「東京ワンピースタワー」とダンスカンパニー「DAZZLE」のコラボレーションによって2018年9月に初演された新感覚パフォーマンス「イマーシブシアター『時の箱が開く時』」が、早くも2019年1月10日 (木)から1月25日(金)まで再演される。開幕に先駆けた、報道陣や関係者向けの公開ゲネプロの様子をレポートしたい。
はじめに、イマーシブシアターについて説明しておこう。
イマーシブ(没入型)シアターとは、「観客が客席に座って、舞台上で展開される物語を楽しむ」という従来の演劇鑑賞のスタイルとは違い、観客自身が物語の一員となって舞台となる会場を歩き回り、見たり触れたりしながら、全身でストーリーを楽しむ体験型の新感覚パフォーマンスのことをいう。
今回、会場となるのは、東京タワーフットタウン内に2015年3月にオープンした「東京ワンピースタワー」。「週刊少年ジャンプ」(集英社)で連載中のアニメ『ONE PIECE』史上初の大型テーマパークで、『ONE PIECE』の世界感を体感できるアトラクションやライブショー、レストラン、オリジナルグッズが買えるショップなどがある。
このタワーの3階から5階のあらゆる場所が舞台となる。『ONE PIECE』のルフィー、ゾロ、ナミ、ウソップ、サンジなどを含む34名の出演者たちが秒単位で同時多発的にパフォーマンスを繰り広げるので、観客は自由にフロア内を動きまわり、物語を楽しむ。
年に一度の祝祭が行われている「トンガリ島」にやってきた観客は、とある事件を目撃し、“麦わらの一味”と一緒になって、謎を解いていく…というあらすじ。
その大きな筋はきちんと追うことができるようになっているが、どこに行って何を見るかは観客の“嗅覚”に委ねられている部分が大きく、観客によって物語の見え方が違うだろう。およそ80分の上演時間で20種以上のパフォーマンスがあるといい(初演よりも10種以上シーンが追加されたそうだ)、1度見ただけでは全てを把握仕切れなかったので、もう一度見たくなる。
ルフィーと一緒にゲームをしたり、サンジが作ったカナッペを食べたり、麦わらの一味とDAZZLEとの迫力あるバトルシーンを近距離で見たり。偶発的に目撃できるパフォーマンス。『ONE PIECE』のキャラクターたちは、そのままアニメから飛び出してきたかと思うほど、よく再現されていて驚いたし、DAZZLEの独創的な踊りを間近で見られるのも嬉しい。
この没入感を味わえる新感覚エンターテイメント、ぜひお見逃しなく。
広告
広告