フリーカル『YAhHoo!!!!』2022が5月11日、東京・池袋のあうるすぽっとで開幕。初日に先駆けて行われたゲネプロ公演の舞台写真とコメントが到着した。
主宰・作・演出のキムラ真は「この物語は11年前に実際に起きた出来事から生まれて、舞台は福島県浪江町です。2010年の浪江町の人口は約2万人だったそうで、今は約2千人、10分の1になってしまっています。2018年にこの物語をやろうと決めて、柏木佑介を座長として一緒に5年間必死に行動を起こしてきました。目標は浪江町でこの公演をやる、お祭をやることです。そして浪江町2千人の方に実際に観てもらう。そうすればそれが広がって全国から2万人が浪江町に来るんじゃないか。その時に今まで言い続けたことが形になるのではないか。『どうしたら人間がこの場所に戻ってくるんだろう』、それを目的として、この公演をやっています」と、物語の舞台となる福島・浪江町への思いを語る。
「そして新しい目的、その先をしっかりと見ています。まだ僕の中だけで何も決まっていませんが、東京の劇場でこの形で上演するフリーカル『YAhHoo!!!!』はこれが最後になるかもしれません。次は違う形で、僕はその先を見たくなっていますのでぜひお見逃しなく。そしてそれが実際にかなった時に、大きな花火を浪江町で見られたら最高だなと思っております」と未来を見据える。
ヤンスケ役を務める座長の柏木佑介は、「初日を迎えることができました。新しいメンバーも参加してくださって、変わったものもありますが変わらなかったものもたくさんあります。5年目ですが良いものを引き継ぎ、新しいものを得てパワーアップして進化し続けているなと思っています」とコメント。
続けて「初演からあえて言っていませんでしたが、ぜひ前説から観ていただきたいです。この物語は前説である方が登場します。そのある方が皆さんと一緒に浪江町に行くところから物語が始まっています。お時間がよろしかったら開演7分ほど前にお席についていただけると、より楽しめると思います」とし、「この物語は明るいお話です。愛のあるお話です。人間は福島のことが大好きで、動物はご主人様が大好きで、人間は動物のことを忘れていないし、家族愛や夫婦愛、色んな愛情が詰まっている作品です。たくさん汗をかき、たくさん心の叫びを伝えて、たくさんの熱量でお届けします。劇場に足を運んでくれたら嬉しいです」と呼びかけた。
同舞台は、ナイスコンプレックス初のオリジナル音楽劇として誕生し、今回で4度目の上演。東日本大震災の原発被害により強制退去させられた福島・浪江町を舞台に、妖怪なってもなお人間を待ちつづける動物たちと、戻りたくても戻れない人間たちの葛藤を音楽劇とお祭りでにぎやかに描く。
キャストは柏木佑介をはじめ、浅倉一男、富田麻帆、なすび、三上俊、足立英昭、安孫子宏輔、伊藤寧々、林千浪(爆走おとな小学生)、竹内心、駒津柚希、岡村さやか、赤眞秀輝(ナイコン)、濱仲太(ナイコン)、丈ら。
公演は5月15日(日)まであうるすぽっとで行われる。
カメラマン:鏡田伸幸
企画・制作:ナイスコンプレックス
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