが、突然やってくる「卒業」の発表

2.5次元舞台は、数年という長期間のスパンで公演を行うものも少なくない。その公演すべてを、初めに好きになったキャストのまま永遠に見続けていられたら…と思うことだろう。しかし、なかなかそうはさせてもらえない。

定期的にメンバーを卒業させてリフレッシュさせるテニミュを始め、さまざまな舞台でキャストの「卒業」がおこなわれている。

その発表は多くの場合、突然だ。

ファンは、公演のお知らせがあるたびに「キャス変は?」と胸をドキドキさせる。無ければ安心、「卒業」「新キャスト」の文字が見えれば膝から崩れ落ちることになる。

「○年」などはっきりとは決まっていないからこそ、心の準備もできないし、準備をしたくないというのも正直なところである。

卒業ありきで見るという割り切り方もあるが、それも切ないし難しい。

卒業の発表。どうすればいい…何もかもを失った気持ちに

「○○公式よりお知らせ。次回の公演をもちまして、○○は××を卒業します」

見たくはなかった、知りたくはなかった、認めたくない、そんな気持ちになるだろう。

これまでのチケットやパンフレット、生写真などをグッズを引っ張り出し、思いにふける。

次の公演でもうこのキャストには会えなくなる。どうしようもないこととは分かっているけれども、気持ちを切り替えて次のキャストを受け入れるのは難しい。

後ろを向いてばかりもいられないが、なかなか前を向くこともできない。そんな人に、このような方法はどうだろうか。

そのまま役者を追って深い沼に足を突っ込んでみる

卒業をしたキャストは、別の舞台に出たり、映像の世界に行ったりすることもある。

他の2.5次元舞台では違う顔を見ることができるし、小劇場などに出ればいっそう近くで演技を見られる。

大劇場に出演が決まれば「成長したな…」と母親のような気持ちになって涙することもあるだろうし、テレビであれば録画して毎日見放題だ。

誕生日イベント、カレンダー発売イベント、ファンミーティング、バスツアーなど、ファンとの交流イベントを開催してくれることもある。

素の顔に触れられるチャンスイベントが多いのも、若手2.5次元俳優の特徴だ。

忘れようとしたり、振り切ろうとあがけば苦しみが増す。それよりもいっそ、財布と体力と時間の限りを尽くしてみるのだ。

さまざまな舞台に足を運べば、多くの感動を味わえる。興味の幅が広がるし、好きな役者が増えるかもしれない。

無理をするよりもとことんハマってみる。役者のその後を追い続けるのは、ロス期におすすめの行動だ。

原作を読み返してそのキャラについて考察しなおしてみる

キャラ考察と役者の照らし合わせ、そして感謝。これもおすすめだ。

なぜそのキャラを好きになったのか。原作を読み返して考え、時には書きだしてみる。

ビジュアル、行動、セリフなど、思いつく限りだ。そして舞台のDVDをあらためて見返してみると「あ…こういう所が好きになったんだな」「このキャラをこんなに素敵に演じてくれてありがとう」と綺麗な涙が流れることだろう。

キャラをより好きになるために、新しい解釈を楽しみにする。とても前向きな気持ちの持ち方で、これもおすすめだ。

キャストの卒業時には無理をしない。成長を喜び、送り出してあげる気持ちで

卒業をするキャストの演技を忘れる必要は無い。

好きなものは好きでい続けた方が、心の負担が少ないからだ。無理をすれば、必ずどこかにひずみが生まれて来てしまう。

気を付けてほしいのは、どちらかを上げるためにどちらかを下げるような比較をしてはいけないということだ。

新しいキャストを無理に受け入れるために、前のキャストの「こんな所が解釈違いだった」などと考えてしまうと、好きになった自分自身の心を否定することになる。

また逆に、新しいキャストを斜に構えて見てしまうと、初めに欠点が目につくことになる。あらを探すよりも、良い面を探していく方が、気持ちの面でもおすすめだ。

新しいキャストは、新しいキャラ像を作りだしてくれる。作品をより好きになるために「卒業」ロスに備えておこう。

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WRITER

広瀬有希
								広瀬有希
							

金融・印刷業界を経てフリーライターへ。エンタメメディアにて現場取材・執筆の他、日本語・日本文化教育ソフト監修、ゲームシナリオ、ノベライズなどで活動中。感動が伝わる文章を目指して精進の日々を送っています。

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