インタビュー

木村達成「僕らしい楽曲が詰まったコンサート、ぜひ温かい目で楽しんでください」 『10周年コンサート』を振り返る

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2012年にミュージカル『テニスの王子様』2ndシーズンでデビューし、その後幅広く活躍の場を広げている木村達成。昨年10月にデビュー10周年を迎えたことを記念し、『木村達成 10周年コンサート -Alphabet Knee Attack-』を開催した。

昨年末、東京・ヒューリックホール東京にて2日間にわたって行われたコンサートでは、MCに川久保拓司、日替わりゲストとして加藤和樹(12/29)、柿澤勇人(12/30)を迎え、前半は80年代の歌謡曲やリクエストに応えた楽曲などを中心としたJ-POP、後半はミュージカルの楽曲を披露。川久保や、ゲストの加藤・柿澤とのトークも盛り上がり、コンサートだからこそ見ることができる木村の魅力が満載のステージとなった。

このたび2月18日(土)より、本コンサートの模様がWOWOWライブで放送、WOWOWオンデマンドで配信することが決定。

2.5ジゲン!!では、コンサートを振り返りながら、終始笑いの絶えなかった木村へのインタビューをお届けする。

こだわりのセットリスト その理由とは?

――初のコンサート『10周年コンサート -Alphabet Knee Attack-』を終えて約1カ月経ちました。改めて振り返ってどんなコンサートでしたか?

コンサートが終わって、すごくほっとしました。そしてまた1つ、次のステージに入っていくんだという始まりや匂いを感じたりもしました。達成感ももちろんあったし、爽快な感じもありました。逆に質問してしまいますが、ご覧になっていかがでしたか?

――メリハリのあるセットリストがとても印象的でした。そして時折ゲラゲラ笑ってしまいました。

(笑)。そういう方向性を狙っていました。カッコつけたくなかったんです。

――セットリストを含め素敵な構成だと感じました。前半は80年代のJ-POPカバーを中心に、後半はミュージカルソング、というのはこだわりがあったのですか?

全曲ミュージカルソングにしたくないという思いがありました。もともと僕は“スナック好き”を公言していることもあるので、僕自身のカラーを出せるのは最近の曲ではなくて昭和歌謡だと思っていましたから。昭和歌謡を歌うことで偽りのない僕自身のすべてを出せるような気がしました。

――沢田研二さんの「勝手にしやがれ」とか、かっこよかったです。歌うのに苦労した曲はありますか?

前半にJ-POPを歌ったあと、後半のミュージカルソングへ行くという構成は大変だったかもしれません。

普段ミュージカルで歌う場合、もちろんバラエティーに富んだ曲調はあるものの、喉の疲れや疲労感というのは大体一貫しているんです。でも今回のコンサートでは、まずはウルフルズの曲で声を張って、そのあとバラードを歌ったりした後にミュージカル曲…となりましたから。ミュージカルソングは一般的にキーが高いので、その点は苦労しました。

しかも何曲も連続で歌うというのが挑戦でしたね。僕は1曲歌ったら水を飲みたいタイプなんですけど(笑)。でもあれぐらいのテンポ感でいかないと自分も乗り遅れるし、お客さんも一歩引いちゃうんじゃないかなと思ったので、(音楽監督の)堀倉彰さんと相談して、あのような構成にしました。

――観る側としては、テンポ感があってすごく気持ちよかったです。

確かに疾走感があるコンサートになったかなと思っています。

加藤和樹、柿澤勇人、川久保拓司との共演で感じたことは?

――そして今回は川久保拓司さんがMCを担当されていました。とても盛り上げ上手な方ですよね。

ありがたかったですね。僕は歌だけに集中できましたから。川久保さんがMCをやってくださって本当に助かりました。盛り上げ上手ですし、川久保さんは心臓に毛が生えていますから(笑)。

――(笑)。でも気のせいかもしれませんが、1日目は少し緊張されていたように見えました…。

そこもおもしろくないですか? 川久保さんでも緊張するんだ! って(笑)。

――そして1日目のゲストが加藤和樹さん、2日目が柿澤勇人さんでした。お2人とは周知の仲だと思いますけれど、やり取りも聞いていてすごく楽しかったです。いかがでしたか?

僕、ちょっと気になってたんですけど、先輩であるお2人に対してめちゃめちゃ生意気なヤツになってなかったですか? 見る方によっては「お前年下だろ!」みたいな感じで思われちゃうかな…って。2人との関係性ができ上がっているのを知った上で見た方は「達成がまた何かやってるよ」となりますけどね。

特に柿澤さんに関しては、共演するはずだった作品はコロナで公演中止になってしまったので「どこで柿澤さんとそんなに距離が近くなってるの?」みたいな所があったと思います。だからかっきー(柿澤の愛称)とあんな感じでしゃべっていることに対して、びっくりされた方もいらっしゃるかもしれませんね。

――柿澤さんは、木村さんが衣装替えで舞台上にいらっしゃらない時のトークで「ラフな感じで達成がきてくれるのがうれしいんですよ」とおっしゃっていましたよ。

本人に直接言ってくれればいいのに!! 僕にはそのコメント、全然伝わってないですよ~。まあ、直接言われたとしても対応は変えないですけど(笑)。

1つ言えることは、僕は人によって対応を変えたりしないんです。これは一貫していることなので、僕のキャラクターとして皆さんが理解してくださっているのでしょうね。結構危ない橋だなあと思う時はありますが(笑)。

――柿澤さんのソロコーナーで「宇宙刑事ギャバン」を熱唱して盛り上がっていた時に、木村さんがペンライトを持って舞台上に現れて一緒に盛り上がっているのを見て、大爆笑をしました! こういうところが先輩方にかわいがられる所以かなと思いました。

あれはスナックで、タンバリンとマラカスを持って盛り上げているのと同じ感覚ですよ。まさに素のままの僕だと思っていただければ(笑)。

――そして加藤さんと柿澤さんとデュエットもされましたね。一緒に歌ってみていかがでしたか?

楽しかったですね。ミュージカル『ジャック・ザ・リッパー』の「こんな夜が俺は好き」を加藤さんとデュエットしたときは「この歌、こんなに気持ちがいい曲なんだ!」って思いました。この作品には僕も出演しているので曲自体は知っていたんですけどね。

「わおーん」って叫ぶところが、「加藤さんはオオカミだったけど、木村は子犬だった」とコンサートにいらした方がコメントしているのをチラッとSNSで見かけました(笑)。

柿澤さんとは、川久保さんと3人で歌いましたけど、これもおもしろかったですね。でもこの曲に関しては、リハーサルの時のファーストテイクが1番おもしろかったんですよ。残念ながら映像に残っていないんですけど、あの瞬間が1番おもしろいはずなんです! 3人ともグダグダで、誰ひとりハモれないという…(笑)。プロンプターに張り付いて3兄弟、3バカトリオみたいな感じになっちゃって…。いつ何が起こるか分からないから、カメラを回しておけばよかったな~。

俳優として10年 改めて感じることは?

――今回のコンサートで、10年間の俳優人生を振り返るきっかけになったかと思います。ご自身でこの10年、印象的だったできごとは何ですか?

なんだろう…(しばらく考えて)ネガティブなやつしかないな…。僕は、仕事が決まった瞬間しか幸せじゃないんですよ。役に入っていこうとすると地獄の時間を味わいますから。

だからいつも思っているのは、1年間で舞台をやる本数には限界があるな…と。役になりきるために豹変しなければいけないですからね。結構血のにじむような努力が必要なんです。

――特に大変だった役は何でしたか?

ミュージカル『プロデューサーズ』のカルメン・ギア、音楽劇『銀河鉄道の夜2020』のジョバンニ、『血の婚礼』のレオナルドです。

カルメン・ギアを演じた時、女性ってすごいなと思いましたよ。ヒールを履いて過ごすのってこんなに疲れるんだなと。「モテるために言ってるだろう!」みたいに聞こえるかもしれませんが、この役を演じてから、絶対に女性はタクシーに乗せてあげようと思いました(笑)。

『銀河鉄道の夜2020』に関しては、自己犠牲、他人に注ぐ愛情みたいなものを学んだ作品でした。

『血の婚礼』は、様々なケガをしたのできつかったですね。当時は「何で俺だけこんなつらい思いをしなければいけないんだ!」って役柄そのままにキレていましたよ。でも当たったところでどうにもならないですからね。

「僕らしい楽曲が詰まってるコンサートを映像で楽しんでほしい」

――2月にWOWOWでコンサートの模様が放送・配信されるということで、改めて見どころ、おすすめポイントを教えてください。

そうですね。まず会場に行きたかったけど「どうしようかな」と悩まれていた方は、いっぱい後悔をしていただいて(笑)、この放送を楽しみにしていただけたらと思います。

見どころは、僕らしい楽曲が詰まっているコンサートです。ミュージカルだけじゃなく、ウルフルズの曲からスタートするところが僕らしいと思いますし、「達成、何やってんだよ!」ぐらいな感じで見ていただけるおもしろさがあると思います。ぜひ楽しんでいただきたいですね。

――映像ならではの楽しみ方もありそうですね。

WOWOWオンデマンドでは2年間、配信されるみたいなので、何回観ていただいてもいいですけど「この歌ミスってる!」とか、粗探ししないでね~という感じですね。粗探しをしない心の優しい人たちにたくさん観てもらいたいですね!(笑)

――今後ですが、今年の予定は何か決まっているのでしょうか?

実は2023年の予定をまだ公開していない状況です。まわりから「夏の予定はどうなっているの?」と聞かれているんですが、個人的な希望としては観客として、夏のフジロックを観に行きたいですね(笑)お酒飲みながらフェスで盛り上がりたいな~。

――それならフジロックに木村さんが出演したほうがいいのでは?

僕が出るとしたらどの曲で出るの? 宇宙刑事ギャバン?(笑) だったらかっきーも一緒に出てほしいな。そしたらすごく盛り上がるかもしれませんね。すみません! インタビューの後半だというのに、盛大にふざけてしまいました!!

――最後にファンの皆さんにメッセージをお願い致します。

こんな木村達成を温かい目で応援してくださってる方々に向けて、これからもっともっと楽しい瞬間を一緒に共有できるような、そんな作品作りやいろいろなことに力を注いでいきたいと思います。これからも木村達成をよろしくお願いいたします!

取材・文:咲田真菜/撮影:友野雄/スタイリスト:部坂尚吾(江東衣裳)/スタイリストアシスタント:清水月(江東衣裳)/ヘアメイク:木下恭子

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公演情報

タイトル

「木村達成 10周年コンサート -Alphabet Knee Attack-」

公演期間・劇場

2022年12月29日(木)~12月30日(金)
東京・ヒューリックホール東京

出演

木村達成

ゲスト

12月29日(木):加藤和樹 12月30日(金):柿澤勇人

MC

川久保拓司

WRITER