A New Musical「ゆびさきと恋々」の取材会が5月21日(金)に実施され、豊原江理佳、前山剛久、林愛夏、青野紗穂、池岡亮介、上山竜治、演出・田中麻衣子が登壇した。
取材会では、全キャストがそれぞれの心を歌い上げる同作のハイライト「わたしの手・あなたの手」が初披露。それぞれの思いがキャストのソロパートによって重なり合い、一つになって呼応するナンバーとなっている。
囲み取材では、前山は「この作品をミュージカルにすると聞いた時には映像の方が良いのでは? と思いましたが、心の声を表現できるミュージカルという形でやることにすごく意味がある」とし、「この作品は個性を大切にするということ、一人一人がすばらしいことを伝えていて、本当に全ての人に届けられるものであり、SDGsを実現する作品になっている」と作品の魅力を明かす。
また、聴覚障害のある女子大生・雪を演じる豊原は「聾者(ろうしゃ)の役を演じてみて、最初は不自由なものなのかと思っていましたが、日々手話の練習や稽古を重ねて雪というキャラクターを知るうちに、全然そんなことはないと思いました。一つの個性であり、その個性がすばらしくて、個性と個性が引かれ合うという温かい話」と語る。
「原作は120万部を超えるヒット作ですが、読んだときは本当にきゅんきゅんしました。実際演じてみるとキュンとしすぎて照れてしまうほどですが、人と人との思いがつながること、心の声を歌で表現することを是非劇場で観ていただきたいです」と呼び掛けた。
田中は「聾者が主人公のミュージカルということで、もちろん難しいことはたくさんありましたが、とにかくいろんなことを、本当に当事者のことを分かることはできなくても、知ろう知ろうと、わかろうと日々想像することしかできない。でもその想像力が一番大切なことだと思っていて、稽古場でも皆とコミュニケーションを取りながら毎日努力しています」と思いを明かした。
同舞台は森下suuの「ゆびさきと恋々」が原作。聴覚障害がある女子大生・雪(豊原江理佳)と世界を飛び回る先輩・逸臣(前山剛久)が、手話を通じて心と心が繋がりあう中で、互いに惹かれ合うというラブストーリーだ。
公演は6月4日(金)〜13日(日)に東京・本多劇場で行われる。
※記事初出時、一部情報に誤りがありました。訂正してお詫び申し上げます。
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