ミュージカル「忍たま乱太郎」第12弾 まさかの共闘!? 大作戦!!が10月9日(土)に開幕。初回公演に先立ち実施された公開ゲネプロと取材会の様子をレポートする。ネタバレとなる部分は極力少なくなるように記載するので、安心していただきたい。
本作はミュージカル「忍たま乱太郎」シリーズの第12弾。「謎の最狂忍者隊」が出現したことにより、「ドクタケ忍者隊」が「忍者学園」に協力を仰ぐという、これまで敵対してきた相手と共闘するシリーズ初の展開。
そこに生まれる軋轢や葛藤、そして信頼と絆が心を揺らす。そういった主題に加え、土井先生の壮絶な半生が描かれるという刺激的なエピソードも絡まり、物語は重厚さを増す。とはいえ、原作の「忍たま乱太郎」らしいほのぼのしたやりとりも健在。乱太郎たち忍たまのゆるいやりとりが差し込まれることで、重すぎる空気にはならずとても良いバランスで、次に何が起こるかわからないワクワク感の詰まったビックリ箱のようなエンターテインメント作品に仕上がっている。
冒頭でも説明した通り様々なことが詰まっている作品だ。歌・ダンス・殺陣など、魅せるシーンはもちろん、原作のキャラクター再現度も原作者のお墨付き。縦に長く広がりのある舞台設定はプロジェクションマッピングを利用し、よりリアルに、より立体的に世界観への没入感を高める。そして、本作においては物語の軸が複数あり、重い展開から熱い展開、ギャグシーンのような笑える展開など、そのふり幅が「忍たま乱太郎」らしく誰もが楽しめるようになっている。
土井先生は、乱太郎・きり丸・しんべヱたちが在籍する一年は組の担当教師。彼の半生が描かれているのが本作の特徴。物語にも大きく影響を与え、ただのキャラクターの過去エピソードというものに収まれない“意味”があり、納得感もある。ネタバレになるため詳細は描かないが、観劇中、心臓の鼓動が早くなるような錯覚を覚えた。今後も土井先生というキャラクター像を語る上で、重要な役割を担うエピソードになることであろう。ファンの方は必見かもしれない。
取材会には各キャストと脚本・作詞・演出の竹本敏彰、原作者の尼子騒兵衛が登壇。本公演の意気込みなどを語った。
湯本健一
(六年い組の立花仙蔵:文次郎の態度を注意し、共闘することも意味を問う)
「東京公演は24日まであります。この公演を無事に終え大阪につなげるよう頑張りますので、よろしくお願いします。
今回は新しい仲間を迎え、新しいキャストで東京公演、大阪公演をやっていくんですけど、僕は最初に台本を始めて読んだ時、すごい勢いで読めてしまって、ショーを観ているような感情になったんですよ。躓くことなく最初から最後まで勢いよく読める、そんなショータイムや怒涛を感じられる作品だと思いますので、楽しみを胸に席についていただけたらいいなと思います。初日頑張ります!」
渡辺和貴
(六年い組の潮江文次郎:ドクタケとの共闘に納得ができない熱血漢を好演。)
「カンパニー全員で千秋楽を迎えるよう頑張っていきますので、よろしくお願いします。
どのキャラクターも全員バランスがいいというか、見やすいと思いますので、どのキャラクターのファンの方も楽しめるお話になっていると思います。ぜひとも忍たま好きな方、また、知識がない方も好きになっている作品だと思いますので、劇場に足を運んでいただければなと思います。」
新井雄也
(六年ろ組の中在家長次:無口ではあるが良い具合にツッコミ役として機能)
「12弾開幕ということですが、お客様にご来場いただけたらいいなぁ、と日々頑張っています。
色々あり過ぎて。共闘・土井先生の反省・六年い組の葛藤とか…今までで一番盛りだくさんじゃないかなと思います。そして、新生六年ろ組として怜次と共に頑張っていきますので、よろしくお願 いします。」
坂垣怜次
(六年ろ組の七松小平太:仙蔵と文次郎の諍いを笑顔でフォロー)
「僕たちが楽しんでいればお客さまにもその楽しさは伝わると思います。一公演一公演熱量を持って皆さんと一緒に頑張っていきたいと思いますので、よろしくお願いします。
全ての観に来てくださる、応援してくれる皆さまに、楽しんでもらえるように精一杯やるのみだと思うんですよ。楽しんでもらえるように頑張りますのでよろしくお願いします」
鈴木祐大
(六年は組の食満留三郎:練習中に弱音を吐く伊作を鼓舞して支えていた)
「11弾ではたくさん悔しい思いすることが多く、今回12弾ではみんなで初日を迎えられると思うので、最後までみんなで走り抜けたいと思います。
まったく舞台やミュージカルを観たことない方でも、プロジェクションマッピングなどで圧倒的なエンターテインメントとを感じられる作品になっていると思います。はじめてでも忍たま乱太郎を好きになって頂ける作品だと思いますので、劇場の方でご覧いただければと思います」
反橋宗一郎
(六年は組の善法寺伊作。ドクタケとの関係を結び、信頼を得ていた)
「僕個人としては7弾から出演していて、今回の12弾で忍ミュの半分ほどに出演できるということになっていて、責任をもって演じたいです。今回の 12 弾は自信を持ってお届けします!
原作ファンの方が見てドキっとするシーンもあるし、ミュージカルを見てきたファンの方が見てゾクってするシーンもあるんですよ。原作を勉強していなくても楽しめる作品です。自信がありますので、ぜひ劇場まで足を運んでいただけたら幸いです」
脚本・作詞・演出:竹本敏彰
「まだ手直しをしますが、まずはいい形でゲネプロを終えたということで一安心しています。明日から本番が始まって24日まであります。最後まで怪我をせぬよう頑張っていきたいなと思います」
原作:尼子騒兵衛
「私は竹本先生にご相談をしながら進めていて、今回は裏設定に関わる話なんです。そういう中で、これなら古くからのファンも、またミュージカルのファンも納得していただけるような話になったかと思います」
文:木皿儀隼一/撮影:ケイヒカル/構成:2.5ジゲン!!編集部
(C)尼子騒兵衛/NHK・NEP (C)ミュージカル「忍たま乱太郎」製作委員会
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