ミュージカル『スリル・ミー』が4月1日、東京芸術劇場シアターウエストにて開幕。舞台写真と田代万里生、新納慎也、成河、福士誠治、松岡広大、山崎大輝、演出・栗山民也からコメントが到着した。
1920年代にアメリカ・シカゴで実際に起きた事件をベースにした心理劇ミュージカルとして、2005年にニューヨーク、オフ・ブロードウェイで開幕以降、世界中で上演され続けている『スリル・ミー』。
日本では2011年に小劇場からスタート。演出は栗山民也。日本初演から10年目の今年は、田代万里生(私役)と新納慎也(彼役)、成河(私役)と福士誠治(彼役)、松岡広大(私役)と山崎大輝(彼役)の3組6人が出演。男2人とピアノ1台のみで舞台が展開されていく。
公演は、東京芸術劇場シアターウエストにて5月2日(日)まで、5月4日(火)・5日(水)に群馬・高崎芸術劇場スタジオシアター、5月15日(土)・16日(日)に愛知・ウインクあいち大ホール、5月19日(水)~23日(日)に大阪・サンケイホールブリーゼで行われる。
撮影:田中亜紀
田代万里生 コメント
個人的には10年前の初演から、劇中の台詞「5度目の正直」ならぬ「5度目の出演」となります。作品のモチーフは今から97年前の1924年にシカゴで起きた事件。終身刑プラス99年の懲役と判決された2人ですが、もうすぐ本当に99年を迎えるということもあり、演じていて今回はよりリアルに感じています。再び「私」として舞台に立てること、そして栗山民也さんの演出のもと、超人・新納慎也さんと再びペアを組める奇跡に感謝して、皆さまに最高の『スリル・ミー』をお届けします。
新納慎也 コメント
9年ぶりの僕と万里生のペア、そして日本初演10周年を迎える記念すべき『スリル・ミー』がとうとう開幕しました! まさか4回目の『スリル・ミー』ができるなんて思っていなかったので本当にありがたく思っています。しかも相手役が初演と変わらずに万里生で、あの時を再現するかのように、そしてあの時を超えるかのように2人で日々切磋琢磨して頑張っています。僕ら二人が『スリル・ミー』を演じていることを感慨深く思って観てくださるお客さまも多いと思いますが、純度100%、最初にできた純正ver.1.0.0が僕らの『スリル・ミー』です。その後、色々な方が『スリル・ミー』を演じ、ペアによって見え方違ったり、別作品に見えたりすることもこの作品の魅力ではあるのですが、これが純正品だと誇りを持っています。10年前、稽古の始めに演出・栗山民也さんが開口一番でおっしゃった「これは壮大なる愛の物語だ」という言葉を大切に、10年経っても追及し続けています。この作品ほど劇場で観られて良かったと思える作品はないと思いますので、ぜひ劇場でしか体験できない緊迫感を味わいに来てください。
成河 コメント
待ちに待ったこの日、とうとう開幕しました。2年前に演じた時とは情勢も違いますが、お客さまとどのような時間が共有できるのだろうとすごく前向きにわくわくしています。劇場内しっかり対策しているので感染症対策的には安全ですが、演劇的にはとても危険な場所を用意しましたので、人間が危険に身を置く、ということをお客さまも一緒に体験していきましょう。
福士誠治 コメント
2年前演じた『スリル・ミー』。今回また新しい『スリル・ミー』が出来上がったと感じております。成河くんという「戦友」とまた出会えたことはとても嬉しく財産です。3組の色々な『スリル・ミー』が繰り広げられますが、まずは自分たちの世界を作って、演劇の楽しさやお客さまとの一体感、『スリル・ミー』ならではの緊張感を味わっていただけたら嬉しいなと思います。
松岡広大 コメント
初日、無事に開幕しました。「私」役の松岡広大です。個人的には本当に色々とまだまだだなと思うこともありますが、本日できる限りのことをお客さまに向けて、そして「彼」に向けて存分に演じられたと思います。これからも慢心せず、邁進していきたいと思いますので、どうかどのペアも愛していただけたらと思います。
山崎大輝 コメント
無事初日を終えることができまして、今までで一番緊張する作品でした。今回、やれる限りのことはできましたが、もっと詰めていくことはたくさんあるので、今作ったものをさらに突き詰めていきたいと思います。ここから約1カ月以上ありますが、どのような風に僕たちのペアが進んでいくのか、ぜひ皆さま気にしてくださると嬉しいなと思います。
演出:栗山民也 コメント
あぁ、10年続いたんだ。老朽化で取り壊しになる寸前の麻布にあった「アトリエ・フォンテーヌ」、その100席ほどの何もない空間が、私たちの初演の劇場でした。ピアノが1台、とにかく2人の俳優とピアノを弾く音楽家だけで、とても豊かでとても危険な世界が創れると勇んではじめた作品です。あっという間に10年が経ちました。そして本日、3組それぞれの公演の初日が無事開きました。3組といっても、どこか違った三様のドラマですが。舞台ってライブだから何が起こるかわからないね、とはよく言われることですが、その時その場所に居合わせたことの奇跡だけを信じるしかありません。それがなんと心躍ることか。人と人が出会い、ぶつかることで起こるその時だけのスリルを、全身で体験してください。このコロナでの荒涼とした状況が続く中、人間であることを忘れないために、私たちの中に住む無数の感情だけはしっかりと動かしましょう。
公演概要
■タイトル
ミュージカル『スリル・ミー』
■日程・会場
2021年4月1日(木)~5月2日(日)
東京・東京芸術劇場 シアターウエスト
2021年5月4日(火)・5日(水)
群馬・高崎芸術劇場 スタジオシアター
2021年5月15日(土)・16日(日)
愛知・ウインクあいち大ホール
2021年5月19日(水)~23日(日)
大阪・サンケイホールブリーゼ
■出演
田代万里生(私役)×新納慎也(彼役)/
成河(私役)×福士誠治(彼役)/
松岡広大(私役)×山崎大輝(彼役)
■ピアニスト
朴勝哲、落合崇史、 篠塚祐伴
■スタッフ
原作・脚本・音楽:Stephen Dolginoff
翻訳・訳詞:松田直行
演出:栗山民也
■公式HP
https://horipro-stage.jp/stage/thrillme2021/
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