舞台「Go Forward!」の出演者がプロ選手とのラグビー練習を行った。
6月5日(月)は石井清選手と、5月17日(水)、23日(火)に稽古場で指導した井波健太郎選手が、そして6月6日(火)は石井選手とサポートスタッフの岸洋一さんがキャスト陣にパスの出し方やタックルの仕方を含めたラグビーのテクニックを享受。2日目の練習の最後は10分ハーフのゲーム形式の実践で泥にまみれ、汗を流した。
2日間の練習を終えた直後に、主人公・酒田公男役の兼崎健太郎と、酒井の右腕的存在として活躍する3年生・司馬史記役の小笠原健に、稽古の様子とラグビー練習のこと、本作の見どころについて語ってもらった。
酒田公男 役:兼崎健太郎
――6月に入り、本番の日がどんどん近づいています。稽古は順調ですか?
そうですね。稽古が始まる前は、ラグビーのことをほとんど知らなかったので、ラグビーについてどれだけ勉強できて、どんな舞台になるのかもわからなくて不安もありました。でも、ちょっとずつですけど、今は本番を想定して稽古をすることができているので、共演者の方も含めて、みんないい感じでやれてるんじゃないかなと思います。個人的には役柄的に出番も多いので、今は楽しみ半分、不安半分という感じですね(笑)。
――スポーツを題材にした作品ということで、演技とスポーツの両方が見どころだと思いますが。
はい、スポーツの部分もかなり重要になっています。“ラグビー”というスポーツを舞台の上で表現しますので、演出の伊勢(直弘)さん、そしてラグビー経験のある出演者もいますので、そういう方たちの力を借りて、見応えのある舞台になればいいなと思っています。
――2日間、プロの選手を招いて、グラウンドでの練習が行われました。
ありがたかったですね。タックルの仕方とかパスの出し方とか、基本的なことも含めて、細かいところまで全部教えていただいたので、お芝居の中にリアリティーをより盛り込めるんじゃないかと思っています。技術面だけじゃなく、ラグビーに向かう姿勢も学ばせてもらいました。
――舞台を楽しみにしている人に見どころとメッセージをお願いします。
はい。本当にほとんどラグビー経験者がいない中で、みんなで力を合わせて1チームでここまでやってきたので、みんなのチーム力を舞台上で表現できればいいなと思っています。そして、ラグビーを知らないお客さんにもこの舞台を見て、「ラグビーって楽しいスポーツなんだ」ということを知ってもらえたらうれしいです。
司馬史記 役:小笠原健
――本番が近づいてきましたが。
テニスとかバスケとか野球とか、スポーツを題材にした舞台作品はこれまでにもたくさん上演されてきていますけど、ラグビーというのはなかったんじゃないかなって思うんです。もちろん人気のあるスポーツですけど、ルールとかを知らないという人も多いんじゃないかと思うんですね。なので、この舞台を見てもらって、泥臭い友情とかも含めて、ラグビーを真剣に頑張っている人たちがいるんだよっていうのを多くの方に知ってもらいたいです。ラグビー自体の良さもしっかり伝えたいです。
――体と体のぶつかり合いがあって、パスでボールをつないでいくという、仲間との絆や結束力が感じられるスポーツですからね。
そうなんです。お客さんはもちろんですけど、ラグビー関係者の方が見に来てくれたときに、『ありがとう!』って言ってもらえるくらいの作品にしたいですね。
――そういう意味では、2日間のプロ選手による直接指導は得るものも多かったのでは。
はい。本物の方々なので、『これ、表現に生かせるな』ということがたくさんありましたし、パス練習だけじゃなく、ゲーム形式で体験できたことで、『こんなにキツいんだ!』っていうのもリアルに感じました(笑)。芝居の中でも“疲れた”という場面もあるので、実際に体験できたことで、そのシーンの表現はかなりリアリティが出てくると思います。
――演じる司馬は唯一の3年生で、酒田先生の右腕という存在ということで、お芝居においても重要なポジションに。
年も1番上だし、年齢も酒田先生役の兼崎さんに1番近いので、そういう意味では、演じやすいんじゃないかと思っています。
――楽しみにしている方に、見どころを含めたメッセージをお願いします。
ラグビーに興味を持って観に来られる方には期待を裏切らないようにしたいと思いますし、全然ラグビーのことを知らないという方にも「すごい!」って言わせられるように頑張ります。本番まで1週間ちょっとですが、みんなで一丸となって取り組んでいますので、大いに期待していただいて、初日いいスタートを切れるように頑張りますので劇場に来ていただけたらと思います。
公演は6月16日(金)~22日(木)に東京・かめありリリオホールで行われる。
(C)花形みつる/ポプラ社
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