eeo Stage comedy コントライブ『区立すーぱーうるとらスゲェふぁいやーこんと小学校ざ・ふぁいなる』が8月31日(水)に東京・スクエア荏原ひらつかホールで開幕し、ゲネプロレポートと舞台写真が到着した。
劇場に入ると、どこか懐かしさを感じる教室のセットが目に入る。時間割、ランドセル、机、学級のおたよりが貼られた掲示板…。小学生時代に思いを馳せているとチャイムが鳴り響き、開演15分前を知らせる。
ステージには田邊俊喜、萩原成哉、図師図師光博、五十嵐啓輔、上遠野太洸、中林登生(円神)、A.rik(円神)、堀田竜成、白間太陽、秋葉友佑、鵜飼主水が登場、開演15分前からスタートする始業前のホームルーム(大喜利)が繰り広げられた。
このホームルームでは毎公演決められたテーマに沿って、公演ごとに異なるキャスト陣がアドリブで大喜利を行う。開演前からすでに『す小』が始まっている。ゲネプロでは11名が登場したが毎公演変わるので、劇場で要チェック。
ホームルームが終わるといよいよ授業(本編)へ。まずは生徒全員で校歌斉唱。16名のキャスト陣が勢ぞろいして、いい声で合唱する姿は必見&必聴。校歌斉唱の途中には、ペアによる歌唱シーンもある。
校歌斉唱が終わり、「今日の試合、絶対に負けられない戦いだ」という田邊俊喜のセリフとともに始まったのは、合コンに挑む男性たちによる作戦会議の様子をサッカーに見立てて描いたコント「合コン」。対して、この男性たちと合コンをする女性側の様子を描いた「合コン2」も続けて披露。いい男をゲットするため、女性陣も作戦会議を行うものの、お互いを蹴落とそうと足の引っ張りあいが行われ…。
また、「バドミントンの王子様」では、バドミントンダブルスの決勝を舞台に、エリート校のペアと弱小校のペアが対決。
弱小校の2人がぶつかりあいながらも真の友情に目覚め、エリート校のペアに挑むという熱いストーリーが見られる。もちろんコントなので、ただスポーツドラマが描かれるわけではなく随所にツッコミどころ満載。
また、「ミュージカル浦島太郎」では、浦島太郎の物語をなんとミュージカル&ラップバトルで表現。オリジナル要素をふんだんに盛り込んだ内容になっており、このテンポ感は『す小』ならでは。
真剣にミュージカル&ラップ&ダンスを披露するキャスト陣を堪能できる。
また、「ぽ星人」では、母音が“お”の単語がすべて“ぽ”に変換されてしまう星で起きたラブストーリーが展開。“ぽ”になっていること以外は普通のラブストーリーなので、恋物語に思わず胸キュンとなるかも。
キャスト全員が総出演する「ヤンキーと野球と青春と」では、野球部を舞台に、暴力事件により野球を辞めた少年たちとそこにやってきた暴力教師、野球部を潰したい先生たちの青春ストーリーを楽しむことができる。ほろりとさせる本格的な芝居に加えて、『す小』らしい展開もあるので最後まで見逃せない。
演出・脚本を担当する田邊俊喜、萩原成哉が手掛けたコントはどれもおもしろく、“すべて”が見どころ。
「バカになれる天才であれ。」をキャッチコピーに掲げ、「役者がコントをする」というコンセプトを持つ『す小』。
役者ならではの高い演技力が芝居やコントのクオリティを高めており、2時間という公演時間を感じさせないほどにあっという間のコントライブになっている。
芝居や歌があまりにうまく、コントであることを忘れて見入ってしまう瞬間もあるはず。コントの演目によってはさまざまな衣装を身に着けたコントを見せてくれるので、終始目が離せない。
これまで『す小』を楽しんできた方も、今回が初という方も、誰もがただただ笑いながら、そして時に感動し、最終的には楽しめるコントライブになっている。
“ざ・ふぁいなる”と銘打たれているように、今回は『す小』集大成の公演だ。
同公演は、「バカになれる天才であれ。」をキャッチフレーズに、小学生の遊びのような無邪気なビジュアルで、大人が本気のコントを魅せる。2021年8月に第1弾が上演され、今作は第2弾。公演は9月4日(日)まで行われる。
(C)2022 『区立すーぱーうるとらスゲェふぁいやーこんと小学校 ざ・ふぁいなる』 /eeo Stage
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