2022年に始動したメディアミックスプロジェクト「COLOR CROW」。プロジェクト第1弾として上演された舞台「蒼霧之翼」では、男たちの「絆」と「生きる意味」を問う物語、そして多彩なアクションがファンから熱く支持された。今秋には原作小説の発売、舞台第2弾の上演を控えている。
それらに先立ち、まずは映画第1弾となる「COLOR CROW -緋彩之翼-」が9月23日（金）から全国順次公開に。公開初日となるこの日、初日舞台挨拶が開催された。
舞台でメインキャストを務める高本学、設楽銀河、日向野祥、阿部快征をはじめ、映画版で初登場となった近藤頌利、健人、シリーズに出演する湯浅雅恭、杉江優篤、村上幸平、原作を手掛ける内田裕也、監督のヨリコジュンが登壇。MCは、映画ではキャストとして出演、舞台では演出を担当している小谷嘉一が担当した。
“クロウ＝カラス”らしさを彷彿とさせる、シックな衣装で登場した面々。冒頭の挨拶では、近藤が「みなさん暗い色味の服だったので、真っ赤な服でも着てくればよかったと後悔しています」と笑いを誘い、さらに作中でトリッキーな存在感を放つ福丸と大迫を演じる杉江と村上が、自身の演じた役のイケメンっぷりを見どころとしてアピール。序盤から会場はおおいに盛り上がりを見せた。
次のトークコーナーでは、「何度も観たくなる緋彩之翼」をトークテーマに、各々が注目してもらいたいポイントを紹介。本作で主演を務めた高本はチームワークのよさを挙げたほか、「クロウとしても役者としても成長していきたいと思えるような作品」だと本プロジェクトへの期待を語った。
アクションシーンも多かった設楽は、稽古で想定していた間取りと、実際の撮影現場が大きく違っていて大変だったことを告白。「（同じシーンに登場する構成員役の）強面の人たちと仲良く頑張った」ことを振り返った。
阿部とともにもう1組のバディを演じた日向野は、笑える苦労話としてシャワーシーンをピックアップ。シャワーの湯気でレンズが曇ってしまうことが判明し、監督のヨリコジュンから「ごめん祥くん、水で！」と、真冬に水での撮影を敢行するに至った経緯を明らかに。
阿部は「本作で描かれたクロウの過去を覚えておいてもらえると、さらに今後の舞台も楽しめるんじゃないかと思います」と、10月に控える舞台に関してもばっちりアピール。
映画で王子役を演じた近藤の見どころは「ふにゃふにゃした王子」。メイド喫茶でのシーンはほぼアドリブだったと言い「僕が素の状態でメイド喫茶に行くとあんなかんじなんだな、と楽しんでもらえれば」と語った。
アクションシーンがなかった健人は「アクションを頑張っている2人を隠れながら見て、現場を楽しんでいた」という。そんな健人に対して近藤は、緊張している現場で「彼が一発目で噛んでくれたおかげで緊張がほぐれた」と撮影秘話を明かした。
映画でもアクションシーンが光る湯浅は、撮影当時ほぼ初対面だった高本との稽古シーンを振り返り、「カメラアングルを変えるために何度もアクションを当てなきゃいけなかったので、怒っているんじゃないかな」とハラハラしていたと言う。高本は「お芝居とはいえ本気で殴り合うので、本当に痛くて。イラっとはしませんでしたけど、朝からなんでこんなに殴られているんだろうと思いました」と本音をこぼして笑いを誘った。
「イケメン参謀」を強調する杉江は、ここでは福丸のかわいらしさをアピール。最後の爆発後のシーンで映る「鼻の頭のあたりを注目して2回目を観てください」とのこと。福丸同様に濃いキャラの大迫について村上は、「この日で大迫のキャラが決まっちゃうから緊張して現場に入ったら、いきなり台本にもないポーズをやれと言われて…」とポーズを再現。するとすかさず杉江から「自分でやっていましたよね!?」と息の合ったツッコミが入り、2人の仲の良さがうかがえた。
中原裕也名義で原作を担当する内田は、原作者としてなるべく撮影現場に顔を出していたそうだ。なかでも映画冒頭のアクションシーンの撮影日が極寒だったことを挙げ「防寒着をかけたり温かい飲み物をあげたりしていたんですけど、次第にやることがなくなって、最後は自分の身体をくっつけて彼らを温めようとしたんです。そのとき学くんに『それいいです』って拒否られたのが1番のいい思い出になりました」と撮影を振り返った。
監督のヨリコジュンはストーリーの中心となった煉と杏莉の物語を見どころに挙げたほか、「次回があれば全員で温泉に行きたいね」とクロウ4人のシャワーシーンを提案。また、大変だったシーンとしてラストの殺陣を挙げ、CGが入る前提でのアクションの難しさやグリーンスーツでの撮影のシュールさをキャスト陣と共有しあった。
MCの小谷は「僕の目がハートになっているところが見どころです」と作中同様、語尾にハートが飛んでいそうなかわいらしい仕草で見どころを紹介。原作小説が10月7日に発売されることも発表され会場が沸くなか、舞台挨拶は最後のあいさつへ。
高本が「初日舞台挨拶を迎えることができて嬉しく思います。この作品は、絶望から這い上がって、仲間と出会って成長していく物語になっていると思います。明日に向かって頑張ろうと思ってもらえる作品になっていると思いますし、みなさんにそう感じてもらえると嬉しく思います。これから舞台もありますし、映画もまたヨリコさんに撮ってもらえるように頑張っていきますので、応援よろしくお願いします。本日はありがとうございました」とコメント、舞台挨拶を締めくくった。
取材・文・撮影：双海しお
（C）中原裕也・ Ask （C）2022COLOR CROW 製作委員会
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