6月28日（金）から全国18館のスクリーンで拡大公開中の劇場版「パタリロ！」。
その“小ヒット”を祝うため、7月10日（水）にTOHOシネマズ新宿イベント会場で行われた叱咤激励上映会の公式レポートをお届けする。
登壇者は、主演のパタリロを演じた加藤諒、舞台「パタリロ！」シリーズから全てを手掛けている小林顕作監督、俳優であり、本作の脚本家・池田テツヒロ。
さらに、上映会を記念し、タマネギ帽子を入場者特典としてプレゼント。『劇場版』初の生コメンタリー上映では、映画についてのトークに加え、【一夜限りの無礼講】として観客が登壇者へ作品に対する叱咤激励の声が飛んだ。
約400人の観客が本作の鑑賞を待つなか、会場に挿入歌「ビバ昭和！ビバ花とゆめ！」のBGMが鳴り響いて上映会はスタート。
姿を現したのは、イベントの進行役を務める小林顕作監督。
小林監督は「今日は皆さん！ 叱咤激励上映会にお越し下さり誠にありがとうございます。今日もなぜか司会を務めさせていただきます。司会ですが、監督の――監督のぉ小林顕作でございます。」と監督を強調した小ボケを披露。
事前アンケートでわかった“本作を初めて観にきた”という方へ向け、「おかしいよ〜（笑）。なぜなら今日はゲストの2人を含めしゃべりっぱなしですよ！？ それから皆さんも黙ることを禁じます！（笑）家でくつろいでみているように家感丸出しで観ること！」と注意喚起する場面も。
そのあと、「シラナイ世界」のBGMが流れ、主演パタリロを演じた加藤諒と脚本家の池田テツヒロが登壇。
加藤は「本日は叱咤激励上映？ に、お越しくださりありがとうございます。皆さんから叱咤激励を浴びながら映画を一緒に観たいなと思います。見るとコスプレしている人もいますね！ 今日は楽しい上映会になると思いますのでよろしくお願いします。」と挨拶した。
池田は「こんな脚本書いてしまって申し訳ないです（笑）。今日は怒られに来ました。私だけの責任じゃないのですが、怒られるようなシーンがたくさんあると思いますので、遠慮なく怒ってくださいね」と笑いを誘った。
今回の“叱咤激励上映”の“叱咤”を提案した池田は「だってひどいものね、この作品！（笑）大おふざけ映画だよ。マスコミ試写会に行った時に評論家の方々がすごい顔して『なんだこの映画は』って感じでね。だから、怒られようと思ってこの上映会を考えました。」と話し、小林監督が「その評論家たちみんなセンスないけどね（笑）。」と皮肉交じりの小ボケをかました。
また、上映会について加藤が「今日は思うままに感じたこと声に出していいんですよね？」と問いかけ、「そう、だからイラっとした場面があったらまず言えるのは『金返せぇ！』『スッベてるぞぉ』って言っていいです」と、ボケを折り込んだ小林監督。
「あと監督！ 私BLのシーンはあまり過激に書いてないので、先に見たときに『やめろぉ！乳首やめろぉ！』って思いましたよ。」と池田が小林監督に本音を吐露した。
小林監督は「逆に『もっと、もっとぉ』って声があるかもしれない」と語り、和気あいあいな場面を見せた。
また、原作者・魔夜峰央先生からの手紙が届いており小林監督が代読。
内容は、「諒君は何もない部屋にバスタオルを一枚敷いて横になった上に、さらにバスタオルを一枚かけて、年中それで生活しているそうです。おかしな奴だと思いましたが、地球外生命体が人間に化けようとして化けきれていないのかもしれないと思うと、納得がいきます。魔夜峰央」とあった。
それに対し、加藤は「えぇ〜！？ 短い！？ しかもミーちゃん先生直筆じゃなくて（パソコンで）打ってるんですね。」と魔夜節炸裂の手紙に驚いた様子。
「そんな先生からスタッフ一同含めプレゼントがあるそうです」小林監督の言葉と共にかごに入ったサプライズプレゼントが。
池田が加藤へ贈呈したが、池田はプレゼントを見ながら「なにこれ？ よくわからないよ〜。」と不思議そうな顔。
プレゼントされたのは卵が大好きとして有名な加藤へ、産まれたばかりという【巨大なダチョウの卵】だったのだ。
加藤は「えぇ！？ まってまって！ これチョコレートじゃないんですか？ 本物？ 重〜い（笑）。」と驚きながら喜びの顔を見せた。
そのまま卵を持ってフォトセッションが開始。
加藤が撮影中、「このダチョウの卵はどうやって食べるんですか？」と語り掛けると、観客席から「目玉焼き！」「オムレツ！」「だし巻き卵！」と次々に声が上がり、「卵料理、羅列してるだけじゃないか（笑）。」と小林監督のツッコミが入り劇場は笑いの渦で包まれた。
当初監督が言っていた家感が丸出しになった場内。「上映スタート」の代わりに、ビール片手の小林監督から「乾杯！！」の声が上がり叱咤激励上映会が始まった。
〜トーク入り上映〜
上映後の感想を聞かれて池田は「すごい楽しかったですよ！ ただ、みんなも観ているし聞いていると思って少し（トークを）遠慮しちゃった」と後悔を告げた。
小林監督は「だからさっきお酒飲めって言ったじゃない（笑）。」と答え、池田は「寝てたじゃん！ 寝てる間に加藤くんとどれだけ頑張ったことか（笑）。」と小林監督が上映中寝てしまっていたことをツッコみ、場内は爆笑の渦に。
加藤も「急に静かになってホントにビックリした」と笑う場面も。今後の上映に関して小林監督は「目標としてはパジャマ上映なんだよね。よりみんなで家感を出して楽しんでもらいたい」と画策するが、池田は「寝ちゃうじゃん！（笑）」と再度ツッコみをした。
最後に締めの挨拶として加藤は「ホントにパタリロって作品がみんなに愛されてホントに良かったと思います。またこういう機会があったらぜひ皆さんお越しくださいね」と話した。
小林監督は「全力で作った駄作！？ でどうやって皆さん盛り上げていくか、僕にとってはこの映画のテーマだと思っています。また僕にお声が掛かったらまたこれ以上に賛否両論が出る作品を作りたいです。そうじゃないとパタリロじゃないと思うんです」とまだまだパタリロ熱を絶やさない監督自身の意気込みを観客へのメッセージに変えて、大円団となった。
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