9月4日(水)、東京・天王洲 銀河劇場にて、「今、僕は六本木の交差点に立つ」が開幕した。
今作は、経済界の風雲児にして、シンガーソングライターである橋本ひろしの波乱万丈な人生を下敷きにした舞台となっている。
初日公演に先立って行われたゲネプロの模様と、キャストを代表し中村誠治郎、有澤樟太郎、定本楓馬、山寺宏一のコメントをお届けする。
※画像一覧に15枚写真あり
▲稲本ふとし役を演じる中村誠治郎
日本とタイ、ふたつの“世界”が交差する――
今作は、橋本ひろしをモデルにした“稲本ふとし”の友人が物語の語り手となり、彼の波乱万丈の人生を描き出していく。
まさにエネルギーの塊といった稲本ふとしを演じるのは、中村誠治郎。試練続きの青年時代に始まり、莫大な富と名声を手に入れながらも苦悩し、やがて音楽活動に目覚めていく様を全身全霊で演じきった。
また時にギターを携え、全編に渡り魂の叫びとも言える楽曲を歌い上げている。とくに表題作でもある『今、僕は六本木の交差点に立つ』を披露するシーンは必見だ。
▲稲本ふとしの友人役と物語の語り手を演じる定本楓馬
稲本ふとしの友人にして物語の語り手を演じるのは、定本楓馬。時代も年齢も軽々と越え、終盤では大企業の社長としての風格を携えながらも、どこか飄々とした雰囲気を持つ男性を見事に描き出している。
セリフのないちょっとした動作にも役柄の年輪を刻み、舞台上で確かなリアリティーとともに抜群の存在感を放っている。
「僕にとって新しい挑戦が沢山あります」とコメントが寄せられているように、ファンにとってもまだ見たことのない彼がそこにいるはずだ。
▲稲本ふとしの地元の友人役を演じる有澤樟太郎（右）
同じく稲本ふとしの友人にして、オリジナルキャラクターを演じるのは有澤樟太郎。稲本とは高校時代からの付き合いで、彼の人生に大きな影響を与える役どころだ。
互いの立場が変わっても厚い友情を築いてきた2人だが、あることをきっかけに、決定的な事件が起こってしまう――。
有澤と中村のやりとりに見える親友同士の絆の深さ、確かさが、そのまま物語終盤への起爆剤となり、大きなうねりを生み出している。
有澤が自身の役を、地に足のついた人間としてリアルに描き出しているからこそ、中村が演じる稲本ふとしもより輝きを放つのだろう。
▲企業家として次々と成功していくが……
さらに今作では、あの山寺宏一が、自身の長いキャリアの中でも「今まで演じた事が無いような役」を熱演。タイを舞台に、思いも寄らない物語を描き出していく。
シリアスな展開が続くなか、相手役の七木奏音との絶妙なやりとりで、ゲネプロながら客席から笑い声がもれる場面も！ やがて日本にいる稲本ふとしの物語と交わり、新たな世界が姿を現す……。
公演は、9月8日（日）まで。この熱量を、ぜひ劇場で味わってもらいたい。
キャストコメント
中村誠治郎
8月頭から稽古が始まり、ここまで本当にあっという間でした。顔合わせでプロデューサーの熱い想いをお聞きしてさらに全体の士気が高まり、ここまで演出の赤澤ムックさんを筆頭にとにかくがむしゃらに、そして緻密に大切に作り上げてきました。
今までやったことのないジャンルの作品だなと思ってはいたのですが、稽古が進んでいくにつれて、僕の想像を更に超える熱い作品へと導いてくれました。橋本ひろしさんというすごい方の人生を生き抜きたい。その想いが作品を通して、少しでもお客様に伝わるよう自分にできることを全てやりつくします。
とにかく全力投球で最後まで駆け抜けたいと思います。ぜひ劇場に足を運んでいただけると幸いです。
有澤樟太郎
今回僕は、オリジナルキャラクターを演じます。主人公に大きな影響を与える1人です。言葉や行動で人に影響を与えることがどれだけ難しいか、今作で改めて痛感しました。
役を落とし込むのに時間を要しましたが、主人公を演じる誠治郎さんと話をし、カンパニーの皆さんと濃密な稽古期間を過ごし、今、本番がとても楽しみです。
矢のようにお客さんの心に刺さる作品にしたいなと意気込んで一生懸命稽古してきました。稽古場の熱量をみる限り、いけると思っています。全8公演、怪我なく全員で駆け抜けます。ご来場、心よりお待ちしております。
定本楓馬
今回の作品は、僕にとって新しい挑戦が沢山あります。悩みに悩みましたが、それも凄く刺激的な時間で、また先輩方の姿を近くで見させていただけることも本当に貴重でした。
この作品を観た後に様々な気持ちが生まれると思いますが、それが皆様を後押しするような何かになれるように全力で向かい、演じていきたいと思います！ どうか宜しくお願いします！
山寺宏一
いよいよ初日です。ほとんどのスタッフ・キャストが初めての方々ですが、稽古を重ねていく中、沢山の刺激を頂き、良いチームになったと実感しています。
特に主演の中村誠治郎君とは、昔から知り合いだった様な気がするくらい(笑)。ご存知の通りイケメンですが、舞台上はもちろん飲んでる時も、彼は主人公「ふとし」そのものです。
僕自身、今まで演じた事が無いような役で不安でしたが、相手役の七木さんのピュアさに引っ張られ、楽しく演じられそうです。若い出演者が多い中、唯一の同世代である久ヶ沢さんにもいつも助けて頂いています。
凄い実業家でシンガーソングライターという実在の人物をモデルにし、さらに二重構造(ネタバレか？)という意欲作。皆さんの心に何か少しでも響くものがあれば幸いです！
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