日本映画史に残る『幕末太陽傳』を生んだ夭逝の天才「川島雄三監督生誕100周年プロジェクト」として、舞台「幕末太陽傳 外伝」からキービジュアルおよび崎山つばさのコメントが発表された。
今回は、本作のキービジュアルを2種類解禁。主演・佐平次役の崎山つばさによるソロカットのキービジュアルとなっており、どちらも対象的な表情のカットとなっている。
さらに、物語のナビゲートを担う語り部として、落語家で今年9月に真打ち昇進が決定している柳亭小痴楽、イケメン落語家としてメディアにも取り上げられている春風亭昇々の出演が決定したとのこと。
本作は、川島雄三監督生誕100周年企画として代表作である異色コメディ映画で日本映画史上の名作の1本「幕末太陽傳」を舞台化したもの。
キービジュアル
崎山つばさのコメント
語り継がれてきた伝説の映画を今、舞台で表現することにプレッシャーはありますが、物語に出てくる「佐平次」という人間を自分らしく生きて生きて生き抜こうと強く思います。今作が僕の舞台初主演となりますが、今まで舞台で教えてもらったことを全て出し、そしてまた新しい自分も見つけられるよう全力で臨みます。
観に来て下さったお客様が余韻で劇場に居残りたくなる。そんな作品にしたいと思います。
あらすじ
物語は文久2年(1862年)の江戸に隣接する品川宿。お大尽を装って遊郭旅籠の相模屋で豪遊した佐平次は、金がないのを若衆に打ち明けると居残りと称して相模屋に長居を決め込み、下働きから女郎衆や遊郭に出入りする人々のトラブル解決に至るまで八面六臂の活躍をし、果てはこの旅籠に逗留する攘夷派の志士たちとも渡り合う。川島雄三監督生誕100周年プロジェクトについて
川島雄三監督生誕100周年プロジェクト ロゴ 2018年2月、川島雄三監督が生誕100周年を迎えました。川島監督の代表作であり誰もが認める傑作『幕末太陽傳』。半世紀経ても色褪せないこの至高の傑作を、2012年、日活創立100周年を記念して、最新技術によってデジタル修復を行い銀幕に甦らせました。その後、2015年には江本純子演出により舞台化され、そして2017年には宝塚歌劇団・雪組にてミュージカル化され大成功を収めました。
いよいよ2018年、川島監督生誕100周年のこの記念すべきタイミングに、次の100年に向けて、まずは落語へとステージを変えて甦らせ、『幕末太陽傳』と「映画監督 川島雄三」を更に多くの人々に届けていきます。暗いニュースや気分が良くない情報が簡単に拡散されてしまうこの現代に、「地獄も極楽もあるもんけぇ、俺はまだまだ生きるんでイ」と、颯爽と時代を駆け抜ける軽やかさと力強さを佐平次を通して見つめてもらうきっかけにしていただけたらと思います。川島雄三監督生誕100周年プロジェクト公式特設ページ
http://www.nikkatsu.com/news/201806/002959.html川島雄三プロフィール
川島雄三 巨匠・今村昌平を育て上げ、51本の映画を生み出した夭逝の天才
1918年(大正7年)2月14日、青森県むつ市に生まれる。明治大学文芸科へ進み、映画研究部所属。
1938年、松竹大船撮影所助監督採用試験に合格。1943年、監督となり喜劇や風俗映画を多数製作。
助監督だった今村昌平を育て、フランキー堺と名タッグを組んで『幕末太陽傳』など傑作を連発し、芦川いづみの才能を見出しデビューを助けた。松竹、日活、東宝、角川と映画会社を渡り歩き、数々の名作を日本映画界に残し、1963年6月に若くしてこの世を去る。享年45歳。
映画『幕末太陽傳』(1957) 「オールタイム・ベスト 映画遺産200日本映画篇」 第4位
落語をモチーフにした、痛快エンターテイメント時代劇時は、幕末、文久 2(1862)年。東海道品川宿の相模屋という遊郭へわらじを脱いだ佐平次(フランキー堺)は、勘定を気にする仲間を尻目に、呑めや歌えの大尽騒ぎを始める。しかし
この男、なんと一銭も持ち合わせていなかった…。
居残りと称して、相模屋に居ついてしまった佐平次は、持ち前の機転で遊女や客たちのトラブルを次々と解決していく。遊郭に出入りする攘夷派の高杉晋作(石原裕次郎)らとも交友を紡ぎ、乱世を軽やかに渡り歩くのだった。
監督:川島雄三 脚本:川島雄三 田中啓一 今村昌平
出演:フランキー堺 南田洋子 左幸子 石原裕次郎 芦川いづみ
(1957 年/モノクロ/110 分/スタンダード・サイズ/©日活)広告
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