映画「文豪ストレイドッグス BEAST」が1月7日、全国の映画館で上映が始まった。神奈川・横浜ブルク13で舞台あいさつがあり、芥川龍之介役の橋本祥平、中島敦役の鳥越裕貴、織田作之助役の谷口賢志、太宰治役の田淵累生、中原中也役の植田圭輔、坂本浩一監督が登壇した。
物語の舞台であるヨコハマでの舞台あいさつ。最初に場を沸かせたのは、谷口だった。「2.5次元舞台をいかに実写の映画にするかと、監督がとても工夫してくれた。『実写でやったるぞ』という気合と、緊張感がかみ合ったいい雰囲気の撮影現場だったと思う。でも、きょうは言う。坂本監督、撮るのが多い。アクション何回やらせるんだよ。痛いし、つらいよ」と訴えた。
「ウルトラマン」の監督としても有名な坂本監督だけに、アクションシーンにはこだわりがある。映画の見せ場の一つで、何度も撮り直したという。谷口の訴えに「『はい、もう1回』というだけですからね。こっちは」と坂本監督も苦笑いするしかなかった。
さらに、谷口は肝心の場面で、田淵が遅刻したことも暴露。田淵は「現場が1時間に1本しか電車がなくて」と言いつつも、「本当に申し訳ありませんでした」とスクリーン前で平謝りした。
映画は、舞台と設定が全く異なる。それだけに、鳥越は「舞台で4年間やらしてもらっているけど、植ちゃんの中也と会話したことがなかった。すごくいい緊張感。映画で初めて話して、すごい新鮮だった。中島敦としても鳥越裕貴としても楽しんだシーン」と振り返る。植田も「ifの世界観。舞台上ではあり得ないかかわり方だった」と言う。映画の撮影は屋外で行われることもあり、橋本も「これまで小屋でしか会ったことない。あの衣装で外に出るのが新鮮だった。なんか不思議な感じがした」と語った。
『文豪ストレイドッグス』は原作・朝霧カフカ、作画・春河35による漫画。2013年1月号の「ヤングエース」で連載が始まり、ヨコハマを舞台に、中島敦、太宰治、芥川龍之介といった実在の文豪の名を懐くキャラクターが繰り広げる“異能”アクションバトルだ。
シリーズ累計850万部(電子含む)。2016年にはアニメ化され、2017年には第1作となる舞台が公演。2018年には劇場アニメーションも公開され、メディアミックスを幅広く展開している。今回、初めて実写版の映画が制作され、1月7日から全国で公開となった。
登壇者のあいさつは次の通り。
芥川龍之介役の橋本祥平
気付けば年が明けて、この映画の初日を迎えた。いよいよ来たなという気持ちでいっぱい。横浜という土地で舞台あいさつができたのはうれしく思う。もっともっとこの先、いろんな展開をして欲しいと思うし、みなさんの声がつながる。
中島敦役の鳥越裕貴
中島敦は年男ですから、勢いを借りて、みなさんと一緒にこの作品を育てて行けたらいい。聖地巡礼もできてしまう。いろんな意味でこの作品と横浜を楽しんで欲しい。
織田作之助役の谷口賢志
織田作之助という人間は、僕にとって大切な役、人間。なんのために僕が演じているかを考えた。僕は誰かに面白いと格好いいとかすごいとか言われたいから演じているのではなく、自分が演じたいからだとわかった。織田作之助は誰かに褒められたい、そういう気持ちではなく、小説家になりたいという思いで生きている。それを許してくれた太宰に感謝している。僕たちの作ったものを愛してもらい、みなさんがあした楽しければいいと思う。
太宰治役の田淵累生
いまの気持ちを何度でも見ていただいて、消化していただければうれしい。
中原中也役の植田圭輔
この作品が映画化され、この地で初日をあいさつしているのは本当に幸せで運命的だなと思う。みなさんの応援があれば、また「もしも」の世界があるかもしれない。
坂本浩一監督
アニメが第4期、舞台も定期的。僕の夢としては実写映画も定期的になるようにみなさんに支援していただけたらいいなと思う。そうすればこのメンバーで参加できる。
(C)映画「文豪ストレイドッグスBEAST」製作委員会
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