S.Q.S(スケアステージ) Episode 4『TSUKINO EMPIRE2 -Beginning of the World-』、スケステ4作目となる物語が2019年9月26日(木)初日を迎えた。
今回は、初日に先立ちおこなわれたフォトセッションとゲネプロの様子をたっぷりの写真と共に紹介する。
タイトルにあるように、今回はツキノ帝国を舞台とした2つ目の物語だ。「1」にあたるのは、今年3月に上演された2.5次元ダンスライブ「ツキウタ。」ステージ第8幕『TSUKINO EMPIRE -Unleash your mind.-』。
スケステの主人公であるSolidSとQUELLも出演していたが、メインはSix GravityとProcellarum。SolidSとQUELLのファンはもっと彼らの凛々しい軍服姿を観たいと願っていただろう。
それが叶うのが本作である。
時は、ツキステ。第8幕で描かれたクーデター未遂事件の日=ロスト・エンドから3年後。
人類が暮らす惑星テールに少しずつ平和が戻るなか、新たな問題に直面することになるSolidSとQUELLが所属する第四艦隊の活躍が描かれる。
▲全キャストが集合すると壮観な眺めに
▲ゲストキャラたちの仲良しショット
※ストーリーのネタバレはないが、レポート内には日替わりネタに言及する内容・写真がある。「劇場で観るまで知りたくない!」というファンは、ぜひ観劇後にこの記事を楽しんでもらえたらと思う。
もくじ
劇場に早めに到着&着席を!
今回のスケステは、上演前から楽しむことができる。というのも、キャストが登場する前説VTRが用意されているのだ。
ツキノ帝国の基礎知識のおさらい、ツキノ帝国における戦い方や専門用語などを丁寧に解説してくれるという、初心者にもうれしい作りとなっている。
SolidSとQUELLのファンは前回のツキステ。第8幕でこの世界に触れているが、今回は舞台に登場するのが初めてのSOARA、イブステ以外に登場するのが初めてのGrowthも出演する。
今作で初めてツキノ帝国に触れるというALIVEファンも、しっかり説明があるので安心して劇場に向かってほしい。
VTRでは映像出演の七瀬望(演:沢城千春)がハイテンションで大暴れ。
▲望は本編でも大暴れ……?
ほかにも、ツキステ。からキャストが登場し、かなり丁寧に世界観を教えてくれる。
ギリギリまでグッズトレーディングエリアで粘りたい気持ちも分かるが、今回は早めに着席して前説から楽しむのがおすすめだ。
絆と歌の力、その無限の可能性に心打たれる第1部
ロスト・エンドから3年が経ち、平和な生活を取り戻しつつある人類。
第四艦隊(SolidS&QUELL)の面々は、ツキノ宮殿で執り行われる平和式典のために久々に地上に集まることになる。
緊迫した状況を脱し、ひとまずの平和を手に入れた人類。
SolidSやQUELLの表情もどこか柔らかく、前作のツキノ帝国と違い、この時代が平和であることがうかがえた。
▲チャボくんとレグ。それぞれ愛で方にもキャラクターの個性が出ている
▲ALIVEの肩には青龍が。心獣と美少年の組み合わせは目の保養度抜群
軍人である彼らの活躍を描くストーリーではあるが、その芯にあるのは“歌”と“絆”だと筆者は感じた。
とくに“絆”については、回想シーンも交えて丁寧に掘り下げられている。
SolidS、そしてQUELL。
原作では彼らの出会いからグループ結成までがドラマCDで丁寧に描かれているが、果たしてツキノ帝国という世界ではどうやって“仲間”となったのか。
お互いに命を預け合うほど信頼し合うまで、どんな日々を過ごしてきたのか。
軍人としての彼ら、というよりも、ひとりひとりの人間同士としてその関係性にスポットが当てられていたのが印象的だ。
なかでも、SolidSのリーダー・篁志季(演:日向野 祥)とQUELLのリーダー・和泉柊羽(演:田中稔彦)の関係性に注目をしてみてほしい。
原作での2人の立ち位置と信頼関係、それが見事にツキノ帝国という世界の中に落とし込まれていた。
▲この世界でもやはり2人の付き合いは長い
▲志季が手を伸ばした先にあるものとは……
たとえ原作を知らなくてももちろんこの作品だけで十分楽しめるが、より深く関係性を楽しむには原作の予習をおすすめしたい。
平和の訪れとともにやってくる日替わりネタの恐怖!?
前作のツキノ帝国では控えめだった日替わりネタだが、今回は随所に散りばめられている。
ゲストキャラとして登場するツキステ。組も、今回はシリアスは封印してかわいくておちゃめな部分を全面に出していた。
▲書類を前に渋い顔になってしまう隼
公務に追われる霜月 隼(演:TAKA)は、山のような書類を退治しながらいつもの“始LOVE”発作を起こす。
その傍らには、不在の海に代わり隼のお世話をしながら“始愛”を叫ぶ弥生 春(演:松田 岳)の姿が。
みんな始さん大好きだな、さすが始さん……とついニコニコと観てしまった。
これまで培ってきた関係性のうえに成り立つ和気あいあいとしたやりとりがなんとも微笑ましいのだが、締めにはやはり誰かの犠牲がつきもの。
ゲネプロでは「式典の歌、歌って」という無茶振りに、皐月 葵(演:上仁 樹)が犠牲となった。
歌の披露後、場面転換のためゆっくりと暗転となるなか浮かび上がる、なんとも物悲しいシルエットが忘れられない。
▲久我兄弟とのやりとりに癒やされる水無月 涙(演:佐藤友咲)
▲スケステでも元気いっぱいまっすぐな神無月 郁(演:三山凌輝)
▲年長組の始への愛をニコニコと眺めている長月 夜(演:秋葉友佑)
▲この直後、始への愛を叫びだす弥生春(演:松田 岳)
▲無茶振りがくる気配を察してなんともいえない笑顔を浮かべる皐月葵(演:上仁 樹)
そして、今作の日替わりネタ的メインディッシュが「帝国食堂くべる」だろう。
堀宮英知と瓜二つの見た目をしている堀の宮大地(演:中尾拳也)と、村瀬 大そっくりなお犬(演:小林 涼)が営む食堂にやってくるSolidSに似た面々とSOARA。
▲もはやどこから説明したらいいがわからないが、大がとても生き生きしていたのが印象的だ
ゲネプロでは、即興替え歌ゲームが食堂の客人に課せられ、志季と奥井 翼(演:瀬戸啓太)、世良里津花(演:阿部快征)にそっくり(?)な客人たちがゲームに挑んだ。
お題の言葉を「大きな栗の木の下で」のリズムにあわせて繰り返すだけだった志季のそっくりさんと翼のそっくりさんに対し、里津花のそっくりさんはうまく歌詞をつくって替え歌に成功。
ゲネプロでは里津花のそっくりさんが勝者となり、返しのうまい“中の人(?)”の手腕がうかがえた。
と、ここで終わらないのがスケステ。見学をしていたSOARAにもお犬の“魔の手”が伸びる。
SOARAは実写映画化という形だったため、SOARAの舞台化シリーズは存在していない。そのため、この作品がSOARAの舞台デビュー作となる。
ゲネプロで堀の宮大地の指名を受けたのは神楽坂宗司(演:吉田知央)のそっくり(?)さん。初舞台の心境を歌詞に込めた替え歌を、こわばった表情で披露してくれた。
▲抵抗する暇もなく戦地へ連れて行かれる宗司
このコーナーに登場する顔ぶれも回によっては違うかもしれない。初日以降、誰がどんな日替わりネタで爆笑をさらうのだろうか。ぜひ注目したいシーンだ。
このシーンが終わると、ストーリーは次第にクライマックスへと動いていく。
▲今回カギを握るナトゥーラ家のナトゥーラ・イルディス(演:徳山秀典)
▲アクションもあるのでお楽しみに
▲不穏な空気が漂うツキノ宮殿、一体なにが起きたのか……
アクション、殺陣、宇宙での戦闘シーン……と、息をつく暇がない。
SolidSにQUELL、SOARA、Growthにツキステ。の面々も加わり、正直目が足りないどころの騒ぎではないのだが、人混みに紛れて推しの活躍を見逃した……ということがないよう全神経を眼に集中してテールが迎える結末を見届けてもらいたい。
第2部ライブパートフォトレポート
2時間のお芝居パートでお腹いっぱい……となったところで、超高級スイーツが待っているのがスケステだ。
SolidSの妖艶で挑発的な攻めの楽曲、対照的なQUELLの癒やしと救いを与える守りの楽曲。
攻守のバランスが気持ちいいスケステならではのセットリストが存分に楽しめる。
楽曲の良さを知り尽くすファンに、楽曲を解説してもあまり意味はないだろう。
ペンライトを振りたい気持ちを指先に込めて、必死で切り取ったライブの瞬間を写真で楽しんでもらえたらと思う。
ゲネプロセットリスト
・KARA DA KARA(SolidS)
・COCORO(SolidS)
・Above the best(QUELL)
・小さな世界(QUELL)
・東京LOVEジャンキー(全員)ほか
KARA DA KARA(SolidS)&COCORO(SolidS)
トップバッターはSolidS。挑発的で大人な歌詞の世界観が魅力のSolidSのパフォーマンスは、とにかく艶っぽい。
里津花と翼の腹筋とウエストの細さ、大と志季の足の長さに目が奪われてしまうのも不可抗力だろう。
煽るような歌詞が多いこともあり、歌詞にあわせて客席にも熱っぽい視線を投げてくれる。
Above the best(QUELL)&小さな世界(QUELL)
SolidSから打って変わって、癒やしのメロディーでステージを満たしたQUELL。
優しく温かい楽曲を、繊細な指先の動きや表情で客席に伝えてくれる。
メンバー同士の絆を感じさせる振り付けには、キュンとするファンも多いだろう。
東京LOVEジャンキー(全員)
ライブのラストスパート、ステージに流れる「東京LOVEジャンキー」のイントロでより一層ボルテージが上がる会場。
写真からも、キャストがいかに楽しんでいるかが伝わるだろうか。
ALIVEソロショット
SOARAが舞台に初登場したことで、やっとALIVEがステージ上に揃って立つことができた。
しかも、普段の彼らからするとかなり新鮮な軍服に身を包んでいる。
そこで、最後にGrowthとSOARAの軍服ソロショットを掲載してこの記事を終わりにしたいと思う。
最後まで楽しんでいってほしい。
▲神楽坂宗司(演:吉田知央)
▲在原守人(演:石渡真修)
▲大原 空(演:堀田竜成)
▲宗像 廉(演:植田慎一郎)
▲藤村 衛(演:岩佐祐樹)
▲八重樫剣介(演:石川 翔)
▲衛藤昂輝(演:塩澤英真)
▲桜庭涼太(演:三谷怜央)
S.Q.S(スケアス テージ) Episode 4『TSUKINO EMPIRE2 -Beginning of the World-』は9月29日(日)まで舞浜アンフィシアターにて上演。
【記事に関するお詫びと訂正】
9月27日に公開した本記事につきまして、初掲時の一部表現に誤りがございましたので訂正いたしました。読者の皆様および関係者の皆様には深くお詫びを申し上げます。
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