コラム

橋本真一が演じた「ベストキャラ」は?舞台の上に“命”を生み出す情熱家【誕生日アンケート】

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1989年10月9日生まれの俳優、橋本真一。

今年30歳の節目を迎える彼の誕生日を記念して、「2.5ジゲン!!」では「橋本真一の演じた中で一番好きなキャラクター」についてアンケート調査を行った。

デビュー以来様々な役を演じてきただけあって、回答には多彩なキャラクターが名を連ねた。ファンからの熱いコメント(抜粋)を軸に、キャラクターの数々をご紹介しよう。

※いただいたコメントについては文意を損なわない範囲で一部省略、誤字等の編集をしております。

小暮洵|「MESSIAH メサイア」シリーズ

今回最も多くの支持を集めたのは、舞台「MESSIAH メサイア」シリーズの小暮洵。

先日大千秋楽を迎えたばかりの最新公演「メサイア-黎明乃刻-」では、W主人公の一人として活躍したキャラクターだ。

軍縮協定により兵器戦争がなくなり、情報戦が激化した世界に生きる「サクラ」(スパイ)候補生・小暮。唯一無二の相棒=メサイアである雛森千寿(演・山本一慶)との絆の物語が、多くのファンの心を打った。

今回のアンケートでも、小暮洵というキャラクター、そして小暮を演じる橋本への賛辞が多く寄せられている。

シリーズを通してキャラクターが大きく成長した様子が、印象深いからです。登場時は、素の朗らかな橋本さんとは一見真逆の雰囲気を持つ、ロボットのようなキャラクターでした。作品を重ねるごとに苦しみもがいていましたが、シリーズ完結の「黎明乃刻」で、キャラクターとしても笑顔を見せられるようになったときの感動は忘れられません。

性格も明かされていない難しい役だったのに、そのキャラクターに命を吹き込んでくれたからです。

アクションや演技がとってもかっこよくて感動しました。全力で命を削って演じているのが見ている自分に伝わってくるような演技で、とても良かったからです。

本当に最高でした。小暮の気持ちがどんどん強くなる、怒りの中にある寂しさ、哀しみ、後悔、すごく伝わりました。橋本くんの優しさがあるからあの小暮が成り立つ。そんな気がしました。

本当に心を削って演じてくださったから

橋本真一の演技の全てが詰められていると感じたから

3年間にわたり上演されてきた「メサイア」刻シリーズ。1作目から完結編まで、橋本も時間をかけて丁寧に演じてきた。

そんな小暮の変化に注目する声も多い。

話を追うごとにどんどん変化していくのに連続性はあって、そのどれもが魅力的!

刻シリーズで最も変化の大きいキャラクターであり、全てのフェーズで心を惹きつけられたため。また、登場から最新作まで強い作品愛と情熱で演じ、座長を全うした姿に感動したため。

ファンになるきっかけでもあり、「暁乃刻」から「黎明乃刻」まで橋本さんが丁寧に向き合って作り上げて演じたキャラクターだから。

しんちくん(注:橋本の愛称)の成長と共に育ってきたキャラクターだから

この役を演じられるのは橋本さんしかいないから。小暮というキャラクターも橋本さん自身も、いい意味でこの作品を通してすごく変わったなと思っているから。

また、「橋本のファンになったきっかけが小暮だった」と語る人も多い。

この作品で彼に出会いました。作中のキャラのイメージとは打って変わってのピュアピュアな本人とのギャップに惹きこまれました。

この役がきっかけで推し俳優になったから。普段のしんちくんのにこやかなやわらかい雰囲気と違って、表情があまり動かない固い感じのキャラクターというギャップがとても魅力的でした。何より表情が少ない分、繊細なお芝居が観れてとてもよかったです。「黎明乃刻」では小暮くんが笑ってくれて、本当に嬉しかったです。

橋本さんを知ったきっかけだから。また、先日の「黎明乃刻」で、もがきながら成長していく姿に一層心打たれたから。

感情の振れを表現するのがとんでもなく上手な役者さんであると知り、橋本さんの芝居をもっと見たいと思うきっかけになった為。

舞台「メサイア」シリーズは、出演者からも「まるで当て書きのようだ」と評されるほど、役と俳優との間に強い絆を感じることが多い。橋本と小暮の間にも、本質的な部分でリンクする何かがあるのかもしれない。

そんな役と本人との関係に注目する声もある。

しんちくんが演じてくれたから小暮の運命が決まっていったと思うからです。シリーズが続くにつれ、小暮としてもしんちくんとしてもどんどん変化があり、役とご本人が一緒になっていく姿をみていて、しんちくんが小暮で本当によかったと思いました。感情が表に出ないところから先日の「黎明乃刻」での怒りや悲しみ、最後は笑顔まで、命を削って毎公演全力で小暮洵として生きてくれたことに感謝しかありません。

橋本さんの優しさを感じることができる。役者と役の境目が限りなく薄くなる作品でもあって、最後まで真摯に作品と向き合ってくれたのが伝わってくるから。

真一くんが演じることに意味があるキャラだから。他のどの役も真一くんだからこそ良いのですが、小暮洵というキャラは真一くんがいなければ存在しないと思っています。それくらい役者本人とともに在り、常に一緒に成長してきたキャラだと思うので、応援している側も思い入れが強いです。

あと、アクションがかっこいいです。素直なところが可愛くて愛しいです。

役と彼と、一緒に成長していった作品だからです。一慶さんと二人で、素晴らしい黎明の景色を見せてくれました。

橋本さんご本人とのリンクがあったり役にかける想いもたくさん伺えたりと、ファンとしても思い入れのある役です。そして純粋に小暮洵という人格が、応援したくなるし、好きです。橋本さんの笑顔を見て好きになったので、その笑顔がいつか小暮さんのものになればいいなと願ってきました。本当に良かった。

これからも雛森とともに闘い続ける小暮さんを想っています。

役者とキャラクターとが一緒に成長する。その姿をリアルタイムに追えるのは、シリーズものの醍醐味だ。「メサイア」という作品は、そんな貴重な機会をファンに与えてくれた。

コハク|舞台『遙かなる時空の中で6』

デビュー以来、シリアスからコミカルまで様々な役柄にトライしてきた橋本。もちろん小暮洵以外にも愛されるキャラクターは多い。

その中のひとつが、舞台『遙かなる時空の中で6』にて演じたコハクだ。

橋本くんを知った作品なのもありますが、天真爛漫な可愛さもコハクの抱えた悲しさも全てが素敵でした。

ゲームでもコハクが大好きなのですが、再現度が凄い! 可愛い容姿と反比例したアクロバティックな殺陣。ジャンプの高さにびっくりしました。ゴンドラの唄のシーンでは真一くんの歌唱力の高さに感動しました!

ビジュアルの再現度が高いのは勿論、かわいい優しいだけじゃない、内にある複雑な感情、悲しい生い立ちを含めた表現が素晴らしかった! 観劇後ますますコハクを、「遙か6」を好きになりました。

少年らしい明るさの裏に悲しい過去を秘める、コハク。橋本の渾身の演技、そして歌声の魅力が存分に発揮される役となった。

青山優雅|「僕のヒーローアカデミア」The “Ultra”Stage

「僕のヒーローアカデミア」The “Ultra”Stageでは、コミカルなキャラクター・青山優雅を好演している。

名前の通り優雅でありながら笑いの要素にもなっている、難しい役を本当に素晴らしく演じてくださったから! 全力で役を楽しんでいらっしゃる姿も素敵でした。

笑顔が素敵で舞台上でずっとキラキラしていました! テンションもずっと青山くんって感じでした。まさにキラメキが止まらない!

樹希彦|ミュージカル『テニスの王子様』

テニミュファンの中には、2nd六角戦で橋本を知ったという人も多いだろう。橋本は、のんびりした雰囲気に癒やされる樹希彦、通称「いっちゃん」を演じていた。

初めて橋本さんに出会ったキャラクターなので思い入れがあります。たまたま知人からチケットをもらって観劇した作品でした。元々2.5次元には特に興味はなく、テニスの王子様自体も読んだことなかったのですが、橋本さんの演技と歌に一気に引き込まれ、その日から今までずっと追いかけています。

そして、この他にもたくさんのキャラクター達にコメントが寄せられた。

高橋風太|『合唱ブラボー!』
役を演じながらも気持ちよさそうに歌う姿がとても素敵です。

山田創|『RANGER レンジャー』
時代背景が現代と異なることもあり、橋本さんご本人は、創とご自身はそれぞれ異なる独立した人であることをおっしゃっていましたが、見た目も性格も凄く橋本さんそのもので、キラキラとしたオーラ、快活な歌声、人に寄り添う優しさ・包容力、レッドとして・主人公としてカンパニーのリーダーとして・真ん中で背負い立つ凛々しさ、仲間や会場全体を巻き込んで「今を」生きるエネルギーを燃やす姿…

それらが演劇的な高揚感と感動を呼び起こしました。物語と現実が溶け込んでいる不思議な体験として、ずっと心に残っています。

(※こちらのコメントはかなり抜粋しております。全文はさらに倍以上の文章量・熱量で語ってくださっていました!)

ユウシャン|勇者セイヤンの物語(真)
主人公の強大な敵、でも実は誰よりも優しくて、それゆえに悲しすぎるユウシャン様が、あまりにも切なくて胸を打たれたから。剣さばき、マントさばきもかっこよすぎでした!

古瀬繁道|『あたっくNo.1』
一言では言えないのですが、とても真一さん、古瀬さんの笑顔が脳裏に焼き付いてます。

シリウス=オズワルド|「イケメン革命◆アリスと恋の魔法THE STAGE」

役だけでみたらとにかく顔がいい! 正面も横顔も女の子に慣れてる感じも本当にカッコいい! りあこ!

ホンタイジ|30-DELUX The Remake Theater『イエロー』
とにかく好きでした! 世界観の中で生き生きとしている姿が本当に年月が経った今でも記憶に強く残っているし、今でもよくDVDを観ます。

役者・橋本真一は、全ての役を全力で「生きている」

こうして並べてみると、橋本真一という役者はとにかく役の引き出しが多い。それらの引き出しは、おそらく楽に手に入ったものではないだろう。

筆者は、テニミュ時代から彼の役作りを見てきた。橋本の印象を聞かれたら、今も昔も「まじめで、どちらかと言えば少し不器用な俳優」という言葉が出てくる。

橋本は、新しい役を受け取るたびに全身全霊をかけて取り組み、ときにボロボロになりながらも果敢に芝居にぶつかっていく。今彼の中にある「引き出し」は、橋本がそうして一つ一つ、自力で獲得してきたものだ。

そうやって力をつけてきた自信があるからこそ、「メサイア」の主演というプレッシャーの中、小暮洵として全力で「生きる」こともできたのだろう。

2020年1月には、「はじめの一歩」The Glorious Stage!!への出演が決定した橋本。

この舞台は原作漫画「はじめの一歩」の連載30周年を記念してのものだ。

奇しくも同じ30歳を迎えた橋本は、どんな芝居を見せてくれるのだろうか。板の上に体当たりで「命」を描き出す役者・橋本真一に、今後も注目していきたい。

 

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WRITER

豊島 オリカ
 
								豊島 オリカ
							

観劇好きのフリーライター。2.5次元が大好きです。頂いた日々の活力、勇気、心を揺らす奇跡のような感覚に、どうにか恩返しできないものかと願いながら執筆しています。カーテンコールで拍手することと、鼻ぺちゃな犬も大好きです。

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