2018年12月7日から12月16日まで、有楽町・オルタナティブシアターにて「“斬劇『戦国BASARA』蒼紅乱世”『紅』未来への誇り」が上演される。
記念すべき『戦国BASARA』シリーズの15作目となる本作は、初の”蒼紅”二作連続上演。一方の「斬劇『戦国BASARA』蒼紅乱世”『蒼』THE PRIDE」の公演は、12月21日から30日まで。
同じ情景・背景を、伊達政宗の「蒼」と真田幸村の「紅」で各々の武将たちが躍動する。また、初の試みとなる「笑い」に特化した限定オリジナル演目『笑劇』にも注目だ。
今回は、「“斬劇『戦国BASARA』蒼紅乱世”『紅』未来への誇り」の初演前に行われた初日舞台挨拶のコメントとゲネプロレポートをお届けする。
「紅」未来への誇り あらすじ
戦国、群雄割拠の乱世において、第六天魔王・織田信長が腹心である明智光秀の裏切りにより「本能寺の変」で討死。
勢いにのる覇王・豊臣秀吉は、更なる力を求め、一気に勢力を全国へと広げる。
信長を討った明智光秀は、豊臣に敗れ、、、天海として生まれ変わる。
一方、力無き民の為にと、豊臣軍を離脱した徳川家康。
後藤又兵衛を助ける為にと、家康を追撃する黒田官兵衛。
瀬戸内・海戦にて豊臣方・毛利元就の強襲を受ける長曾我部元親。
行方不明の主君・尼子晴久を探す山中鹿之介と、戦国最強の敵を求め意気込む宮本武蔵が出会う。激動する豊臣戦国時代、ライバルである政宗の事を思い、いつの日かの戦いを夢見て、未来を語る、真田幸村。
それぞれが思い描く「未来」へのRoute(選択)が絡み合い、それが紡がれた時、
一つになった想いは、未来をも動かす力となる―――
ダイナミックかつ華麗な殺陣に息を飲む!激動の戦国時代がついに開幕
▲本公演を持って真田幸村役150回を数える松村龍之介。二槍を美しく巧みに操りながら、華麗に敵を倒していく姿は圧巻のひとこと。
▲”蒼紅”二作に出演する山中鹿之助(橘龍丸)。軽快な連結棍棒さばきで観客を楽しませる。
▲ときにコミカルに会場を盛り上げながらも、力強い鉄球さばきで大地を轟かせる黒田官兵衛(伊藤裕一)。
▲今作初登場となる宮本武蔵(西野太盛)は、戦国最強の敵を求め、果敢に戦いを挑んでいく。素直でまっすぐな姿が、観客の胸を打つ。
▲男らしく熱のこもった迫真の演技で魅せる長曾我部元親(白又 敦:右)と徳川家康(中尾拳也:左)。中尾拳也は、今作をもって作品を卒業することが発表されている。
▲明智光秀は、信長を討った後さらなる力を求めて、「天海」として姿を変え名前を変える(瀬戸祐介)。狂気的な強さで敵を圧倒する。
▲艶っぽい輪刀さばきで観客を魅了する毛利元就(小谷嘉一)。
手に汗握る殺陣シーンだけでなく、ときにクスっと観客を楽しませてくれるのも「戦国BASARA」シリーズの魅力のひとつだ。テンポの良いストーリー展開にくわえ、体温が上がるような迫力のBGMや映像によってあっという間に2時間半が経過していた。
12月21日からは、今回の「『紅』未来への誇り」ルート公演とはまた違った展開を見せる「『蒼』THE PRIDE」が開幕を迎える。
彼ら戦国武士たちが魅せる熱い戦いと勇姿を目に焼き付けて、2018年を締めくくってみてはいかがだろうか。
初日舞台挨拶コメント
初日舞台挨拶には、出演者8名のほかに、構成・演出・映像のヨリコジュン氏と企画・原作監修の小林裕幸氏が登壇した。それぞれのコメントを紹介する。
真田幸村:松村龍之介
この紅という作品が、蒼に対していいバトンを送せるよう、全13公演全力で駆け抜けて行きたいと思っています。どうぞ最後まで応援のほどよろしくお願いいたします。
徳川家康:中尾拳也
本日はご来場ありがとうございます。さきほど龍之介が言ってくれたように、1ヶ月に渡って紅と蒼の公演が長期で上演されるということで、「戦国BASARA」としても新しい挑戦です。稽古から新鮮な気持ちで取り組んできました。
今日は新しい「戦国BASARA」を楽しんでいただければと思います。どうぞよろしくお願いします。
長曾我部元親:白又 敦
先に2人が言っていたんですけど、今回は紅と蒼にわかれているのが大きい特徴なんじゃないかなと思います(笑)。
ぼくらは紅なんですけど、稽古の中でも蒼のこと意識しながら作品を作ってきたので、お互いに切磋琢磨してこれたんじゃないかと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
山中鹿之介:橘 龍丸
私は紅と碧の両公演に出させていただくんですけれども、それぞれに見どころと面白みがいっぱいあります。ぜひともみなさんと一緒に「戦国BASARA」をもっともっと盛り上げていきたいと思っていますので、よろしくお願いいたします。
黒田官兵衛:伊藤裕一
今回の作品は8名という非常に少ない人数ではあるんですけれども、とてもバランスの良い座組になったと思っています。相手のことを尊重しながらもちゃんとアイデアも出し合えていた座組で、それも座長の松村龍之介くんが作り上げてくれた空気感だったのかなと思います。
先ほども袖でヨリコさん(演出家)とお会いしたときにすごくニコニコされていたので「どうしたんですか」と聞いたら、「今回はおもしろいよね」と話していたので、自信を持ってお届けできると思います。今日は楽しんでいってください。
毛利元就:小谷嘉一
今回紅で龍之介が座長を務めるのですが、なんと初めての公演で150回を龍之介が迎えるということで、とても記念すべき公演になったなと思います。
そして、今回の「戦国BASARA」では新しく笑劇も加わるということで、また新しい「戦国BASARA」が観られるのではないかなと思います。
7年目にしてまだ新人の感覚でやっておりますが、これからもぜひこの作品の応援をよろしくお願いします。
宮本武蔵:西野太盛
「宮本武蔵」という新しいキャラクターが加わるということで、ワクワクしているんですが、宮本武蔵らしくがむしゃらに全力で頑張っていきたいので、どうぞ応援よろしくお願いします!
明智光秀/天海:瀬戸祐介
ご来場ありがとうございます。全体のことは先輩方がお話してくださったので、個人的なことを言いますと、今回はその後の明智光秀が描かれていて…なんのその後なのかは舞台を観ていただきたいんですけれども(笑)。
その明智光秀があるひとつの答えを出すので、その答えに注目して、演じていきたいし観ていただきたいなと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
構成・演出・映像:ヨリコジュン
今日はありがとうございます。今回のセリフの中で「ライバル」というキーワードがあるんですが、同時に稽古を進む中で紅も蒼も良きライバルとして高め合って稽古を進めてこれた作品だと思っています。
「なんでぼくたちはこんなに頑張っているんだろう?」と思うことってよくあると思うんですが、そんなことが思い出せるような作品の内容になっています。スタッフ一同ディスカッションしながら作品を作ってきたので、今日は楽しんでもらえたらと思います。
企画・原作監修:小林裕幸(CAPCOM)
みなさん本日は起こしいただきありがとうございます。今回新しい試みをしようということで、2本連続上演という無謀なチャレンジをして、ヨリコさんに多大なる負担をかけました。
いま蒼は絶賛稽古中なのに紅はは本番っていう大変なことをすごくやってもらっているですけど、すごく素晴らしい作品が2本出来上がっていると思います。
そして共通で出ている龍丸くん(山中鹿之介役)は、これから稽古と本番を繰り返すという過酷な状況になっていますが、ヨリコさんのアイデアで笑劇という変わったものをしようということでさらにみなさんの負担になっているという(笑)。来週の木と金しかやらないんですけど、すごい面白い演出とみなさんのアドリブも効いてかなり面白い笑劇になっています。すべてを観ることはできないかもしれませんが、ぜひDVDで観ていただければと思います(笑)。
今回、紅チームと蒼チームがいい意味で刺激しあって、ひとつの大きな物語が真田幸村を主人公に出来上がっていますので、どうぞよろしくお願いいたします。
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