フクシノブキ初の試みとなるBIRTHDAY&WHITEDAYイベントが2022年3月26日に開催された。2.5ジゲン!!では、さまざまな企画が盛り込まれた同イベント第1部の様子を、たくさんの写真とともに振り返っていく。
(いろいろな意味で)目を逸らすことができない
地下へと続く長い階段を下りると、シンプルに整えられた黒背景の会場へとたどり着く。感染症対策を徹底した場内は、静かながら観客たちの高揚感で満ちていた。
定刻となりMCのかおるが登場。フクシとはこの日が初対面ということで、楽屋で入念な打ち合わせをしていたのだそう。イベントに関するアナウンスの最後に「なんとかフクシさんのトークを活かせるようにしていきたい…」という意味深な一言を残すが、この理由は後々分かることとなる(笑)。なお同イベントは生配信も行っていた。
そしてついに主役が登場する瞬間! MCの呼びかけに対しすぐさま登壇したフクシの様子から、緊張しているのがなんとなく伝わってくる。それもそのはず、対面イベントは彼にとって今回が人生で初体験のことだったからだ。
まずはこの日の衣装をチェック。ホワイトのダメージデニムにピンクのハイカットスニーカー、ストライプ柄のAラインブラウスの上にはホワイトのジレ。清涼さの中に落ち着きと品のあるコーディネートだ。
「子供の頃はずっと兄2人のお下がりを着ていまして、不便はなかったんですけど、この業界に入ってからファッションに対する自我が芽生えました」と、実は学生時代はあまり服装のこだわりがなかったと語る。
序盤のフリートークでは先月の誕生日配信の際に「31歳になったのでサーティーワンのアイスを買ってきて写真を撮りました」というエピソードや、バレンタインデーの思い出を振り返っていく。「今日が皆さんへのホワイトデーのお返しになるといいなと思います」と、同イベントに対する本気度合いも明らかにした。
配信のコメント機能を使い、今後のイベントでフクシに着て欲しい服を募集。その際に正面のカメラではなく、手元の端末に向かって「ホントだ、映ってる、みんな〜」と手を振るフクシの天然行動を見て、冒頭のMCかおるの意味深発言の意図が理解できた(笑)。コメントで寄せられた『王子様系のキラキラ衣装』というリクエストに、フクシは「え、全身、スパンコールってこと?」という斜め上の返答をして会場はさらに盛り上がっていく。
シチュエーションドラマは“キュン”より“爆笑”?
会話も盛り上がってきたところで「誕生日シュチュエーションドラマ」のコーナーへと突入。用意された3つのボックスの中には『場所』『設定』『セリフ』に関係するキーワードが書かれた紙が入っており、それを一枚ずつ引いて、お題にちなんだ即興ドラマを演じてもらう企画だ。
一回戦は『場所:BAR』『設定:残業』『セリフ:よそ見するなよ』を引き当てたフクシ。この3ワードなら「きっとキュンとさせてくれるはず…」と期待に胸が高まるが、まさかの「キッチンの食材、ちゃんとしまった? いや、よそ見すんなよ」と業務連絡的な展開に(笑)!
続く二回戦では『場所:公園』『設定:散歩』『セリフ:髪切った?』に決定。いざ実演となるものの、「髪切った?」のワードがなかなか出てこないどころか『幼馴染のユウジ』や『ポチ』といった登場キャラクターが次々と増えてしまい、キュンとするタイミングはどこへ…? 見ている我々も散歩中に道を見失い、迷宮入りしそうになる。
三回戦は『場所:海』『設定:誕生日会』『セリフ:かわいい』を引き、このセリフを見た時点で「これはもう絶対に大丈夫だ」と確信。しかしドラマの開始とともに再登場する「ユウジ」…それに不穏な空気を感じ始めるが、もう少し見守ってみる一同。ユウジと一緒に誕生日会の準備をするというシチュエーションにまで持っていくが、どんどん雲行きが怪しくなり、最終的にユウジに向かって『かわいい』と発してしまい、会場は爆笑の渦に包まれた。
MC・かおるからは「起承転結もあるけどさ、もっとキュンとするのを想像するじゃん、普通はさ(笑)!」とツッコミが。それもあってか最後にはちゃんと『こっちおいで』『手、繋ごう?』というストレートなセリフを完璧に決め、会場のキュンをばっちりと総取りしていったフクシ。むしろこれまでの茶目っ気ある行動はわざとだったのか…?と疑うほどに見事だった。
芸歴15年、フリーになって約1年が経つフクシ。これまでの活動を年表にして振り返る企画では、ダンスを始めたきっかけや芸能界に入った理由、名前をカタカナ表記にして開運した出来事など多岐に渡って語られた。目を引くファンクラブ名の「ちくわーズの冒険」だが、こちらはペットのハリネズミ『ちくわ』が由来だと判明。かなり臆病なちくわのレアな話がいくつも飛び出した。
ここでしか見ることができない本格ダンス!
イベントも終盤、待ち望んだダンスショータイムの企画へと移る。イベント1部で3曲、2部で3曲と、計6パターンのダンスの振り付けをこの日のためだけに覚え、ファンの目の前で披露する。ダンステーマを「リスタート」とし、自身が昨年の5月にフリーになったことで“再出発を切る”という想いが込められている。
1曲目はトレンチコートをまとい、軽快なターンと歩幅の大きいステップには切れ味があり、1人で踊っているのに彼の存在感が舞台上に満ち溢れていた。
2曲目はガラリと変わり、しっとりと大人な雰囲気に。今度はチェックのチェスターコートに着替え、裾や襟を使った演出を加えながら舞うのが美しく、切なげな表情から目を離すことができない。
3曲目は椅子を使ったパフォーマンスで、自身の抱える葛藤や苦悩から構想しているそうだ。前の2曲よりも軽装な衣装のため、体のラインも強調され、フクシの体幹や軸足のぶれなさ、背中の筋肉の動きがよくわかる。またこの曲では指先の表現方法が多彩で、音ハメのタイミングごとに色っぽくも鋭利にも、見る側の印象を操ってくる。
さきほどまでのトーク中のふんわりとしたフクシのイメージは一瞬で鳴りを潜め、本当に同一人物かと疑いたくなるほど、眼光の強さが踊るたびに増していく。
全曲を披露し終えたフクシからは多くの汗がこぼれ落ちており、3曲を踊るための集中力と体力がどれほどなのかがうかがえる。実はこの振り付けはわずか1週間で習得したというから驚きだ。これは15年という盤石としたキャリアと無二の才能があるから実現できたのではないだろうか。
* * *
真摯でまっすぐ、ちょっとだけ不思議(?)なフクシノブキ。聞けば聞くほど引き出しが多く、深みに嵌ってしまう危険な魅力を持つ。きっと2部でも独自の世界観が展開されていたに違いない(笑)。
ここまで読み進めていただいたかたはきっと、彼のこれからの活躍に注目せずにいられないのではないだろうか。
撮影・取材・文/ナスエリカ
■イベント概要
フクシノブキ「BIRTHDAY&WHITEDAY」イベント
2022年3月26日(土)
東京・アトリエファンファーレ東新宿
出演情報
舞台『弱虫ペダル』The Cadence!
東堂尽八 役
東京・シアター1010/7月5日(火)~7月10日(日)
大阪・COOL JAPAN PARK OSAKA TTホール/7月16日(土)~7月18日(月・祝)
・公式サイト
http://www.marv.jp/special/pedal/
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